2011年7月11日月曜日

「もう一度、基本を徹底します」

開陽塾でのトップセールスA氏の話。

トップセールスのA氏は、前月から販売目標を引き上げ取り組んでいました。
流石にトップセールスだけあって、その上方に引き上げた目標を達成していました。


しかしながら、A氏は、月例の開陽塾で

「もう一度基本を徹底します」

と彼が発表したのでした。

その背景を聞いてみると、

目標を引き上げるたことで見えてくるものがあった。

引き上げた目標は結果として達成しているものの、
その業績を生み出す土壌、
すなわち顧客構造は、自らの行動パターンは変わっていない。
脆弱なものだと認識した。
だから、もう一度基本を徹底することにより、その土壌を強くしたい・・・・

といものでした。

以前の開陽塾で、

「一流というのは、必ずしも高等テクニックを操るものではない。
 基本が徹底され、いかなる状況においてもその基本が崩れない」

という内容の講義をしたことをヒントにしてくれたのです。

A氏の実力からすると、基本を徹底しなくても、
引き上げた目標はいろいろな技を駆使すれば、
達成し続けるでしょう。

しかしながらA氏は、自らを客観的に見、そして自分自身
の不足しているものを、素直に受け止め、
そして、基本的な土壌作りを再度徹底することにしたのです。

仮に、引き上げた目標が達成できたとしても、
土壌が変わらなければ、そこが天、限界になるでしょう。
ひょっとすると、いずれ、その目標すら達成が困難になるかもしれません。

土壌を、もう一度基本に戻り、耕し直すことによって、
もう一段、そしてもう2段と飛躍してことは間違いありません。

頑張れ~

2011年7月4日月曜日

「Green Grass 戦略」??

以前、「ブルー・オーシャン戦略」という戦略論が、
流行したことがあります。

血で血を洗う激しいレッド・オーシャン市場から、
競合相手のない市場のブルーオーシャンを切り開くべきだ・・
というものでした。

この「ブルー・オーシャン戦略」というネーミングをもじって、
「グリーン・グラス戦略」をご紹介しましょう。


「一度、顧客に食い込めば、

   その後リピートが発生するビジネスがいいみたいだね・・・」

「それ、どなたから聞かれました?」
と確認してみると、



案の定、リピート頻度の低い業種の社長からとのこと。

「それを、『グリーン・グラス戦略』と言います。
 隣の芝生が青く見える・・・・というやつです」


確かに、住宅販売のように、
一度家が完成すると、
その後にリピートや関連する商品が少ない、

という業種からは、
一度、顧客に食い込めば、リピートが発生する形態のモデル
は羨ましいに違いないでしょう。

しかしながら、その羨む業種も、

顧客に食い込むために、
巨額の販促費を投入したり、
初期価格を抑えていたりで、

途中で、他社に代わられては、回収ができない、
いかにして、途中で顧客が他社にチェンジしないようにするか・・・
に腐心しているのです。

そして、最初にドカンと収益が獲得できるモデルを

羨ましく思うこともあるでしょう。

要するに、どちらのモデルが良いか・悪いか、という問題ではなく
いずれのモデルもそれなりの課題を持っていることを
認識する必要があるのです。

自社と違うモデルを羨むのは
まさに、隣の芝生が青く見える現象で、
「グリーン・グラス戦略」という
選択を行ってはならないものです。

大切なのは、自社のモデルの課題をきちんと認識して
取り組むことに他ならないのです。