今日から待ちに待ったWBCが始まります。
先週末にNHKで「WBC栗山監督と名将ノート」という番組を見ました。
WBCで世界一をめざす栗山監督はかつての名将、
三原修の秘伝のノートを読み込み、野球哲学を磨いてきた。
プロ野球で受け継がれてきた”マジック”の系譜の物語。
とNHKのHPで紹介されています。
プロ野球の名将として知られる三原修、
私には「神様、仏様、稲尾様」の西鉄ライオンズの監督です。
その三原監督が野球理論をまとめたノートを、
何度も栗山監督が読み込み、
三原イズムを継承しているというものでした。
彼の予想外の選手起用や戦術は「三原マジック」と言われ、
番組の終盤で、その神髄について語られていました。
「人はマジックと言うが、自分のセオリー通りにしたまで」
という趣旨のものでした。
「『闘戦経』だ・・・」と驚きました。
闘戦経 第23章
「呉起六篇 庶幾説於常」(呉起の書六篇、常を説くに庶幾し)
と記されている部分です。
拙書「改訂ビジネスリーダーのための『闘戦経』」で本章を、
当の本人は常道を貫いているにもかかわらず、
他者からは奇謀・奇策と受け取られることがあるのは、
現代にもみられるパターン
と解説しています。
まさに、このパターンの現代版の一つが三原マジックだったようです。
約900年前に日本人の戦い方を説いた日本最古の兵書「闘戦経」。
大谷の二刀流もさることながら、
侍JAPANの栗山監督の采配を「闘戦経」の観点からも、
楽しみたいと思います。