2019年1月25日金曜日

”クレーム0” ”ロス0” 目標??

「クレーム”0”」 「ロス”0”」 「ミス”0”」等の
「”0”目標」が掲げられているのを、眼にすることがあります。

クレームも、ロスも、ミスもあってはならないもの、
”0”でなければならないもの、
そして、常に追求していかなければならないものです。
これらの発生”0”は、究極の姿、あるべき理想です。

しかしながら、
そうとはとわかっていても、
発生防止活動を行っていても、
発生しているのが現実です。

以前、品質改善の手法として「6σ(シグマ)」という
大手製造業を中心に関心を集めたものがありました。
「100万回の作業をしても、不良品の発生を3.4回に抑える」
ことをスローガンにしたものです。
この、とんでもない「6σ」でも
目標とすることは0.00034%で、”0”ではありません。

この「”0”目標」を掲げるのは
「現実を直視していない」
「観念論の世界から抜け出せていない」
という姿勢を暗に物語っています。
この現実逃避的・観念的な目標から解放されなければなりません。

現実的な目標は、具体的な改善活動のスタートになります。
そして改善活動を継続することで、
成果を得られるようになります。

ある会社の事務部門では、
テーマに掲げたミスの発生が、
1年間で1/5(80%減少)、
そして1年半後には1/8(87%現象)
という成果も生まれました。

「”0”」という理想・あるべき姿を、
現実を見据えながらあくなく追い続ける

それが実務家です。