2025年7月7日月曜日

期日前投票に行って愕然

本日、参議院選挙の期日前投票に足を運びました。
その場で感じたのは、投票所の「圧倒的な非効率さ」でした。

目にしたのは、5人のスタッフによって構成された投票所運営の現場。

・受付でPCを操作し、本人確認を行う係が1人
・選挙区と比例代表の投票用紙をプリントアウトし、手渡す係が2人
・投票箱の前で、票がきちんと入れられているかを監視する「立会人」が2人

これで合計5人。
民間企業であれば、私は迷わず「多くても、2人で十分」と判断し、
業務フローの見直しを指導するところです。

彼らはボランティアなのだろうか?と気になって調べてみたところ、
どうやら日額1万円前後の報酬が支払われているとのこと。

ざっと概算してみましょう。
投票所1カ所につき:5人×1万円=日額5万円
期日前投票期間:17日間
東京都の期日前投票所:約310カ所(人口4.4万人に対して1か所)
仮に全国規模でその約10倍(=3,100カ所)あると仮定すれば、

  5万円 × 17日 × 3,100カ所 = 約26億3,500万円

もちろん、これは概算にすぎません。

鳥取県の場合、常設が約50箇所で人口約1万人に対して1か所。
そこから考えると、実際ははるかにこれを上回る規模感でしょう。

受付の本人確認は、まだ納得がいきます。
しかし、投票用紙をプリンターで出力して渡すだけの担当、
「見ているだけ」の立会人が2人も常駐する体制には、
疑問を禁じ得ません。

選挙の厳正な運営は確かに大切です。
しかしながら、納税や行政手続きはマイナンバーによって
厳格に管理される時代になっています。

そのなか、選挙権が限定されていた明治時代の
「神の手による紙の儀式」の演出が行われていました。
あまりにシュールすぎます。

期日前投票所を後にしながら、
まるで博物館で化石を見たかのような感覚を覚えたのでした。