2010年4月24日土曜日

~ 構造 ~

「構造」について考えてみたい。

高額商品の販売
・多くの高額所得所のお客様をもっているのと、
・中間層の顧客を持っているのでは、
どちらが売りやすい?

長距離ドライブ  
・4000ccのエンジンの車と、
・ 660ccのエンジンの車では
どちらが高速走行がしやすい?

コスト削減
・取引業者を多くもっている会社と、
・取引業者が1社しかない会社では
どちらが、安いコストで仕入れる可能性が高い?

高額商品の販売は、高所得のお客様をもっているという構造の方だろうし、
長距離ドライブは、4000ccのエンジンの構造をもっている車だろう、
そして、コスト削減なら、取引業者を多くもっているという構造の会社だろう。

いずれも、求めている結果を出しやすい構造、
というものがあることを認識する必要がある。

確かに、一般ピープルでも高額商品を購入する人はいる。
660ccの軽自動車でも、時速100キロで5時間以上走ることができる・・・という人もいる。

しかしながら、その発生確率は低い、または、無理な状況を強いている。
すなわち、確率論的な考え方がない。全体観がないといわざるを得ない。

顧客管理という名のもとに、
顧客データの蓄積をしている会社は多くある。

しかしながら、その顧客データをもとに定期的なDM、資料送付程度にしか
活用されておらず、結果に一喜一憂しているというのがその殆どである。

顧客構造という概念を持つことにより、

「業績の上がりやすい顧客構造とは何か?」

というテーマに取り組むことができ、
引いては、求めている成果が出やすい状況を
作り出すことができるのである。

自社の顧客構造、販売構造、調達構造、生産構造・・・等々とは何か?を考え
そしてそれらを、戦略戦略的に見直すことも重要な経営幹部の役割なのである。

2010年4月14日水曜日

「イメージ」

昨日ある社長に、創業からの話をいろいろと伺った。

今年が創業35年になるとのこと。
創業の時の思い、そして現在までの変遷。
その間、6回位の事業のステップがあり、大きな決断があった。
自社の得意分野と新しい事業を上手く連携させて、
いわゆる自社のコアコンピテンスを軸に展開されていた。

「いくつかあったステップの中で、判断に悩んだことは無かったのですか?」
という質問に対して、その回答はあっさりと
「無かった。大変な時もあったけど、その時は大変と思わなかった」
とのこと。

「へえ~、無かったんですか~」と私。

「いつも、常に次の、そしてその次のステージのことを常に考えとったからな・・・」

なるほど・・・・

次のステージのデザインが明確なら、
岐路において「どうしようか?」というよりも、むしろ
自分のイメージに入っているか否か、
イメージに近づくために、必要なものか否か
と比較的容易に峻別できただろうと理解できた。

よりゴールのイメージがはっきりしていればいるほど、
必要なものか、そうでないのか?
大切なものか、そうでないのか?
やるべきなのか、やらざるべきなのか?
リスクを採るべきなのか、そうでないのか?等々
が明確になる。

ビジョンの重要性・必要性を再認識させらたのであった。

2010年4月13日火曜日

「実践」

4月10日に発行したメルマガ。「胡蝶の夢」から松本良順のことを書きました。
某社の専務さんからメールを頂戴しました。

メルマガの反応をお送りいただき、本当に嬉しく思います。

また、編集後記で、「もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーを読んだら」
のことも書きました。この本も読まれたとのことも記されてありました。

編集後記の最後のところまで読んでいただいている・・・・・

感謝、感謝です。

その専務さんのメールの中で、「実践の難しさ」についてコメントがありました。

その難しさ痛いほどわかります。
自分のことでも、思っていることを実践するのが難しいのに、
ましてや、実践するのは自分だけでなく、組織。

でも、「難しい・・・」と言いながらでも取り組んでいらっしゃることが立派。

あることを思い出した。

昔、某社の(当時)社長にある詩を送った。
創業社長で、一人で引っ張ってこられていた。
世代交代を考えないと・・・という時期だった。
しかしながら幹部社員が育っていない・・・

その詩は「その一言が」というタイトルで、
社員の話を、最後まで聞いてやってください、
ということを伝えたくて送ったものだった。

その社長は、その詩を受け入れて下さった。
そして私に会う度に、「上手い具合にできんで・・・、難しいことを言うの~」
といつも笑顔でおっしゃった。
「ということは、少しは実践なさっていらっしゃる、ということですね。有難うございます」
といつも返していた。

それから2年くらい経過した。
その会社は変わった。幹部社員も変わった。
もちろんいい方向に。

「難しいで~」と言い続けながらでも、諦めずに少しづつでも実践。
これが大切!!

2010年4月7日水曜日

「本音」と「建前」

初期の新入社員も終わり、早い会社では配属がされたようである。

問題は、これから・・・。
新人教育で教えられたことと、先輩・上司の行動や言動が違う・・・
素直な新人は、そのギャップを疑問に思い、問うかもしれない

「本音と建前だよ!!」
と答える先輩・上司を許してはならない。

「本音」と「建前」なんてない。
全て本音でなければならない。

あえて「本音・建前」という言葉を使うなら、
「本音」は現実であり、「建前」は理想であり、目標であり、あるべき姿なのである。

「本音」と「建前」という言葉を使う限り、発展・改善・成長を自ら諦めているのと同じである。

新人の新人研修で習ったことと、ギャップがあるのなら
ギャップを改善し、一歩でも近づくように努力を惜しんではならない。

新人の感じるギャップを、糧にするか否かは、
その会社の成長力を測る物差しの一つともいえる。

2010年4月1日木曜日

「節目」

4月1日というのは、通勤の電車やバスに新社会人、新入生というニューフェイスが登場する。
そして行政では新年度始まる。
会社でも会計期間が4月スタートというのも多い。
新しいものが始まるという、何か期待を抱かせる日で、特別な日のように感じる。

いわゆる「節目」である。

時間は、自分の意思に関わらず、一定のスピードで流れていき、
いつの間にか時は過ぎ去っていく。

その中で、人為的に時間を区切るというのが「節目」。

今まで過ぎた時間の活用について振り返らせたり
今から一定の期間どのように過ごすかを考えさせたり

ただ時間の流れに乗っかって、漂ってしまうことに
疑問を投じてくれる機能がある。

節目の日が来たからと言って、昨日と何かが大きく違う訳でもない。
節目そのものを「別に~」と簡単に流すことだってできる。

時間の流れを一度止めて振り返り、次に向けて考えていくのと、
時間が流れるままに過ごしていくのでは、成長度合いに違いが現れてくる。

  成長=(振り返りの頻度)x(振り返りの深さ)

という方程式があるように思う。

1年の会計期間、半期・四半期という枠組み、そして月間・週間、
これらは、全て人為的に設定した「節目」であり、
自らを振り返りをチャンスを与えるものである。

「節目」というのは、人間が成長するために創造された
大発明なのかもしれない。