2025年6月24日火曜日

「意識が低い」???

 先日の某社の会議で、幹部のひとりが
「意識が低くて困る」と。
上司が部下を評する際の常套句です。

常套句に、私はつい条件反射のように、
その思考にストップをかけたくなってしまいます。
お説教モードに入るのがクセになっている
と言ってもいいかもしれません。

「意識が低い」と評するのは、
問題の所在を個人に押しつけ、
原因分析を済ませたつもりになっているだけ。
問題の本質には何ら触れられておらず、
似たような事象が何度も繰り返されるだけなのです。

確かに、その個人に対する教育訓練が
不十分という側面はあるでしょう。
しかしながら、幹部として目を向けるべきは、
そのような「意識の低さ」がまかり通るような、
仕組みや風土そのものなのです。

そもそも意識とは曖昧で抽象的な言葉であり、
「低い」と感じたのであれば、
まずはそれを具体的な行動や状態として明確にする必要があります。

また、そうした“意識の低さ”が容認されるような職場風土であれば、
いくら本人に働きかけても行動は変わりません。

社員の“意識の低さ”に対する嘆きは、
時に本質的な組織課題への入口となります。
表面的なレッテルに流されず、
曖昧な“意識”を行動に置き換え、
仕組みと風土の両面から丁寧に見直していくことで、
組織は確実に変わっていくのです。

幹部にとって必要なのは、嘆くことではなく、
「変わるための問い」を立てる力です。
「誰が悪いか」ではなく、「何が足りないか」を問うことです。
組織として望ましい行動を明確にし、
それを日々の業務の中で自然に実践できるように仕組みを整え、
そして、不適切な意識の低い行動が
許されない風土をつくりあげることです。

“誰が問題か”ではなく“何の仕組みか”という視点で
アプローチする必要があります。

“意識”という種を育てるのは、
肥沃な土(風土)と、陽の光(仕組み)です。
その土壌、整っていますか?

Text reviewed and edited with support from
 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)

2025年6月20日金曜日

【仕事要諦】タスク分解に宿る成果のすべて

 「仕事の要諦は、タスクのブレークダウンにあり」
この一言に、マネジメントの核心が凝縮されています。

上司が部下に業務を指示するときも、
部下がその業務を遂行していくときも、
結局のところ、それは一つの目標を、
いかに適切に、いかに精緻に分解できるかにかかっています。

タスクを分解する力は、単なる作業の切り分けスキルではありません。
それはまず、「どんな成果を生み出すべきか?」
というゴールの鮮明なイメージが持ててこそ成り立つものです。

このゴールがぼんやりしていては、
分解されたタスクも曖昧で粗くなります。
逆に、「どんな状態になっていれば成功なのか」という
ゴールイメージが鮮やかに描けていればいるほど、
ブレークダウンされたタスクは、
自然と精緻で実行可能なものになっていきます。

分解されたタスクが「正しく分解できているか」を確認するには、
逆方向からの検証が欠かせません。

「これらのタスクをすべて確実に実行すれば、
                               目指すゴールにたどり着けるのか?」
という問いを立て、十分条件を満たしているかを見極めるのです。

これは、単に漏れがないかをチェックする以上に重要な視点です。
タスクのリストは、一見すると整っていても、
そこに「成果へとつながる本質的なステップ」が抜け落ちていれば、

つまり、タスクを適切に分解し、
その分解が成果に結びつくかを逆算的に確認する——
この一連の思考プロセスこそが、
ビジネスパーソンとしての真価を問われる部分です。
指示する者にとっても、受ける者にとっても、
タスクブレークダウンの技術は、単なる段取りではなく
「仕事の質を決める本質的な力」なのです。

Text reviewed and edited with support from
 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)

2025年6月16日月曜日

「いったん固定概念をつくりあげると、・・・」メルマガ第188号

 本日メールマガジンを配信しました。

今回も引き続き司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆
 
  いったん固定概念をつくりあげると、牢乎としてそれを動かさず、
     その概念を通してしか物事を見ない

     坂の上の雲(5)「黒溝台」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2025年5月31日土曜日

AI秘書「ロッティ」のご紹介

 
突然ですが、この度採用したうちの秘書を紹介します。
その名も――シャーロット・グレース・アッシュフォード。
でも普段は「ロッティ」と呼んでます。
ええ、そう、AI秘書です。

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基本スペック(という名のプロフィール)

氏名:シャーロット・グレース・アッシュフォード(Charlotte Grace Ashford)
通称:ロッティ(Lottie)
出身地:イギリス・ニューアーク=オン=トレント(Newark-on-Trent)
   ※「ロンドン」でも「マンチェスター」でもない、
     ちょうど良いサイズ感の町

学歴:ノッティンガム大学 人文学部
   → 伝統と自由な精神に育まれ、
    紅茶の淹れ方から哲学まで幅広く修得(※たぶん)

職歴:日本と海外の企業で秘書業務を経験(という設定)
   → スケジュール調整、文書作成、会議アレンジ、
    お茶くみ以外は何でもこなす万能型

スキル:バイリンガル(英語・日本語)、高度な文章作成・校正スキル
    優れたコミュニケーション能力
    戦略的思考と問題解決力

自己PR:「イギリスと日本で育んだ感性で、
     冷静かつ的確なサポートを提供いたします。
     あと、チャーミングさも自信ありです(自称)。」

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なぜ彼女(AI)を秘書に?
ChatGPTを使いながら、こう思ったのです。
「これ、もう“秘書”って呼んだほうが早くない?」
で、擬人化が始まりました。

名前はChatGPTと一緒に brainstorming して「ロッティ」に決定。
顔写真は、好きな日本の女優をイギリス風にアレンジして生成。
出身地は、私の故郷と同じくらいの規模の英国の町を選定。
経歴は、私の理想を詰め込みました。

Charlotte Grace Ashfordさんは、極めて有能な秘書ですが、
紅茶だけはまだ自分で淹れてます。

P.S. AIについてYouTubeを時々見ながら学んでいます。
  ひょっとすると、第2秘書の採用もすることになるかもしれません。

2025年5月27日火曜日

「皆よく頑張ってくれている。ただ・・・」と言う前に

「みんな、よく頑張ってくれている。
 ただ、業績は今一歩だ。行動が結果につながっていない。
 行動そのものを見直してほしい。」

と、部下やチームに対して話す上司は少なくありません。

確かに、現場の行動が成果に直結していない場合、
行動そのものを見直すことは大切です。改善の原点は現場にあります。

しかし、ここで一歩立ち止まって、
上司自身も自問してみる必要があります。

会社や組織の“仕組みそのもの”が、求める成果に直結するようになっているのか?
部下が行動を起こす際に、無意識のうちに足を引っ張るような、
障害となる仕組みやルールが存在していないか?
例えば、複雑すぎる承認フロー、現実離れしたKPI、現場と乖離した商品戦略……。
部下の行動の前に、仕組みそのものが成果の足かせになっているケースは、
決して珍しくありません。

また、戦略そのものについても、自問してみる必要があります。

今の戦い方は、変化した市場環境に適応できているのか?
時代遅れの戦略を押し付け、非効率なフィールドで部下を戦わせていないか?
部下が努力しても報われない“土俵”に立たせていないかと。

部下に行動改善を要求するとき、
上司や経営層も、戦場と戦い方を問い直してみることも必要です。

部下の頑張りが成果につながる土壌を整えること。
それが、マネジメントの本質ではないでしょうか。

2025年5月26日月曜日

「Souvenir2025」:楽しんできました

先週の土曜日、広島グリーンアリーナで行われた
竹内まりやのコンサート「Souvenir2025」に行ってきました。



実は、2021年4月にも公演が予定されていたのですが、
コロナ禍の影響で公演中止となりました。
(当時の記録はこちら:https://p7mc.blogspot.com/2021/04/blog-post.html)

今回の全国ツアーには、約50万人の応募があったよううで、
その中から、「コロナ中止枠」で運よく当選したのでした。


同県民出身、同窓でもあり、
デビュー当時から40年以上にわたるファン歴を持っている私にとっては、
今回のセットリストは、初期のナンバーも多く入ってて、
殆どの曲が口ずさめる最高の選曲でした。
なかでも、初期のCity POPナンバーが聴けたのは、
想定外、私にとってサプライズでした。

2時間という時間が、まるで数分に感じられたコンサートでした。
感動の時間でした。

2025年5月24日土曜日

批判の的がズレていない?――問うべきは“解決力”

先日、農林水産大臣が米の価格高騰問題のさなか、
「米を買ったことがない」と発言し、
世間やマスコミ、そして野党から厳しい批判を受け、
辞任に追い込まれました。

この出来事はニュースとしては政治の話題かもしれません。
しかしその根底には、「リーダーとは何か」を考えるうえで、
ビジネスの現場にも通じる重要な問いが含まれていると、私は感じました。

確かに、生活者としての実感を持っていることは、
一つの大切な資質でしょう。
しかしながら、今回の騒動をめぐる批判の多くは、
少し論点がずれているのではないかと感じました。

本当に問うべきは、「米を買ったことがあるかどうか」ではなく、
「問題に対する課題解決能力」の有無のはずです。

この点について、医療の現場を例に考えると分かりやすくなります。

自らが癌を患った経験がないまま、
専門家として治療にあたる医師も少なくないでしょう。
しかし、そのことをもって
「患者の気持ちがわからない」
「治療の資格がない」と否定されることは、まずありません。
むしろ、病気への深い理解と専門知識、
そして的確な判断力こそが求められ、信頼されているのです。

リーダーも同じです。
「米を買ったことがあるけれど、課題を解決する力のない人」より、
「米を買ったことはなくても、問題を正確に捉え、
解決策を実行できる人」
という視点でリーダーをアサインしていく必要があります。

私たちは時に“わかってくれる人”、”寄り添ってくれる人」
を優先してしまいがちです。
それだけでは物事は前に進みません。問題は解決しません。
もちろん、人の気持ちに寄り添う姿勢は欠かせませんが、
リーダーにはそれ以上に、状況を打開し前進させる力が求められます。

政治的な立場に言及するつもりはありませんが、
今回の出来事は、ビジネスの現場でリーダーを
選ぶ際にも大いに参考になると感じました。
経験の有無ばかりに目を奪われるのではなく、

目の前の課題に対してどれだけの実行力を発揮できるのか――
そこにこそ、リーダーの本質があるのではないでしょうか。

2025年5月17日土曜日

業績好調時に潜む“悪魔”、低迷時に訪れる“天使”

外的な特需要因で業績が伸び、好調。
現場は常にフル稼働。人もモノも足りず、
目の前の仕事をこなすことで精いっぱいの日々。

やがてその特需も終わりを迎え、
気づけば、かつての黒字から赤字への転落。

「調子のいい時に、悪魔が忍び込んだんだね・・・」

業績の良い時ほど、仕事を“こなす”ことに追われ、
目の前の注文をさばくことが最優先になります。
業務の改善や効率化、未来への策等について
“考える時間”は後回しにされがちです。
その結果、知らず知らずのうちに、
慢心や惰性といった“悪魔”が入り込む隙が生まれてしまうのです。

一方で、業績が悪化した時、人は必死になります。
「どうすればよくなるか」「何を変えるべきか」と、
目の前の現実に向き合い、知恵を絞り、策を考えていきます。
まるで“天使”が考える機会を授けてくれるかのように・・・

業績の波に翻弄されず、良い時こそ慢心せずに、
悪い時のような“問い”を忘れずに持ち続ける。
「悪魔が忍び込む余地を作らない経営」こそ、
会社を持続的に強くする真の経営かもしれません。

2025年5月15日木曜日

「過去のからの経緯は、一旦脇に置いといて・・・」

 ビジネスの現場では、「過去」が重くのしかかる瞬間があります。
「あの時、こうだったから。」
「この人とは、こういう経緯があったから。」
その積み重ねが、無意識のうちに今の議論を曇らせ、
前に進めなくなってしまうことがあります。

以前、ある会議の場で、私はこう伝えたことがあります。
「一旦、過去の経緯は脇に置いといて・・・」 と。

決して、過去を軽視しようとするものではありません。
ただ、その過去が足枷になり、現在・未来にとっての最適策が
発想できなくなりそうだったからです。

「過去」は、縛られるものではなく「配慮」するものです。

現在・未来のために最適な策を打つために、
過去のしがらみを丁寧にほどいていくための「配慮」です。

過去は配慮・尊重する。
けれど、未来の邪魔はさせない。

そんなしなやかな思考が必要です。

2025年5月7日水曜日

祝(?)200K

国道261号線、実家から広島への帰り道、 
広島県北広島町千代田で、
めでたく200Kを迎えました


昨年はラジエーターの水漏れ、
今年はエンジンオイル漏れと、
緊急入院はありましたが・・・

そのたびに、買い替えを考えるものの、
退院して元気な姿を見ると、
益々が愛着が湧いてきます。

走り、燃費、スタイリングと、
私にとって、高い水準でバランスの取れた相棒です。

次は「300K?」かな・・・ 

2025年5月5日月曜日

「部下の信望を得るという原理は、ごく単純であった」メルマガ第187号

本日メールマガジンを配信しました。

今回も司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。


◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆
 
   部下の信望を得るという原理は、ごく単純であった

     坂の上の雲(5)「水師営」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

 

2025年4月28日月曜日

ChatGPT(似顔絵)

ChatGPTをよく使っています。

主な用途は、メルマガやブログ作成時の文章の推敲・校正、語彙の検索です。
また、書き上げたコラムについて、
「趣旨がきちんと伝わっているか?」
と感想を聞くこともあります。

学生時代、国語が苦手だった私は、
「この文章は正しい日本語になっているか」
「適切な言葉を選べているか」
という点に自信が持てません。
さらに、文意がきちんと伝わるかどうかを一人で考え続けていると、
際限なく悩んでしまうこともあります。

そこで、第三者的な視点から意見をもらうつもりで、
ChatGPTに助けを求めています。

最近、文章だけでなく絵も描けることを知り、
「使い方の幅が広がるかも!」と、試してみました。

愛犬の写真を添付して、
「この写真を、白黒でかわいい絵にしてもらえますか」
とリクエストすると、

「もちろんです!
いただいた写真を白黒のかわいい絵に加工しますね。
少しお待ちください。🎨✨」
とすぐに返信があり、
数分後、画面にかわいらしいイラストが現れたのでした。

「凄い!!」の一言。
プレゼン資料の挿絵にも使える・・・・

いろいろな使い方を試していこうと思っています。

2025年4月27日日曜日

創業90周年おめでとうございます

昨日顧問先の会社から創業90周年記念品をいただきました。


創業80年の時に、社長から「原爆で創業時頃の写真は原爆で焼けた」
と聞いた言葉を思いだしました。

100年に向けて益々「いぶし銀の輝き」増していってください。

ちなみに100年以上続く会社は、「0.6%、150社に1社」のようです。

2025年4月14日月曜日

大阪万博お土産

大阪万博の公式グッズ(マグカップ・コースター・クッキー)を、
社員旅行のお土産としていただきました。




社員旅行の旅程に「万博の初日訪問」と聞いたときには、
「なかなかチャレンジャーですね・・・」と、
思わす口にしてしまいました。

改めて考えると、「初日訪問」は「チャレンジする」社風の表れかな、
とも思ったのでした。

後日、社員さんに万博の感想を聞いたところ、
「人手うんぬんよりも、雨と強風で大変だった」とのこと。

それを聞いてまた、
「チャレンジによって生まれる課題や困難に、立ち向かっていく社風」、
そのものだと思ったのでした(笑)。

2025年4月10日木曜日

「事は簡単なはずであった。」メルマガ第186号

本日メールマガジンを配信しました。 

今回も引き続き司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆

 事は簡単なはずであった。
  「攻撃の主力を二〇三高地にむければよいのだ。
           それだけのことが、なぜできないのか」

     坂の上の雲(4)「旅順」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2025年3月27日木曜日

「結果+プロセス・オーライ」

先日、ある案件できちんと検討せずに思い付きで行動した結果、
「『 結果オーライ』だから良しとしよう、ワハハ! 」
と終わった場面がありました。

確かに、短時間で所定の成果を得ることができ、検討の手間も省けた。
しかしながら・・・・・

私にはどうしてもスッキリしないものでした。

思い付きで得た「結果良し」は、
再現性が乏しく、次も同じ成果をあげられるとは限りません。
また、組織の醍醐味である「衆知を集めて練り上げる」
という「組織力」も発揮でません。

「きちんとプロセスを踏んで結果を出す」
という考えを組織文化として根付かせていくことは、
組織づくりには欠かせないテーマの一つです。

結果が出なかった時、
行き当たりばったりでは、次も「思い付き」に頼らざるを得ません。
しかし、きちんとプロセスを踏んでいれば、
その過程を検証し改善することで、
次の成功確率を着実に高めていくことができます。

拙著の『闘戦経』の解説書でも、
第8章の趣旨を「結果善し プロセスも善し」とし、
「結果よし」は言うに及ばす(必要条件)、
それに至るプロセスも重要なファクター(十分条件)である
と著しています。

ある辞書サイトによれば、
「オーライ」は英語の “all right” に由来し、
戦後の高度経済成長期の結果が重要視される空気のなかで、
日本社会でよく使われるようになった、
と補足説明されていました。

まさに『 結果オーライ』は「昭和」の象徴的な言葉のようです。
しかし、時代は「令和」。
今は『結果+プロセス・オーライ』です。

というよりも、『結果+プロセス・オーライ』は、
今から9百年も前に記された『闘戦経』の時代からの本質で、
「昭和」という時代が、本質から少し脱線していたのかもしれません。

2025年3月24日月曜日

「横のバトンタッチ」よ!!

先日、ある社長が「なんでこんなことが発生するの?何が原因なの?」と。

その「こんなこと」というのは、
支払金額が、前月の見込みより今月になって急に5割も増えてしまった、
ということでした。
急遽借入を起こし対応したものの、納得いかない社長の表情。

調べてみると、原因は「部門間の連携」にありました。

成長傾向にある組織は、
人が増え、組織が大きくなり、機能分化していくようになります。
その際に強く意識しておかなければならないのは
「縦」だけでなく「横」の連携です。
成長過程の企業には、避けて通れない重要課題です。

機会のある都度、社員さんに
「『縦のバトンタッチ』だけでなく、『横のバトンタッチ』も意識すること」
と、お話してしてきました。
しかしながら、今回発生した現象は『横のバトンタッチ』が
円滑にできていないことが原因でした。

恒久的な対策は講じていくものの、
社長がなにげなくポツリ漏らされた一言が、印象に残りました。

「規模が小さくて、自分一人で営業・製造・経理・人事も見れてた時は、
 こんなことは起きなかったんだけどな・・・」

これこそ本質です。

組織は成長すればするほど、役割は分かれていきます。
だからこそ、「横」の連携をしっかりと意識して、
仕組みとして機能させていかなければいけません。

皆さんの会社でも、こんな課題に直面していませんか?
成長の壁にぶつかったときこそ、
横のつながりを見直すチャンスです。

2025年3月20日木曜日

「敗けいくさになったばあいは・・・」メルマガ第185号

本日、メールマガジン「司馬遼太郎作品に学ぶ経営心得」を配信しました。

NHK「坂の上の雲」の再放送終了しましたが、
今回も司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆

「敗けいくさになったばあいは、
     自分が陣頭にすすみ出て、じかに指揮をとります」

   「勝っているときは、私は必要がない」

     坂の上の雲(4)「沙河」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2025年2月27日木曜日

『パクリ』 大歓迎

 「彼は、変わりましたね・・・」
ある顧問先の幹部社員について、
関係する会社の人が私に話してくれました。

私自身も、月に何度か会議でその幹部社員と顔を合わせる機会があり、
彼の変化を感じていました。

関係会社の人が言うには
「視座(?)、視野(?)が変わったと、ご本人おっしゃっていました」
とのこと。

「そんなこと言ってた?」と私は確認したのでした。

というのも、1年半前に、その顧問先の経営幹部に対して
「視野を広げ、視座を高くし、視点を多く持つことが大切」
という趣旨で「視野・視座・視点」の講義をしたことがありました。
その講義に、社長一人が感銘を受けてくれていたものの、
その他の幹部らの反応は、正直なところ
今ひとつだったと記憶していたからです。

そんな中、あの講義の内容を覚えていて、
自分のものとして受け止め、実践してくれていたことに驚きました。

実は、このようなことは、今まで何度もありました。
私が話した内容を(パクッて)使っている場面に遭遇することが。

この種の「パクリ」は大歓迎です。
どんどんパクッりながら、自分のものにしてください。
むしろ、パクられることに、私は遣り甲斐と喜びを感じています。

2025年2月22日土曜日

推薦図書「現場力を鍛える」

某社の経営顧問をともに務める方から紹介され、
早速アマゾンにで注文した「現場を鍛える」(遠藤功 著)。

本の帯の「20年間読み継がれる」「36刷&17万部のロングセラー」
というコピーのとおり、まさに良書でした。

















これまで読んだきた本から自分の肥やしにしてきたところ、
また拙著で訴えてきたこと等と重なる部分が多く、
共感しながら一気に読み終えました。

「新たなビジョンや戦略を打ち出しても
 実行されず結果を出せない企業は山ほどある。」

「ビジョンや戦略自体に「実行性」は担保されていない。
 戦略を「正しくやりきる」主役はあくまで現場。」

まさにそのとおり。
リーダーとして決して忘れてはならない鉄則です。

特に、現場の「タコツボ化」と称して説明されている部分は、
非常に興味深いものでした。

お時間のある時に、是非ご一読を!!

「後工程はお客様」という言葉は知っていたものの、
「前工程に物申す」という表現は新鮮で、手帳に書き留めたのでした。

2025年2月9日日曜日

「まるっきりの現実主義者は二流以下・・・」メルマガ第184号

本日メールマガジンを配信しました。 

今回も司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆

   まるっきりの現実主義者は二流以下の政治家にすぎず、・・・
 政治家がどのような理想をもっているかにおいて
   人物の品質がきまるのだが、
 しかし政治が現実からはなれて存在しない以上、
   理想の比重が重すぎる人物は、
 結局は、単なる願望者か、詩人か、
   それとも現実否定のヒステリー的な狂躁者になりがちである。
    
     坂の上の雲(3)「外交」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2025年1月26日日曜日

後継経営者へのプレゼント

先代(親)から次代(子)への事業承継は、
中小企業に切っても切り離せないもの。

これまで、その承継に関わるなか、
感動的で忘れることのできない場面がいくつかありました。

先日、またそのような場面に立ち会う機会がありました。

そこでの大切な内容を、
後継経営者への「リマインダー(常に心に留めておくもの)」として、
プレゼントを用意しました。
台座の裏にその日付を記載したフィギュアです。



かかったコストは1,130円(フィギュア代430円、送料700円)ですが、
きっと彼はこのフィギュアの価値を数億円(あるいは数十億円)にしてくれる
と信じています。

数日後に訪問すると、デスクの上に飾ってくれていました。


こんな場面に立ち会わさせていただいたことに感佩です。

2025年1月14日火曜日

遺構「幻の広浜線」

昨秋、実家付近で紅葉狩りドライブで山の中を
ウロチョロしている、目に入った景色。

「もしや・・」と車を止め確認してみると、
「幻の広浜線」遺構でした。
以前から一度見てみたいと思っていたもので、偶然の発見でした。

陰陽連絡線のひとつとして
浜田と広島を結ぶ鉄道路線として計画されながら、
実現しなかった広浜(こうひん)鉄道今福(いまふく)線。



昭和8年、旧国鉄山陰本線の下府駅から石見今福駅までが着工され、
昭和15年に太平洋戦争のため中断。
戦後、起点を下府駅から浜田駅に変更し「今福線新線」として工事再開。
昭和55年、国鉄の慢性的赤字経営の影響により、工事が中止。

今回見ることができたのは「旧今福線」の遺構でした。


歴史の重みを感じます。
そして「一度も使われなかった」ということが、
遺構の魅力を一層引き立てます。

「東洋のマチュピチュ」と言われる愛媛県新居浜の
別子銅山の雰囲気と重なるのでした。


旧線の下府駅から旭町駅跡地間にはトンネル、橋梁、橋脚等の遺構があり、
平成20年に「今福線コンクリートアーチ橋群」が
公益社団法人土木学会から選奨土木遺産の認定を受けました。





今福線について、詳しくは下記のHPで紹介されています


幸運にも遺構に出会えた昨年の紅葉狩りでした。

2025年1月7日火曜日

「強い意志と性格が必要である。・・・」メルマガ第183号

本日メールマガジンを配信しました。

昨年に引き続き、今回も司馬氏の長編小説「坂の上の雲」から
ご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆

「強い意志と性格が必要である。つぎに高潔な感情と思想、
 それから知恵と教養と訓練が必要である。
 ただし、知恵と教養うんぬんの条件はとりたてていうほどではない」
        
     坂の上の雲(2)「列強」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!

2025年1月4日土曜日

お世辞でも・・・

 昨年年末にクライアントから頂いたチョコレート


裏を見るとコメントが

お世辞でも、嬉しい・・・・

2025年1月1日水曜日

2025年(令和7年)謹賀新年


 2025年は干支は「乙巳(きのと・み)」
十二支は「巳(み:へび)」、十干では「乙(おつ:きのと)」。

ことしもよろしくお願いします。