2020年8月9日日曜日

「最高指導者の条件」

 
「台湾民主化の父」と評価され、親日家としても知られる
元台湾総統の李登輝氏の逝去(7月30日)が報じられました。
 
内容は忘れているものの印象深い本があったことを思い出し
本棚を探しました。
 
初版2008年に出版されたものでした。
 
昨日読み直し、再度感銘をうけました。
 
日本統治下の台湾に生まれ京都大学に学んだ
李登輝氏の精神的な支柱の基礎は
日本にあると記されています。
しかしながら、その日本の素晴らしい精神性が、
今の日本は衰えつつある、
と警鐘を鳴らすところも多くあります。
 
私のノート
「Precious Saying for muself(自分にとって 大切なことば)」
には、この本から沢山メモされていました。
 
今回再読して、12年前に読み印象に残っていた理由が
確認できました。
 
「公私の別」のところでは、
 
選挙が終わったら、支援者との私的な関係はきっぱりと断つ。
謝意はあらわすにしても、選挙は選挙、国政は国政。
 
また、
 
総統在任中、元県会議員の父に
「お父さんが議員であったあいだ、
 たくさんの人に助けられたのはわかっています。
 しかし、彼らの頼みごとを聞くつもりはありません。
 ですから、人を紹介したりしないでください」
 
ときっぱりと伝え、父が亡くなる前に
 
「あの晩から一度も人を紹介することがなく、本当にありがとう。
 おかげで私は職務に当たることができました」と感謝する。
 
次元の違う政治家だったように感じました。
 
ご冥福をお祈りします。