先日、ある案件できちんと検討せずに思い付きで行動した結果、
「『 結果オーライ』だから良しとしよう、ワハハ! 」
と終わった場面がありました。
確かに、短時間で所定の成果を得ることができ、検討の手間も省けた。
しかしながら・・・・・
私にはどうしてもスッキリしないものでした。
思い付きで得た「結果良し」は、
再現性が乏しく、次も同じ成果をあげられるとは限りません。
また、組織の醍醐味である「衆知を集めて練り上げる」
という「組織力」も発揮でません。
「きちんとプロセスを踏んで結果を出す」
という考えを組織文化として根付かせていくことは、
組織づくりには欠かせないテーマの一つです。
結果が出なかった時、
行き当たりばったりでは、次も「思い付き」に頼らざるを得ません。
しかし、きちんとプロセスを踏んでいれば、
その過程を検証し改善することで、
次の成功確率を着実に高めていくことができます。
拙著の『闘戦経』の解説書でも、
第8章の趣旨を「結果善し プロセスも善し」とし、
「結果よし」は言うに及ばす(必要条件)、
それに至るプロセスも重要なファクター(十分条件)である
と著しています。
ある辞書サイトによれば、
「オーライ」は英語の “all right” に由来し、
戦後の高度経済成長期の結果が重要視される空気のなかで、
日本社会でよく使われるようになった、
と補足説明されていました。
まさに『 結果オーライ』は「昭和」の象徴的な言葉のようです。
しかし、時代は「令和」。
今は『結果+プロセス・オーライ』です。
というよりも、『結果+プロセス・オーライ』は、
今から9百年も前に記された『闘戦経』の時代からの本質で、
「昭和」という時代が、本質から少し脱線していたのかもしれません。