2011年12月20日火曜日

微妙な違いが、大きな違いに

2011年11月25日より、
ホームページに日記形式で記載していたものを、
本ブログに転居しました。


見ていただく方には、違いはなかもしれないけれど、
投稿するのが便利になるかもしれない
簡単になるかもしれない・・・


ということで転居してみましたが、


転居して正解でした。


やっぱりブログ専用で作ってあるだけ、


・立ち上がりに時間はかからないし(pcの違いもありますが)
・作成途中のものも、きちんと管理できるし
・投稿日時も指定できるし
・アーカブ・カウンターはあるし


ブログ専用に、きちんと目的をもった作り込みが行われていることを
肌で感じています。


これはやってみないとわからない。


私にとっては、体験する前は「微妙な違い」だったのですが
体験した後は「大きな違い」を感じています。


昨年の年明けに、新しい技術についていかないと、
「ipad」か「スマートフォン」の導入を考えました。


大きさが違うだけで「微妙な違い」だろう、
従来の携帯はドコモだし・・・と結局、
スマートフォンを導入しました。


PCに入るメールも確認できる
エクセルも見る事ができる・・・
インターネットの検索だってできる・・・


これは便利だ、便利、便利と思っていました。


ところが、使っているうちに、スマートフォンでは、
画面が小さくメールや、エクセルや、インターネットが見づらい・・・
という思うようになりました。


初めて、ipadのあのサイズの意味がわかりました。
「微妙な違い」と思っていたものが、さにあらず、でした。


かれこれ十数年前に、メールやインターネットが出現したころに


「すぐにメールが送信できる」と聞かされても
ファックスと変わらないじゃない・・・と思っていたり、


サーバーにあるファイルを見れるようになる、と聞いても
ちゃんとファイル棚に、ファイリングしっかりしておけば何も違わない・・・


と思っていたことを思い出しました。
当時は、リアルとネットは「微妙な違い」だと思っていたのですが、
今では「別世界」とまで・・・


「微妙な違い」、あまり変わらないと、
頭で新しい技術を評価するのではなく、
体験してみて、それを評価をする必要があることを、
改めて認識しました。


「違いのわかる男」にならなければ・・
(古いCMのコピーですが、40代以上の方はわかりますよね)

2011年12月12日月曜日

ところで、市場シェアはどれくらい?

新規顧客獲得を検討している1場面


「顧客は、価格優先で考えているところが多いです」
と、ある幹部からの報告がありました。


「そうなんだ。
 ならば一番安いところに合わせて、
 さらに安い値段を提示すればいいんじゃない。」


即座の返答に
幹部 「・・・・・・」と困った表情。
   「収益も悪化しますし・・・」


どの会社も、市場において価格競争が厳しい中
しのぎを削っているという状況は変わりません。


「だよね。ところで御社の市場シェアはどれくらい?」
という質問に1割程度との回答。


「『価格しか考えない』という顧客のはどのくらいあった?」
4割程度ですかね・・・・


「ということは、『価格しか考えない』4割以外は
 価格以外の要素も考慮に入れるんだ」


市場の4割は「価格しか考えない」だけど、
残りの6割は「価格だけではない」
そして、自社はそのうち1割のシェアがある


ということは、6-1=5割が可能性ある市場。
「価格だけしか考えない」の顧客を捨てても
5割の市場拡大の可能性あり、ということになります。


市場の4割を捨てて、可能性市場の5割に集中するのです。
お金・工数等の経営資源を、倍近く投下できることになります。


往々にして、このように自社の市場でのポジションを忘れて、
あたかも、市場全体をカバーするような
発想になってしまうことがあります。


市場全てという考え方ではなく、
ターゲット顧客という概念をきちんと持ち、


非ターゲットの、はなから捨てる客と
徹底的にアプローチするターゲット客を


峻別していくことを忘れてはなりません。

2011年12月9日金曜日

Quick Response

今月、オリジナルグッズを
2度ばかり作る機会がありました。


いずれも、インターネットで見つけた
会社で、ネット経由で注文してみました。


結果は、大満足。


グッズの出来映えは、もちろんのことなのですが、
特に満足したのは、その対応の早さでした。


業者さんとのやりとりを、振り返ってみると


1)当方 → 業者 (発注メール)     11月29日 10:50
2)業者 → 当方 (受注確認自動メール) 11月29日 10:51
         (制作デザイン第1案の提示)
   
    *レスポンス 1)〜2) 1分後


3)当方 → 業者(電話にて第1案修正要求)11月29日 11時過ぎ
4)業者 → 当方(追加4案の提案)    11月29日 11:46


    *レスポンス 3)〜4) 30〜40分後


5)当方 → 業者(案の決定、送金連絡)  11月29日 12:27
6)業者 → 当方(入金確認・制作着手連絡)11月29日 13:09


    *レスポンス 5)〜6) 40分後


7)業者 → 当方(完成&発送連絡)    12月01日 16:15


そして、もう一つの通販会社


1)当方 → 業者 (発注メール)     12月01日 13:07 
2)業者 → 当方 (受注確認自動メール) 12月01日 13:08

        
    *レスポンス 1)〜2) 1分後

3)業者 → 当方 (仕様の提案)      12月01日 14:35
4)当方 → 業者 (提案仕様の了解)    12月01日 16:04
5)業者 → 当方 (制作着手連絡)     12月01日 16:41

    *レスポンス 4)〜5) 40分後

いずれの業者も私のアクションに対して、40分後には
レスポンスをしてくれています。
2件とも、2時間かかわるだけで私は解放されました。


今までの私のネット取引のイメージは、
受注確認の自動メールは、即座に返信されるものの、
それ以降の、内容的な確認等々は、
1日単位でやり取りが交わされ、
それだけで2日程度はかかるという印象をもっていました。


2時間で解放され、次の仕事に集中できるのと
2日間、気にかけていなければならない、というのでは、
気分的に大違いです。


2社のレスポンスの迅速さのお陰で、
仕事も手際よく片付きました。


そして、私の頭の中には、
「使えるオリジナルグッズの会社」
と、インプットされました。

また、レスポンスの内容も明快で、


私の意図や要望事項が、きちんと伝わっていると確認でき、
そして、次に私がアクションすべきことが分かりやすい


ものでした。
これもストレス・レスでした。


ネットを感じさせない、リアル店舗と同等の感覚でした。


頼りになる業者さんでした。


ちなみに、今回お世話になった会社をご紹介いたします。


・会社のノベルティーなどは
 「アイズ・グラス」大阪府寝屋川市
  http://www.og-ig.com/
 
・個人のオリジナルグッズは
 「毛利達夫の名前の詩贈り物」大分県臼杵市
  http://www.namaenouta.jp/


ありがとうございました。

2011年12月5日月曜日

畑を耕し、種を蒔き、手当をしなければ、実らない

ある方から、
「先日のお話、身に沁みました」
と電話でお聞かせいただきました。


「先日、何言いましたっけ?」
と確認してみると


「畑を耕し、種を蒔き、手当をしなければ、実らない」


を例えに、


収穫量は、それ以前の行程の善し悪しによって
左右されるものです。


それ以前の行程をないがしろして、
収穫を増やそうとしても、無理があります。


それでも収穫高をなんとかしようとすると
質を落として、収穫高の帳尻を合わせざるを
得ないことになります。


そして、畑を耕すとこから収穫までの時間に比べると
収穫は一瞬です。
残念ながら、苦労は長いが、喜びは一瞬のものなのです。


・今月収穫するもの
・2〜3ヶ月の後に収穫するために
    手当しておかなければならないこと
・半年後収穫のために、
    種を蒔いておかなけばならないこと
・1年以上先のことを考えて
    畑を耕しておかなければならないこと


を認識し、行動・活動する、ということが大切なのですが、
ついつい収穫量のことばかり眼がいってしまうものです。


と話したことが、彼の心のどこかを刺激したようでした。

2011年12月3日土曜日

無識な指揮官は、殺人犯だ

明日より、NHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」の
第3部が始まります。


先週土曜日、本日と今までの復習編(1部、2部の総集編)
がありました。


本日の2部で、秋山真之の海軍大学校教官時代のシーンがありました。


「無識な指揮官は、殺人犯だ」


懸命に学べ、と学生に激を飛ばしていました。


この部分は、小説には描かれていない部分で、
ドラマ化ならではの部分です。


印象的な言葉でした。


これを現代風に言うと、ビジネスに置き換えてみると


「向上心の無いリーダーは、泥棒だ」


ということになるのでしょうか。


明日からの第3部の放映楽しみにしています。

2011年12月1日木曜日

「独裁」について

11月27日の大阪市長選挙で橋下徹さんが当選しました。


選挙前に「独裁」という言葉を口にし、
批判を受けながらの選挙戦でした。
結果は、橋本さんは約75万票で20万票の差で当選しました。


「独裁」という言葉は、一般に印象・イメージが
悪く受け止められます。


しかしながら、私は
「企業経営は独裁だよ」とお話することがあります。


「独裁」を文字通り受け止めれば、
「独(ひとり)」で「裁く(判断を下す)」
ということです。


企業経営において、
いろいろな選択肢や、意見、アイデアがあるなか
最終的には、誰かが責任を持って印鑑をつく、判断する。
まさに、「独裁」そのものです。


「独裁」だからこそ、責任の所在が明確になるのです。


その決定のプロセスにおいて、
いろいろな人の意見や、考えを聞くことと、
誰かが責任をもって判断する別のものです。


すなわち、


他人の意見を聞いて判断するのも
誰の意見も聞かずに判断するのも
誰かが責任をもって判断する限り


それは「独裁」です。


人の意見をしっかり聞いて、
そして、みんなで多数決で決めて・・・
しかしながら、その結論に誰が責任を持つのか分からない


という方が、よっぽど悪い。
無責任者を生み出すだけです。


人の意見を聞くことにより、
潜在的な問題が見えたり・・・
一人では考えつかなかったことが、見えることもあります。
しかしながら最後は「独裁」しなければなりません。


「独裁」が、問題となるとすれば、
独裁して結果が伴わない場合でも、
その地位に存在し続けることです。
「できない独裁者」が権力を持ち続けるところにあります。


「できる独裁者」は「立派なリーダー」と呼ばれます。


大切なことは


「責任を持って判断する、
 そしてその判断結果を自分のものとして受け入れる」


という「独裁する」という覚悟です。

2011年11月27日日曜日

アーカイブ・カウンター

2011年11月25日より,
今までホームページで掲載していました「Diary」を、
このブログへ引越ししました。


引き続きご愛読ください。


2009年5月から「Diary」を立ち上げ3年目になります。
途中、ソフトの問題、サーバーの問題等で
アップできなかった期間はあるものの、
ついつい業務の忙しさに、最近アップする頻度が落ちてきているな・・・


と感じていました。


今回の引越で「ブログ・アーカイブ」というガシェット(右横の枠)
を導入しました。月ごとの投稿件数が分かるようになりました。
年毎の投稿件数を見てみると


  2009年83件
  2010年64件
  2011年33件(昨日まで)


明らかに投稿件数が少なくなっています。


本人としては、概ね1週間に1回(年50回)
の投稿を目安にしてきたつもりなのですが・・・


今年もあと1ヶ月。
この調子では、2011年は40件がいいところです。

あらら・・・・

数字で表現してみて、数字で確認してみて
はじめて現状を正しく把握できる

と指導してきた私が、お恥ずかしい。


感覚と現実とは、1〜2割程度のズレは必ずあるものです。
現場にいて直接肌で感じる立場でも、
その程度のズレは発生します。


ましてや、部下から報告を聞くという間接的な立場なら、
それ以上の認識ズレが発生することもあります。
現状認識を180度、変えなければならないということも。


いずれにしても、


感覚に頼らず重要な部分は
数字で確認する


ということを、このブログの引越を機に再確認させられました。

2011年11月23日水曜日

力点の置く場所が違う・・・

業者が作成したDM案を見て、

「もう少し、色合いが明るいほうがいい」
「写真が多い方がいい」
「字体をやさしい感じにしたほうがいい」

等々と、業者案が検討される場面が多くあります。

なぜ、もう少し色が明るい方がいいの?
なぜ、写真が多いほうがいいの?
なぜ、字体をやさしい感じにするほうがいいの?

という質問に、的確に回答がかえってくるのは希なケースです。

これらの理由の殆どは、業者案を見てコメントする人の
テイスト、好き・嫌いによるものです。

的確な回答というのは、

・どういう人(ターゲット)に
・何を伝え(訴求ポイント、その優先順位)
・どのような行動を喚起するか

という視点から評価したコメントです。

すなわち、

ターゲットが●●だから、色合いが・・・
訴求ポイントが▲▲だから、写真が・・・・

と企図・目的から考えるということです。

ところが、この企図・目的が不在のまま、
物事が進められる・・・・というケースが頻繁に見受けられす。

業者は、その企図・目的を表現するプロです。

その意味で、業者の作成してきた案に、
どうこうコメントするところに力点を置くのではなく、

企図・目的の設定という大切な部分をしっかり検討し、
設定することに、力点を置く必要があります。

力点を間違えないように・・・

2011年11月15日火曜日

おかげさまでメルマガ3年目を迎えました

11月15日は坂本竜馬の誕生日であり、亡くなった日でもあります。
そして、私の発行するメルマガ「司馬遼太郎作品に学ぶ経営心得」の創刊記念日です。

毎月1回発行し、今号で3年目を迎えることになりました。
皆様のご支援に感謝いたします。

司馬さんの小説を読み返しながら、メモをとりながらPCに
コツコツとネタを蓄積し、700を数えるようになりました。

メルマガを書くたびに、ネタ帳を見渡しながら、
司馬さんの珠玉のフレーズの数々に、刺激をもらっています。

このメルマガ、一番役に立っているのは、私自信なのかもしれません。
考えようによっては、自己満足の世界に皆様を付き合わせている・・・
ということになるのかもしれません。

しかしながら、発行する本人が「本気で、『良い』」と思わないと、
その良さは、他の人には届きようがありません。

商品の販売も同じです、まずは、自社の商品を「本気で『最高』」と
思うところから始まるのです。
そしてそれを、お客様に、どう伝えていくか・・・
という順序です。

司馬さんが私に与えてくれた刺激や感動が
経営という場面に置き換えて、皆様にどれくらいお伝えできているか・・・
3年目も修行を続けてまいります。

末永くよろしくお願いいたします。

2011年11月3日木曜日

引退パーティー

クルージング船「銀河」のパーティーに参加してきました。

広島の宇品港を出港して、世界遺産の宮島の鳥居の前で
折り返して戻ってくるという2時間半のクルージング。
結婚式等の洋上パーティーによく使われます。

十数年来のお付き合いがある、経営者の引退パーティー。

44年経営してこられて、昨年社長を譲り会長職に
そして今年9月に会長職を引退・・・
お世話になった人に、感謝の意を表したいと・・・・
50人近くの方々が集まっていました。

草笛の演奏、三味線の民謡あり・・・と楽しい会でした。

その引き出物中に、その社長の半生をまとめた本が
ありました。

ご本人は、照れくさそうに「本も薄いが、中身も薄い」と
紹介されていましたが、ご幼少のご苦労から始まり、
そして創業当時の混乱・・・
興味深く読まさせていただきました。

内村鑑三が明治27年7月に箱根での講演した内容の中で、
(「後世への最大の遺物」 内村鑑三著 岩波文庫)

後世にこのす物は、「金」、「事業」、「思想」と語っていくなか、
最大の遺物は「勇ましい高尚なる生涯」であると・・・・
そして、苦難にも勇ましく、高尚に立ち向かってゆけ・・・と

その歴史は、後世の人に勇気を与える。

「かの人にできたならば、己にもできないことはない、
 われも一つやってみようというようになる」

社長から「後世への最大の遺物」を頂戴しました。

本当に長い間お疲れ様でした。

2011年10月25日火曜日

引継ぎ・・・

定期・臨時の人事異動、そして入退社による人の入れ替わり・・・と業務担当の変更は、
企業にとって日常茶飯事のことです。

この業務変更につきものなのが、「引き継ぎ」。

この「引き継ぎ」のレベルが会社によって大きく異なっているのです。

得意先に一巡りし後任を紹介して、あとは任せた・・・というものもあれば、
顧客の取引履歴、特徴等々が書かれた顧客カードをもとに、
きちんと時間をとって、カードに書ききれないニュアンスを伝え・・・
というレベルまで様々です。

基本的に、長く取引するほど、顧客の状況についての会社には
情報が蓄積されていくものです。

そしてその蓄積が、積み重なることにより財産となり、
競合他社の誘惑すら退ける、なくてはならない存在となる源泉の一つとなるものなのです。

しかしながら、「引き継ぎ」如何によっては、上記のように財産さらに蓄えていく会社もあれば、
その財産を無にしてしまう会社も、残念ながら存在しています。

きちんと「引き継ぎ」を行う会社は、前任者の情報の上に、
更に、多くの情報を蓄積していき、1から2へ、そして2から3へと
財産を増やしていきます

一方、この財産自体の価値を理解していず、
いい加減な「引き継ぎ」を行っている場合、
担当が替わることにより、0から再スタートということになってしまいます。

そして後任がやっと顧客のことがわかりかけた頃に、また異動ということになり、
また0に戻ってしまうことになりかねません。
0と1の間を行ったり来たりと、財産の形成が行えないまま・・・

もし、0と1の間を行き来しているような状態であれば、
いくら永年取引が行われていたとしても、
顧客にとっては、新参者の業者と何ら変わることがありません。

そして、その新参者の業者が、少し価格を安くするだけで、
今までの取引を取られかねません。

なかには、担当者の変更毎に、その蓄積が劣化していくという
ケースさえ存在します。

長く付き合えばあるほど、味がでてくるか?
それとも、劣化していくのか?
年数が経てばたつほど、開きは大きくなっていきます。

その差は、「引継ぎ」というありふれた業務のとらえ方によるもの大です。

あなたの会社の「引継ぎは」、財産形成を行うレベルのものか、
どうかを今一度、確認してみてはいかがでしょうか。

2011年10月7日金曜日

Steve Jobs 氏のご冥福をお祈りします

8月末に、アップル社 CEOのスティーブジョブズ氏の
スタンフォード大学でのスピーチに感動しホームページに紹介しました。

その後、CEOを退任し、そして一昨日訃報が報道されました。

スピーチに感動した私は、ついMacコンピューターを購入しました。
そして、その2週間後、息子もコンピューターをMacに・・・

今まで購入したi‐pod、i‐phone、コンピューターを

数えてみるると、我が家の合計は、10台以上のアップル製品を
購入していました。

いずれも、電家製品といいう枠を超えて、スタイリッシュ。
彼の、商品に対しての思いが伝わってくるようでした。

以前ジョブズが退任し、アップル社が不振に陥いりました。
そしてジョブズが返り咲き、時価総額世界最大の企業に復活させました。

ジョブズ魂を、ジョブズのDNAを受け継ぐことができるのか、
ビジョナリーカンパニー流に言うと、
アップル社に「時を告げる」だけでなく、
「時計」も作っていただろうかが、鍵です。

スピーチに感動して、にわかアップルファンになった私は、
そんな視点で見守っていきたい思います。

購入して間もないアップルPCを、Windows同様に操作できるように
なることが、当面の私の課題です。

Mr.Steve Jobs 
I  have enjoyed your products.
Thank you .

2011年9月26日月曜日

「カネをつくるのではなく、クルマをつくりたい」

9月22日付け日経新聞での、トヨタ社長のインタビュー

「円高でも日本に『現場』必要」との見出しで始まり、

国内生産へのこだわりは、決して感情論ではなく、
(日本には)高いレベルの基盤があり、
先端技術を生む場所であり、
海外工場を指導する拠点であるために、
グローバル競争を勝ち抜くためには、
日本に現場がなければならない・・・・・

と語り、そして最後に、

収益至上主義、台数拡大主義が全体の価値観になると

トヨタの強みが生かせなくなる。

「誤解されるかもしれないが、

   カネをつくるのではく、クルマをつくりたい」

と、締めくくらていました。

「世界一」に邁進する中、プリウス問題が発生しました。
2010年2月にで米国公聴会の後、

社員集会で声を詰まらせた豊田章男社長。

あれから、1年半。

豊田社長の

「カネをつくるのではなく、クルマをつくりたい」

というフレーズは、創業家出身としての、
大切なもの・本質をついた、重みのある言葉で、
素直に感動しました。

「誤解をされるかもしれないが・・・」という前置は、
株主に配慮しなければならない、上場企業のつらいところ・・・・

「誤解をするようなアンポンタンは、株主にならならく結構」
とでも言えれば、スッキリするのでしょうが。

これが、本田宗一郎なら

「本田ってのは、クルマつくる会社なんだ。
 世界一のいいクルマをな・・・
 
 カネをつくる会社?  
 そりゃあ、造幣局だな。
 造幣局の株でも買うんだな・・・」

とでも、独特のユーモアを交えて、
言うじゃないかな・・・・と思いを巡らしました。

「カネをつくる」のではなく、
いい商品・いいサービスを提供し、顧客を喜ばせ、
その結果として、適正な利潤を・・・

というのが、経営者の考える本質です。

2011年9月17日土曜日

ここまで同じ?

野口吉昭さんの「コンサルタントの『ひと言』力」という本の中で、
コンサルティングでよく使う言葉が紹介されていました。

私が日常コンサルティングの場面で使っている言葉と、重なる、重なる。
著者の横浜弁と、私の広島弁の方言の違いのあるものの、

少しの表現方法がしがえども・・・

 ・「そもそも、目的は?」
 ・「制約条件なしで考えてみましょう・・・」
 ・「いいじゃないですか、問題が見えたんだから・・・」
 ・「具体的に言うと・・・」
 ・「イメージが湧きにくいのですが・・・」等々
 
同じ職業をしていると、ここまで同じようになるのか・・・

改めて驚きました。

そうそう、私が20代の頃です。

自動車会社のマツダで仕事をしていた時のことです。
当時、北米フォード社は、ある主要部品を
マツダ、三菱自動車の2ソースから輸入していました。
その業務を私は担当していました。

マツダは「MC」、三菱自動車は「MMC」という略称でした。
ある日のこと、フォードの人が「MC」と
「MMC」を
間違えたのでしょう、三菱自動車の人が書いたレターが
添付されたファックスが、送られてきました。

その三菱のファックスを読んでビックリ・・・・
私がいつも、書いている英文レターと、内容も表現もそっくり、

差出人サインが違うだけ・・・・
というくらいに酷似していたことを思い出しました。

同業・同職種というのは、同じような場面に直面し、
同じ悩み・問題を抱えているものです。
そして、すぐに共感が得られるものです。

忘れてはならないのは、業界の常識や、行動パターン
に流され、埋没していくのではなく、
目的を見据え、それらを変えていくことです。

2011年9月8日木曜日

勉強会 at 福山




中国建設機械レンタル業協会の備後支部で
サービスマンの方々と一緒に勉強会をしてきました。
 
「CSにおけるサービスマンの役割」というテーマで、
顧客と供給者側の視点違い・ギャップについてお話ししてきました。

会社は違えども同じ業務に携わっている人たち。共通の悩み・ご苦労を共有でき、
ワークショップも盛り上がりました。

日ごろの業務の中で、改善の視点を持っていただけました。
みなさん、ご苦労様でした。

そして、協会の事務局の皆さん、
いろいろとご配慮ありがとうございました。

2011年8月23日火曜日

「Stay Hungry、Stay Foolish」

「Stay Hungry、Stay Foolish」
(ハングリーであれ、馬鹿であれ)


2005年6月12日スタンフォード大学卒業式での、
スティーブジョブズ(アップル社のCEO)のスピーチの締めの言葉です。
http://www.youtube.com/watch?v=ShoOOS2GrWU
他人の意見や既成概念にとらわれず、

自分の内なる声、心、直観を信じなさい。

という趣旨の講演です。
同様の内容を、私も講演で必ずお話しすることにしています。

「『戦略』とは、戦いを略すこと」、どう戦うかではない。
そのためには「独自性」が必要。すなわち他社と違うことをすること。

アップル社のように高業績・高収益を目指すなら、
「Stay Foolish」にならないと・・・・

「Stay Hungry、Stay Foolish」の反対は
「満足していて、常識的」ということになるでしょう。

常識的で、エネルギーの無い組織は、
居心地良い組織かもしれませんが、
組織の力は衰退していくばかりです。

吉田松陰は自らを「狂愚」とよび、
高杉晋作は号に「狂」の文字を入れ、
織田信長は、「うつけ殿」と呼ばれました。

「狂う」「馬鹿になる」というのは、
むしろ褒め文句なのかもしれません。

「Stay Hungry、Stay Foolish」

(ハングリーであれ、馬鹿であれ)

2011年8月12日金曜日

「10時開店です・・・・」???

小売店の前で沢山の顧客が待っている。
そして10時のチャイムとともに扉が開かれ、店開きとなる。

新製品の発売、数量限定の商品の販売等々ならいざ知らず・・
この光景に違和感を感じることがあります。

このの光景は、

「顧客が並んでいようが、何だろうが、
            10時までは絶対に開店しません」

というメッセージとしか理解できません。
そして、「顧客満足」「顧客第一」と
謳っていたりするわけですから、なおさらです。

もし、あなたが小さな町で、家族と商売を営んでいたとしたら・・・・
そして、暑い中、寒い中を、外で待ってくれているお客があったならば・・・

開店時間をカウントダウンして・・・
というようなことをするでしょうか?

「ちょっと、待ってて下さい。すぐに準備しますから・・・」
と声をかけて、準備でき次第顧客を招き入れるでしょう。

開店時間というのは、

「準備を完了して、遅くても●●時には開店します」であり。

閉店時間というのは、

「早くても▲▲時までは、完全な状態で店を開けておきます」なのです。

2011年8月3日水曜日

最高の舞台:三笠での講演

昨年のお盆明け、一本の電話がありました。

「『坂の上の雲』に学ぶ中小企業経営力」を読みまして講演を
お願いしたいのですが・・・・

「場所は、横須賀の記念艦三笠の講堂で・・・」

「えっ!! 今なんておっしゃいました?」

「三笠の講堂で・・・」




東郷平八郎、秋山真之が乗船していた日本連合艦隊の旗艦三笠。
坂の上の雲の関連本を著した私にとっては、これ以上ない最高の舞台。

ということで、8月2,3日と2日間にわたり、

三笠の講堂で講演をしてきました。
  

東京のエンゼル・フーズ株式会社という、
幼稚園向けお弁当のNo1カンパニーからの御依頼でした。

三笠の講堂を見学以外の目的で外部に貸し出すということは前例がなく、
今回が初めての試みだったそうです。

昨年末に送られてきた今回の研修会の資料をみて、またビックリ!!
A4で50ページ以上もある、手作りの資料でした。

場所といい、資料といい、熱意が伝わってきました。
講演前日のにでてきた要望も、

「熱意には熱意で返さねば」

と、ホテルに帰って深夜まで講演シナリオを変更。

1時間半の講演を汗びっしょりになりながら無事を終えることができました。
社長の思い、そして私からのメッセージも皆さんに届いたみたいです。

忘れられない講演会になりました。
この機会を与えていただいた、エンゼル・フーズ様に心より感謝いたします。

++++++++++++++++++++++++++++++++++

そして、講演終了後、横須賀から少し足を伸ばし、
久里浜のペリー公園を訪問しました。

館内のガイドさんに質問
「なんで、久里浜にペリー記念館があるんです? 」

ペリーは浦賀に停泊。上陸したのは久里浜だそうです。
親切な、ガイドさんに教えてもらいました

  
 

松は「金子松」と呼ばれているそうです。
金子とは「金子堅太郎」のこと。

坂の上の雲にも出てきます(3巻 「開戦へ」)。
日露戦争開戦決定の御前会議後、

伊藤博文に停戦講和の調停を米国に行うよう工作せよ、
と金子は指示されました。

その後、浦賀に立ち寄りました。

愛宕山公園には、2つの碑がありました。
「中島三郎助招魂碑」


浦賀奉行所与力の中島三郎助親子は、
旧幕府軍として函館で戦死しました。
碑の題辞は、三郎助と共に戦った榎本武揚が記しています。


「咸臨丸出港の碑」

咸臨丸は、1860年 品川を出港し、横浜に立ち寄り、
浦賀で食料・燃料等の準備を行い、
そして太平洋を渡っていきました。


愛宕山公園の中腹から見た浦賀港

この沖に4隻の黒船が停泊したのか・・・と思いを馳せました。
そして、渡し船で川を渡ると


徳田屋(旅館)跡

吉田松陰は、2度宿泊したそうです。

 1度目は、熊本藩士宮部鼎蔵と江戸湾沿岸の
  防備状況視察のため

 2度目は、黒船を見分するため。
 そしてここで佐久間象山と会ったそうです。

 その後、桂小五郎も、浦賀奉行中島三郎助に
 造船技術を教えてもらうために宿泊したようです。

横須賀・久里浜・浦賀と充実した三浦半島でした。

2011年7月11日月曜日

「もう一度、基本を徹底します」

開陽塾でのトップセールスA氏の話。

トップセールスのA氏は、前月から販売目標を引き上げ取り組んでいました。
流石にトップセールスだけあって、その上方に引き上げた目標を達成していました。


しかしながら、A氏は、月例の開陽塾で

「もう一度基本を徹底します」

と彼が発表したのでした。

その背景を聞いてみると、

目標を引き上げるたことで見えてくるものがあった。

引き上げた目標は結果として達成しているものの、
その業績を生み出す土壌、
すなわち顧客構造は、自らの行動パターンは変わっていない。
脆弱なものだと認識した。
だから、もう一度基本を徹底することにより、その土壌を強くしたい・・・・

といものでした。

以前の開陽塾で、

「一流というのは、必ずしも高等テクニックを操るものではない。
 基本が徹底され、いかなる状況においてもその基本が崩れない」

という内容の講義をしたことをヒントにしてくれたのです。

A氏の実力からすると、基本を徹底しなくても、
引き上げた目標はいろいろな技を駆使すれば、
達成し続けるでしょう。

しかしながらA氏は、自らを客観的に見、そして自分自身
の不足しているものを、素直に受け止め、
そして、基本的な土壌作りを再度徹底することにしたのです。

仮に、引き上げた目標が達成できたとしても、
土壌が変わらなければ、そこが天、限界になるでしょう。
ひょっとすると、いずれ、その目標すら達成が困難になるかもしれません。

土壌を、もう一度基本に戻り、耕し直すことによって、
もう一段、そしてもう2段と飛躍してことは間違いありません。

頑張れ~

2011年7月4日月曜日

「Green Grass 戦略」??

以前、「ブルー・オーシャン戦略」という戦略論が、
流行したことがあります。

血で血を洗う激しいレッド・オーシャン市場から、
競合相手のない市場のブルーオーシャンを切り開くべきだ・・
というものでした。

この「ブルー・オーシャン戦略」というネーミングをもじって、
「グリーン・グラス戦略」をご紹介しましょう。


「一度、顧客に食い込めば、

   その後リピートが発生するビジネスがいいみたいだね・・・」

「それ、どなたから聞かれました?」
と確認してみると、



案の定、リピート頻度の低い業種の社長からとのこと。

「それを、『グリーン・グラス戦略』と言います。
 隣の芝生が青く見える・・・・というやつです」


確かに、住宅販売のように、
一度家が完成すると、
その後にリピートや関連する商品が少ない、

という業種からは、
一度、顧客に食い込めば、リピートが発生する形態のモデル
は羨ましいに違いないでしょう。

しかしながら、その羨む業種も、

顧客に食い込むために、
巨額の販促費を投入したり、
初期価格を抑えていたりで、

途中で、他社に代わられては、回収ができない、
いかにして、途中で顧客が他社にチェンジしないようにするか・・・
に腐心しているのです。

そして、最初にドカンと収益が獲得できるモデルを

羨ましく思うこともあるでしょう。

要するに、どちらのモデルが良いか・悪いか、という問題ではなく
いずれのモデルもそれなりの課題を持っていることを
認識する必要があるのです。

自社と違うモデルを羨むのは
まさに、隣の芝生が青く見える現象で、
「グリーン・グラス戦略」という
選択を行ってはならないものです。

大切なのは、自社のモデルの課題をきちんと認識して
取り組むことに他ならないのです。

2011年6月21日火曜日

評価のない(?)実験

先週の日曜日をもって、高速道路無料化の社会的実験が終了しました。
終了の理由は、東日本震災への復興のため・・・

震災復興のために終了というのはよしとしても、
どうも引っかかるのは、「高速道路無料化社会的に実験」という大義。

実験をすれば必ず、その評価があるはずです。

国土交通省に電話をかけて問い合わせたところ、
発表する時期も、発表するか否かも決まっていない、
とのこと。

一般企業においては、
目的を設定し、計画を策定し、実行する、そして評価する。
といういわゆるPDCAを回すという基本中の基本。

その中の、「評価」が欠落しているのです。
この状態を「やりっ放し状態」と言います。

元産業再生機構のCOOの冨山和彦さんの
「会社は頭から腐る」という本の中に、

実際に、うまくいっている会社とそうでない会社の違いは、
戦略立案の優劣ではない。
PDCAがよく回っている会社がよい戦略にたどりつくのである。

まさに、その通りです。

「やりっ放し状態」では何の進歩もない、
ばたばた動いて、時間とお金を浪費しただけに過ぎないのです。

PDCAを回すレベルの高い・低いということより、
仮に、レベルが低くても当たり前のことを、当たり前に愚直に実践する
ことが大切なのです。
レベルは、その実践により自と上がってくるものなのです。

実践したことは、必ず評価する。それもフラットに・・
それが、企業のレベルアップの遠いようでも、
確実な近道なのです。

2011年6月15日水曜日

「効率」という安易な基準に流され・・・・:村上春樹さんスピーチ

夕方、帰りの車の中でラジオを聴いていると、
村上春樹さんのスペイン・カタルーニャ国際賞
受賞スピーチが流れてきました。

原子力発電を推進すべきではなかった、という趣旨です。
(このスピーチの全文:http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040019000c.html )

そのスピーチの中で、

「効率という安易な基準に流され、

 その大事な道筋を我々は見失ってしまったのです」

という部分があります。
効率という安易な基準から原子力発電に至ってしまった、と。


原子力発電そのものの是非についての論議は別として

効率を求めた故に、経営成績が芳しくなくなった、
というケースが企業経営には発生するのです。

効率を求めること自体は、推進すべきことです。

しかしながら、闇雲に効率を求めては重大な問題が発生します。
効率という基準をどう取り込むか?ということがKEYです。

それは、効率をどこまで求めるか? 
という「程度」によるものではありません。

どの領域に効率を求めるか? 
という「領域」によるものです。

すなわち、効率を求める領域と、

非効率でも許容する領域を峻別する必要がある
ということです。

その領域を分かつ基準というのは、

自社の競争力の源泉になる部分であったり、
自社の特徴を形作っている領域であれば
あえて、非効率でも容認すべき部分です。

逆に、上記以外の領域は、「乾いたタオルでも更にしぼる」
くらいの徹底した効率を追求すべき部分です。

自社の大切な競争力・特徴分野に、
効率という概念をあてがってしまったのでは、
自社の大事な道筋を見失ってしまうことになります。

そして、ライバルとの区別が薄くなっていき、
大きな波の中に呑み込まれてしまうことになります。

村上さんの

「効率という安易な基準に流され、

 その大事な道筋を我々は見失ってしまったのです」

は、経営重ね合わせて、常に忘れてはならない、大切な一節です。