2011年7月4日月曜日

「Green Grass 戦略」??

以前、「ブルー・オーシャン戦略」という戦略論が、
流行したことがあります。

血で血を洗う激しいレッド・オーシャン市場から、
競合相手のない市場のブルーオーシャンを切り開くべきだ・・
というものでした。

この「ブルー・オーシャン戦略」というネーミングをもじって、
「グリーン・グラス戦略」をご紹介しましょう。


「一度、顧客に食い込めば、

   その後リピートが発生するビジネスがいいみたいだね・・・」

「それ、どなたから聞かれました?」
と確認してみると、



案の定、リピート頻度の低い業種の社長からとのこと。

「それを、『グリーン・グラス戦略』と言います。
 隣の芝生が青く見える・・・・というやつです」


確かに、住宅販売のように、
一度家が完成すると、
その後にリピートや関連する商品が少ない、

という業種からは、
一度、顧客に食い込めば、リピートが発生する形態のモデル
は羨ましいに違いないでしょう。

しかしながら、その羨む業種も、

顧客に食い込むために、
巨額の販促費を投入したり、
初期価格を抑えていたりで、

途中で、他社に代わられては、回収ができない、
いかにして、途中で顧客が他社にチェンジしないようにするか・・・
に腐心しているのです。

そして、最初にドカンと収益が獲得できるモデルを

羨ましく思うこともあるでしょう。

要するに、どちらのモデルが良いか・悪いか、という問題ではなく
いずれのモデルもそれなりの課題を持っていることを
認識する必要があるのです。

自社と違うモデルを羨むのは
まさに、隣の芝生が青く見える現象で、
「グリーン・グラス戦略」という
選択を行ってはならないものです。

大切なのは、自社のモデルの課題をきちんと認識して
取り組むことに他ならないのです。