2015年5月25日月曜日

「自分にはこれしかない」と心に決めた人間が・・・

私のエバーノートのクリップ記事からご紹介します。

王貞治さんの日経新聞「私の履歴書」の
現役引退当時のことを振り返ったコラムです。

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「悔いがのこるとすれば世界新といわれた
 756号を打った以降の自分に対してだ・・・

 756号を打って、一種の達成感から
 打席に以前ほどの執着心がなくなり
 左方向に打つようになった。
 狭い1、2でも抜いてやる、という気持ちが薄れ、
 応用編だけで打っていた。
 
『自分にこれしかない』と心に決めた人間が
 小器用になったらおしまいだ。・・・」

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とコラムの中で振り返っています。

華やかな長島選手に対して、求道者としての王選手。
練習の虫、努力という言葉をそのまま体現した野球人、
そしてストイックな王選手、一番好きな選手でした。

当時小学生であった私も、2人違いは感じていました。

その王選手でさえ、
「自分を見失う」ことがあったんだ
というは驚きでした。

同様な現象を企業でも見ることがあります。

「これしかない」と心に決め、
創業した、業績回復した企業が、
規模が大きくなるにつれ、業績が回復するにつれ
横道にそれ出す、必然性のない贅肉が付き始め、
小器用になり、小賢くなっていく

その過程では、いろいろな理由が付され
横道、贅肉とは認識されず、
結果的に振り返ってみると・・・・

というものです。

あの王選手でも・・なのですから、
普通に発生する現象だと捉えた
ほうがいいのかも知れません。

ならば、

自分にこれしかない」と心に決めたとしても、
      いつの間にか小器用になっておしまいになる」もの

と認識して、組織を運営することが
リーダーの役目なのかもしれません。

2015年5月18日月曜日

「あなたは何をしたいのですか?」

ある経営相談の場面を、
登山に置き換えて例えると

「富士山? それともエベレスト? 近くの山? どちらがいいですか・・・」

「そんなの知りませんがな・・・
 あなたは何をしたいのですか?」

「迷ってるるんです・・・・」

「?????」

まれに、このような場面にでくわすことがあります。

登山家になりたいのか、
一度、日本一の山に登ってみたいだけなのか、
週末に家族でハイキングに行きたいのか?

それらは、本質的に自問自答する内容のものです。

会社の今後を考える場合も同様

「技能や技術を高め高付加価値の商品を提供する」
というものもあれば、
「普及品を手ごろな価格であまねく提供する」
というのもあります。

どちらをとっても「楽」にできるものではありません。
前者ならば、常に最新の技術や未知の技術にチャレンジしたり、
技能の世界であれば、
気の遠くなるような修行や鍛錬を積み重ねなければなりません。

一方、後者であれば
量産するために生産技術や、生産体制、設備の導入
一定の技能を持った技能者の確保等々多くの課題が存在します。

どちらが儲かるか?という問いはナンセンスです。

「やりようによっては、
  どっちも儲かります。そしてどっちも儲かりません。」

解決する課題が方向によって違うことを認識し、
どれだけ解決できるかの違いです。

「どれが正しい選択なのか?」ではなく
「選択した道を、正しい道にする」ことです。

どの道を選んでも大変な道にはかわりありません。
どの道で覚悟するかが重要です。

2015年5月11日月曜日

助成金・補助金

某商工会議所の個別相談会で補助金の申請で
相談を受けることがありました。

中小企業に対する多くの施策の中で
補助金・助成金というものがあります。

使った費用の半分、
なかには2/3がもらえるというのも・・・

今まで、いろいろな補助金の申請について
アドバイスすることもありました。

「仮に、助成金・補助金がもらえなくても実行しますか?」

という質問を投げかけることが時々あります。

目的が「助成金・補助金をもらう」ことになっていて、

お金がもらえない場合は、その事業・施策は実施しない、
お金をもらえれば、実施するという、

スタンスを感じる場合の質問です。

簡単にもらえる助成金・補助金だから申請しよう
という安易な考えがベースになっているのです。

「せこい」と言えば、「せこい」。

問題は、「せこい」か「せこくない」かということでなく、
また、お国の施策背景に適合しているか、
不適合なのかという役人的な視点でもありません。

自社がその事業・施策を実施する
必然性の問題です。

「もらえたらやろう」というスタンスは、
経営上、必然性が曖昧なものまで
取り込む可能性がでてきます。

重要な課題に集中できなくなってします。
助成金・補助金をもらって、横道にそれるよりも、
本筋を、知恵や努力で切り開いていく
健全な経営を心がけるべきです。

助成金・補助金をもらえようが、もらえまいが
しなければならない事業・施策に集中し、
助成金・補助金がもらえればラッキー

というスタンスが必要です。

2015年5月5日火曜日

「民度の高い国、文明の度合いの高い国でしたら・・」 メルマガ第67号

本日メルマガ第67号を配信しました。

今回は、司馬さんが横須賀の防衛大学で
講演した内容から紹介しています。

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「非常に民度の高い国、文明の度合いの高い国でしたら、
    たとえ勝っても自分自身を解剖するに当たっては冷静です。」

    司馬遼太郎全講演(1)

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是非、ご一読を!!