2009年10月4日日曜日

All or Nothing

仕入原価の交渉力アップのために

A氏 「下請け業者を増やして、交渉力が上がる環境をつくることが大切だ」
B氏 「当面のこ不況を乗り切るためには、担当が強引にもでネゴすることが重要だ!!」
A氏 「そんなこと言っていたら、いつまでたっても同じことの繰り返し」
B氏 「会社が存続できないとどうにもならん」

というバトル論議。

A氏の主張は、
現在、担当者の交渉力に頼り、既存の業者とハードネゴして
安い価格を引き出しているが、既存の業者以外にも新しいところを探さないと
会社組織として、仕組みとしてレベルアップしない・・・・というもの。

一方B氏の主張は、すぐには新しい業者は見つかるものではない。
現在のこの不況下においては、担当のある程度の強引なネゴ力
に頼るしかない・・という主張。

どっちが正しい? とっちが間違っている?

この論議の本質は「All or Nothing」という「100か0か」という性格の論議ではない。

A氏は未来形を言っており、B氏は現在形を言っている。
歯車があっていない論議をしている。

当面現行の担当者のハードネゴ力に頼るという方法を行いながら、
徐々に新しい業者を見つけて、
組織的な・構造的な交渉力をアップしていくという取り組みを
しさえすればいいのである。

この問題は、「どっちか正しい?」という方向で論議すべきものではなく
どの程度のスピードで、新しい業者を見つけるか?
というテーマで考えるべきなのである。

往々にして、中小企業の場合、このように論議が噛み合っていないにもかかわらず
「All or Nothing」の論議が頻発する。

何か、論議が噛み合っていない・・・と思ったら、論議の性格を考えてみる必要がある。

逆に「All or Nothing」 で論議してはならないテーマを
足して2で割るという結論に導くような論議をしてしまうケースもあるので
くれぐれもご注意を!!

*広島の呉で正岡子規の句碑を発見しました。
 ホームページにアップしましたので見てみてください。