2016年1月11日月曜日

できる人を採用する?

「できる人を採用する・・・・」

採用側の願うところです。

本人の成果だけを追いかけ
入社後に発生する教育や管理の手間もかからない。

その意味では、効率的だといえます。

しかしながら、現実を見ると、
必ずしも効率的になっている
とは言えないケースをよく眼にします。

採用すれども、
一定の成果をあげることができず定着しない・・・
入社すれども、ボロボロ辞めていく・・・
募集コスト、採用時のコストばかり積みあがっていく・・・

結果的に、
「当社にはいい人材がなかなか来ない・・・」
と頭を抱えるという状態です。

気持ちは理解できるるものの、
現実を受け入れる必要があります。

「なにもしないでも、
     できる人は一握り」

という現実を受け入れることです。

すなわち、基本的なスタンスを転換する
必要があるのです。

「採用した人をできるようにする」

というスタンスにです。
(一定の能力・基本価値を確認した上での
 採用は言うまでもありません)

「採用をした人をできるようにする」
というのは手間がかかります。

成果だけを追いかけるのではなく、
プロセスもウォッチしなければなりません。
基本的な、業務整備や
育成する仕組みもつくらなければなりません。

業務整備とは「見える可」を意味します。

どこに何があるのかわからない?
だれに、何を依頼すればいいのかわからない?
どんな手順でやればいいのかわからない?等々

では(いくら能力が高くても)新人が活躍できる
環境とは程遠いと言わざるを得ません。

「そのうち慣れるから・・・」
「いずれわかるから・・・」
とお茶を濁すのではなく、
入社を機会ととらえて、
業務整備を進めることが大切です。

もうひとつの「育成する仕組み」というのは、
「よく見ること」ことを意味します。

どの部分の能力が基準に達していて、
どの部分を矯正しなければならないのか・・・
そのために、今後どのように対応していくか・・・

と「よく見る」仕組みがあるか?
ということです。

きちんとしたカリキュラムを設定して・・・
というようなお決まりの教育制度なんて
必要ありません。

育成担当が、責任をもって
「よく見る」という形でもいいのです。

いずれにしても、

今後も続く人材不足の環境中、

「できる人と採用する」というスタンスを
「採用した人をできるようにする」というスタンスに転換する

ことが必要です。

良い人材が来ないと嘆くよりも、
業務の「見える可」「よく見る化」の着手です。

それが、会社の基盤つくり、人作りにつながり、
ひいては、今後の成長を支えることになります。