2011年9月26日月曜日

「カネをつくるのではなく、クルマをつくりたい」

9月22日付け日経新聞での、トヨタ社長のインタビュー

「円高でも日本に『現場』必要」との見出しで始まり、

国内生産へのこだわりは、決して感情論ではなく、
(日本には)高いレベルの基盤があり、
先端技術を生む場所であり、
海外工場を指導する拠点であるために、
グローバル競争を勝ち抜くためには、
日本に現場がなければならない・・・・・

と語り、そして最後に、

収益至上主義、台数拡大主義が全体の価値観になると

トヨタの強みが生かせなくなる。

「誤解されるかもしれないが、

   カネをつくるのではく、クルマをつくりたい」

と、締めくくらていました。

「世界一」に邁進する中、プリウス問題が発生しました。
2010年2月にで米国公聴会の後、

社員集会で声を詰まらせた豊田章男社長。

あれから、1年半。

豊田社長の

「カネをつくるのではなく、クルマをつくりたい」

というフレーズは、創業家出身としての、
大切なもの・本質をついた、重みのある言葉で、
素直に感動しました。

「誤解をされるかもしれないが・・・」という前置は、
株主に配慮しなければならない、上場企業のつらいところ・・・・

「誤解をするようなアンポンタンは、株主にならならく結構」
とでも言えれば、スッキリするのでしょうが。

これが、本田宗一郎なら

「本田ってのは、クルマつくる会社なんだ。
 世界一のいいクルマをな・・・
 
 カネをつくる会社?  
 そりゃあ、造幣局だな。
 造幣局の株でも買うんだな・・・」

とでも、独特のユーモアを交えて、
言うじゃないかな・・・・と思いを巡らしました。

「カネをつくる」のではなく、
いい商品・いいサービスを提供し、顧客を喜ばせ、
その結果として、適正な利潤を・・・

というのが、経営者の考える本質です。