2009年9月29日火曜日

売上とは、粗利とは、利益とは・・・・

売上とは、販売した金額
粗利とは、売上から原価を引いた金額
営業利益とは、粗利から販売費・一般管理を差し引いた金額。

これはこれで正しいのですが・・・・・
会計上は、このような計算をします。

各々の言葉には、メッセージがあるのです。

「売上」とは、世の中に価値あるものとして認められた尺度
「粗利」とは、有り難味の尺度
「営業利益」とは、世間が存続を認めている尺度。

と私は定義しています。

事業再建を中心に手がけている友人は、
再建する多くの会社は話が内向きになっている。
眼をお客に向けるために、
上記と同様の話をすると語っていた。

「売上を上げろ」という視点で考える以上、
既存の商品・既存の形が前提となり、思考が内向きになってしまう。
そしてイノベーションが行われない。

「より世の中に価値あるものを提供せよ」という視点で
考えたら、顧客のことを考えざるを得ない。
そしてイノベーションしなければならなくなる。

経営とは、単に数字の世界だけではない・・・
その本質は人と人の関わりを扱うものであることを肝に命じる必要がある。

2009年9月25日金曜日

堅苦しい話:Philospophy(哲学)

昨日友達から、著書の件で連絡がありました。
ネットでの本の販売についてです。

7&Y    経営ジャンル 売れ筋ランク 2,698種類のうち14番目
ライブドア  経営ジャンル 人気順ランク 2,297種類のうち20番目

という情報でした。
まだ、書店にも並んでないのに「うそ・・・」と思って確認してみると、
確かに・・・

「嬉しくないのか・・・」と言えば嘘になります。
正直、嬉しいです。

でも、これは違うのです。
「喜ぶところ」を間違えてはならないのです。

ここからが、本題です。

Philosophyとは「Philo」と「sophy」から成っています。
「Philo」とは、楽しむという意味で、フィルハーモニーは、ハーモニーを楽しむということ
そして「sophy」とは、上智大学のことを「ソフィア」というように叡智・知恵のことです。
私は「Philosophy」を人生を楽しむための知恵と理解しています。

自分が人生において楽しいと思えること、喜ぶべきこと、が即ち哲学に他ならないのです。

会社に置き換えると、経営理念がその哲学にあたります。
それは、組織として喜ぶべきものは何か?を定義したものです。

もし経営理念が「売上拡大」であれば、売上拡大を喜べばいいのです。
しかしながら、その経営理念が、例えば「顧客の満足」というテーマならば、
売上拡大は喜ぶべきテーマにはならなくなります。
「喜ぶところ」が間違っています。
お客様が喜んでいるということが、喜ぶべきテーマなのです。

ちょっとややこしい話なのですが、
特に上級経営者はこの部分をきちんと認識しておかなければ、
いずれは間違いなく、道を誤ってしまいます。

ということで、
私が喜ぶテーマは、
「哲学・理念」と「ソロバン」を調和させる会社つくりのお手伝いをする
ということ。

ならば、ランキングでどうこう・・・、本がどれだけ売れた・・・
ということではなく、経営者・管理者・ビジネスマンに、
私の本がどれだけのインパクトを与えたか・・・がその喜ぶべき軸となるのです。

何人かの方からの読後感で
「痛いところ突かれた」
「叱咤された」
「叱られている」
というコメントを頂戴しました。
これらのコメントこそ「心から、喜ぶべきこと」なのです。

2009年9月23日水曜日

四半期報告会

本日、クライアントの四半期毎の報告会に参加した。
社長が、オーナーに四半期の状況を報告するというもの。

実は、社長とオーナーは親子。中小企業では、珍しくも、なんともない。

珍しいのは、親子の中でも、経営者の舵を取っている息子社長が、
オーナーの父に、きちんと四半期の状況を報告するという形態は珍しい。

この提案をしたのは、私なのだか・・・・
提案するときは、
この提案は、簡単に通らないだろうな、ちょっと説得の時間がいるかな・・・
と思っていた。

予想に反して、
「親子の中でも緊張感を持って経営してすべき」
という社長の認識から、すぐに受け入れていただいた。

その言に違わず、社長は懸命に経営に取り組んでいる。
その熱意・姿勢には正直、頭が下がる。

その報告会は、私が進行役で、社長が報告者という役割で進めた。

目的としていた、いい意味での緊張感があった。
また、オーナーからも幾つかの指摘をいただいた。
社長も、真正面から、真摯に回答されていた。

いい、ミーティングだった。

その中で私が最も嬉しかったのは、

アドバイスしてきた内容を、社長が完全に咀嚼されて、
自分自身の言葉で、説明されたことである。
「わかってもらえている・・・」

P7の7つの「P」の「Partnership」(クライアントとの絆)を強く
感じることができたことだった。

皆さん、ご苦労様でした。

2009年9月17日木曜日

ぼちぼち「読後感」をいただいております。

出版社より出版した本を、数十冊いただきました。
今までお世話になった方に、送らせていただきました。

メール・手紙・葉書で返事がかえってきています。
その中には、簡単に読後感も一言いれて・・・・

うれしゅうございます。

その一部をHPにアップしましたので、見てやってください
それと、大連・旅順旅行記・パート2をアップしました

2009年9月16日水曜日

45周年記念誌

某社社長より、「45周年記念誌」を頂戴する。
いわゆる社史である。創業からの経緯が詳細に書いてある。
創業時代の写真も沢山。読んでいて非常に興味深い。

(社史の表紙)





いままでに、会社に携わってこられた方々への誠実な感謝の気持ちが伝わってくる。
創業社長の若いころの姿を初めて写真で拝見する(現在は相談役になっておられる)


100ページを越える社史。いままでのご苦労もまとめられている。
全く嫌味がない。その会社らしさが感じられる。


その文中と、最後の年表にコンサルティングをさせていただいたことが記載されていた。
そして文中には当時レクチャーした「企業発展の方程式」が説明されている。
会社の歴史のエポックとして記録されているなんて、コンサルタント冥利につきる。


会社にはいろいろな歴史がある。
創業当時
発展期
成熟期
そして戦略転換期
後継経営者へのバトンタッチの時期・・・・


そのエポック・エポックにP7の、後段の3つの「P」


Partnership(クライアントと絆をガッチリ組んで),
Priciple(原理・原則に基づいて)
Practical(実践的に)


を基本に頑張って、価値ある仕事を積み重ねて行きたいと、
この社史を通して改めて認識させていただく機会をいただいた。


本日、頂戴した社史を私の宝ものとして大切にしたい。
また、宝物が増えました。

2009年9月15日火曜日

大連・旅順旅行記完了

大連・旅行記の、「水師営」「203高地」をアップしました。
これで中国視察旅行の報告は完了です。

2009年9月12日土曜日

重版の決定

昨日の夕方、出版社より連絡がありました。
「重版が決定しました・・・」

「重版ってなんですか?」
全く素人の質問。

本の裏付けのところに、1刷、2刷・・・・とあります。
販売の反応がいいみたいで、2刷をすることになったということらしい。
ちなみに私の持っている「坂の上の雲」の文庫本を確認してみると、34刷りだった。
いずれにせよ、喜ぶべきニュースみたい。

書店に注文できるのは9月末以降というのに・・・、実感が湧かない。

本日、大連の旅行記の一部をアップしましたので、見てみてください。

2009年9月10日木曜日

帰りました。

9月7日(月)~9月10日(木)、大連・瀋陽(奉天)・旅順に行って参りました。
楽しい視察でした。
追って、HPにアップします。

いろいろと書きたいのですが、本日はここまで。

2009年9月3日木曜日

抽象論で終わらせるな・・・・

ある会社の役員と責任者の論議の場面

役 員 「業績が、いまいちなんだけど・・・」
責任者 「頑張っているのですが・・・・」

役 員 「新規の開拓状況はどうなってる?」
責任者 「はい、頑張ってやっています」

役 員 「既存客への訪問活動のほうは?」
責任者 「はい、やっています」

役 員 「既存客への商品拡大についてはどう?」
責任者 「はい、やっています」

役 員 「・・・・・」
責任者 「・・・・・」

役 員 「でも、業績がいまいちだからなんとかしないと・・・」
責任者 「何か、いい方法があったら、教えてください」

上記と同様な場面を、見た事や、実際に経験されたことはないだろうか?

役員にしてみると、いろいろな方向について、業績の打開策を模索しようとしている。
しかしながら八方塞の状態になっている。

この八方塞の論議の問題点は?

抽象論で終始しているところにある。
単に、活動の方向性を確認したに過ぎない。
その活動の具体性のレヴューが不十分であることにある。
上記の論議では、下記のように具体的に確認していく必要がる。

「新規の開拓状況は?」
「訪問の対象はどうしている?」
「どれくらい訪問できた?」
「何件くらい案件がでてきた?」
「受注ができたのは?」
「○○会社の提案内容は?」
「それは、何が阻害要因になっている?」
等々

というように、どんどん確認していく必要がある。
具体論で話していかない限り、抽象論では、必ず八方塞になる。

それと、『やっています』という意味は非常に広い意味で使われる言葉であることを、
認識しておく必要がある。

『やっています』の意味の解説
1、部下に「やれ・・」と指示を出しました。
2、過去にやったことがあります
3、思い出せば、やっています
4、気にかけており、できるときはやっています
5、優先課題と認識はしていますが、実施率は2~3割程度です
6、優先課題と認識し、実施率は5~6割程度です
7、例外を除き、ほぼ完全に実施しています

というように、私が知りえるだけの意味でも7つ以上ある、
非常に幅広く使われいる。
どの『やっています』の意味が使われているのか・・
具体的に確認する必要がるかも知れない。 

具体論を軸に、きちんと論議をしていく癖をつける必要がある。

過日紹介した著書「『坂の上に雲』に学ぶ中小企業経営力」においても、
その具体論の必要性を、秋山好古・真之、正岡子規の会話を題材に
違う角度から解説しています。

衆議院選挙で大勝した民主等の税金の無駄使いレヴューにおいても、
高級官僚のこのような抽象論に踊らされは、改革は無理。
具体論でどんどん突っ込んで、行く必要があろう。

2009年9月1日火曜日

やっと著書が完成しました。




時々、Dairyでご紹介して参りました本が完成しました。

先週の土曜日に自宅に届いたのですが、急用ができ、広島を離れざるを得ず、ご紹介が遅れました。

「坂の上の雲」というのは司馬遼太郎氏の長編の代表作の1つ。
その小説とをベースに経営の基本的なセオリーを盛り込んでいます。
是非ご一読を・・・・

書店での販売は、今年の9月下旬以降になります。

「坂の上の雲」は、今年の秋からNHKで放映されるそうです。テレビと照らし合わせながら
経営の基本を確認してみてください。

本書の紹介は、ここをクリック
本書の「Making Story」は、ここをクリック
「坂の上の雲」の旅行記は、ここをクリック

そうそう、本を出筆しているとき、こんな話がありました。

「今、出筆中なんです」と私が近況を話すと・・・

不動産関係の会社の役員をなさってる方(学校の先輩になります)が、「どんな本?」と・・・

「純愛小説です」と冗談で私が応えると

その先輩は、
「なるほど!! どろどろとした世界で頑張ってたら、そのジャンル書きたくなるよな・・」
とマジで受け止められたことがありました。

「冗談ですよ、純愛小説なんて私が書けるわけないじゃないですか・・」

「確かに、それもそうだ・・・」と先輩。
一体なんなの!!

後で二人で大笑いしたことがありました。