2025年1月14日火曜日

遺構「幻の広浜線」

昨秋、実家付近で紅葉狩りドライブで山の中を
ウロチョロしている、目に入った景色。

「もしや・・」と車を止め確認してみると、
「幻の広浜線」遺構でした。
以前から一度見てみたいと思っていたもので、偶然の発見でした。

陰陽連絡線のひとつとして
浜田と広島を結ぶ鉄道路線として計画されながら、
実現しなかった広浜(こうひん)鉄道今福(いまふく)線。



昭和8年、旧国鉄山陰本線の下府駅から石見今福駅までが着工され、
昭和15年に太平洋戦争のため中断。
戦後、起点を下府駅から浜田駅に変更し「今福線新線」として工事再開。
昭和55年、国鉄の慢性的赤字経営の影響により、工事が中止。

今回見ることができたのは「旧今福線」の遺構でした。


歴史の重みを感じます。
そして「一度も使われなかった」ということが、
遺構の魅力を一層引き立てます。

「東洋のマチュピチュ」と言われる愛媛県新居浜の
別子銅山の雰囲気と重なるのでした。


旧線の下府駅から旭町駅跡地間にはトンネル、橋梁、橋脚等の遺構があり、
平成20年に「今福線コンクリートアーチ橋群」が
公益社団法人土木学会から選奨土木遺産の認定を受けました。





今福線について、詳しくは下記のHPで紹介されています


幸運にも遺構に出会えた昨年の紅葉狩りでした。