2016年1月25日月曜日

「山勘」部分を論理的に

経営には、論理だけでなく感性も必要です。
どうしても論理でつくせない部分があります。

お客様の好み・嗜好(いわゆる5感といわれる部分)等々です。

これらは、トレンドを理解した上で、
いい按配のところに落とすという
感性に基づいた判断をしなければなりません。

問題なのは、論理で詰めることができる部分を
論理的なプロセスを経ないで感性で片づけることです。

この場合は「感性」とは言いません。
「山勘」です。

例えば、材料の発注や製造ラインの人員配置等々

材料の発注で考えると
商品の生産数量が決まれば、部品・材料展開していけば
必要数量が自ずと計算することができます。

それを、「この材料はだいたいこれくらい・・・」
と山勘(感性?)で発注してしまったり
というケースです。

材料が余ったり、不足したり・・・
原価がばらついたり・・・・
と経営上のロスが発生の可能性が高いことは
言うまでもありません。

百歩譲って、その山勘が当たることもあります。

それは、

「まぐれ当たり」の場合です。
毎回博打をやっているようなもので経営ではありません

もうひとつは「長年の経験が鋭い」場合です。
その人以外誰もできません。
育成するにも、相当な時間がかかり、
その育成も成功するとは限りません。
また、環境の変化により、その経験使えなくなることだってあります。

論理的にアプローチできる部分を
「山勘」に任せるのではなく

ロジックを整理して、
面倒くさがらず

進めていく必要があります。

ちょっと遠回り・面倒くさそうに見えても
実は、近道で・簡単な道なのです。

2016年1月19日火曜日

同じ仕事だけど・・・

「どう? 何か違うところある?」

と同業から転職して半年になる社員さんに
新しい組織へのなじみ程度を
確認しようと聞いたところ

『自分のためだけ』 から 『みんなに貢献する』
という気持になって取り組んでいる

ということでした。

ええ感じっぽい。
もう少しつっこんで状況をヒアリングしました。

以前の状況は

お客様から注文をもらって帰ってくると
喜ばれたり、褒められたりするよりも
「こんな安い価格でとってきやがって・・・」
と叱責をうけるだけ・・・

自分のことだけで精一杯、
人のことなんか知ったものか・・
という「自分のためだけ」

それがいまの組織は
みんなが拍手して喜んでくれる
自分の目標を達成することもさることながら、
みんなに喜んでもらいたい
みんなで喜びたい
組織に貢献したい

ということでした。
拍手~

同業からの転職。仕事の内容は変わりません。
変わったのたは、働く場所。

違う組織風土で仕事をしたということです。
それが、人の心の持ちようも変えたのです。

今の組織は決して「ゆるい組織」ではありません。
大人の組織なのです。
あたりまえの事をきちんと行っている組織なのです。

・リーダーが明確な判断をしている
・仕組で運用している
・どう行動するかを考える等々

というあたりまえです。
確かに風通しのいい組織風土の組織。
転職してきてくれた社員さんのコメントにうなづいたのでした。

ちなみに、「あたりまえでない」のは

・リーダーが明確な判断をしないで、
    リスクを部下に押し付ける
・仕組みがなく、個人の集合体で運用がおこなわれている
・行動に対する検討ではなく、人格を変えることを求める

というパターンです。くれぐれもご注意を!!

2016年1月11日月曜日

できる人を採用する?

「できる人を採用する・・・・」

採用側の願うところです。

本人の成果だけを追いかけ
入社後に発生する教育や管理の手間もかからない。

その意味では、効率的だといえます。

しかしながら、現実を見ると、
必ずしも効率的になっている
とは言えないケースをよく眼にします。

採用すれども、
一定の成果をあげることができず定着しない・・・
入社すれども、ボロボロ辞めていく・・・
募集コスト、採用時のコストばかり積みあがっていく・・・

結果的に、
「当社にはいい人材がなかなか来ない・・・」
と頭を抱えるという状態です。

気持ちは理解できるるものの、
現実を受け入れる必要があります。

「なにもしないでも、
     できる人は一握り」

という現実を受け入れることです。

すなわち、基本的なスタンスを転換する
必要があるのです。

「採用した人をできるようにする」

というスタンスにです。
(一定の能力・基本価値を確認した上での
 採用は言うまでもありません)

「採用をした人をできるようにする」
というのは手間がかかります。

成果だけを追いかけるのではなく、
プロセスもウォッチしなければなりません。
基本的な、業務整備や
育成する仕組みもつくらなければなりません。

業務整備とは「見える可」を意味します。

どこに何があるのかわからない?
だれに、何を依頼すればいいのかわからない?
どんな手順でやればいいのかわからない?等々

では(いくら能力が高くても)新人が活躍できる
環境とは程遠いと言わざるを得ません。

「そのうち慣れるから・・・」
「いずれわかるから・・・」
とお茶を濁すのではなく、
入社を機会ととらえて、
業務整備を進めることが大切です。

もうひとつの「育成する仕組み」というのは、
「よく見ること」ことを意味します。

どの部分の能力が基準に達していて、
どの部分を矯正しなければならないのか・・・
そのために、今後どのように対応していくか・・・

と「よく見る」仕組みがあるか?
ということです。

きちんとしたカリキュラムを設定して・・・
というようなお決まりの教育制度なんて
必要ありません。

育成担当が、責任をもって
「よく見る」という形でもいいのです。

いずれにしても、

今後も続く人材不足の環境中、

「できる人と採用する」というスタンスを
「採用した人をできるようにする」というスタンスに転換する

ことが必要です。

良い人材が来ないと嘆くよりも、
業務の「見える可」「よく見る化」の着手です。

それが、会社の基盤つくり、人作りにつながり、
ひいては、今後の成長を支えることになります。


2016年1月7日木曜日

「人間のトゥルーを探るためだけに・・・」メルマガ75号

本日、司馬遼太郎作品に学ぶ経営心得第75号を配信しました。

1968年4月30日東京紀伊国屋ホールで
歴史小説家について語った
司馬さんの講演録からのご紹介しています。

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 「人間のトゥルーを探るためだけに、
           ファクトが必要なのです」


   司馬遼太郎全講演1 歴史小説家の視点

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経営リーダーと、歴史小説家には仕事の共通点があるようです。

是非、ご一読を!!




2016年1月1日金曜日

あけましておめでとうございます


創業趣旨を何度も書き直し、
夢と不安が入り混じりつつも
心を決め、歩みだした創業間もない頃を
懐かしく思うことがあります
 
初心は、常に忘れずに歩んできたつもりですが、
その時の「感情の高ぶり」をあらたに
 
「初心の高ぶり、忘るべからず」
 
を心して、企業固有の価値をより鮮やかにすべく
精一杯お手伝いしてまいります
 
本年もよろしくお願い申し上げます
 
2016年 元旦