私のエバーノートのクリップ記事からご紹介します。
王貞治さんの日経新聞「私の履歴書」の
現役引退当時のことを振り返ったコラムです。
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「悔いがのこるとすれば世界新といわれた
756号を打った以降の自分に対してだ・・・
756号を打って、一種の達成感から
打席に以前ほどの執着心がなくなり
左方向に打つようになった。
狭い1、2でも抜いてやる、という気持ちが薄れ、
応用編だけで打っていた。
『自分にこれしかない』と心に決めた人間が
小器用になったらおしまいだ。・・・」
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とコラムの中で振り返っています。
華やかな長島選手に対して、求道者としての王選手。
練習の虫、努力という言葉をそのまま体現した野球人、
そしてストイックな王選手、一番好きな選手でした。
当時小学生であった私も、2人違いは感じていました。
その王選手でさえ、
「自分を見失う」ことがあったんだ
というは驚きでした。
同様な現象を企業でも見ることがあります。
「これしかない」と心に決め、
創業した、業績回復した企業が、
規模が大きくなるにつれ、業績が回復するにつれ
横道にそれ出す、必然性のない贅肉が付き始め、
小器用になり、小賢くなっていく
その過程では、いろいろな理由が付され
横道、贅肉とは認識されず、
結果的に振り返ってみると・・・・
というものです。
あの王選手でも・・なのですから、
普通に発生する現象だと捉えた
ほうがいいのかも知れません。
ならば、
「自分にこれしかない」と心に決めたとしても、
いつの間にか小器用になっておしまいになる」もの
と認識して、組織を運営することが
リーダーの役目なのかもしれません。