2025年8月31日日曜日

原点に立ち返って再検討

 先日のある会議でのことです。
議題は「ある行動項目の実施が不十分」というものでした。

その行動項目は、いわば“当たり前”といえる内容。
にもかかわらず、延々と論議が続いていました。
私には、その議論の目的が見えませんでした。

ひょっとしたらと思い、こう確認しました。
「今の議論、過去の某案件の再発防止のために、
それを思い起こす行動項目の話ですか?」
答えは「YES」。

その場で、次のような“小さな釘”を打ち込んだのでした。

この論議を、明日(8月6日)の平和記念式典に置き換えてみてください。
もし議論の中心が「参加者が減っている」という点ばかりになり、
本来の目的である「原爆の実相を伝え平和を願う」という意義が
忘れ去られていたら、どうでしょうか。

論議すべきは「行動項目が不十分」という表面的なテーマではなく、
**“過去の案件を二度と繰り返さないためには何をすべきか”**
という原点に立ち返って、改めて検討してほしいのです。

「再発防止のために、それを想起させるための行動項目を設定する」
こと自体、なかなかできることではなく、素晴らしい取り組みです。
だからこそ、その行動項目が形骸化することを、
心から残念に思ったのでした。

形だけを守って「やっているつもり」になった瞬間、
過去の失敗は静かに、しかし確実に、
こちらへ歩み寄ってくることになるからです。

Text reviewed and edited with support from
 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)

2025年8月18日月曜日

引き継ぐべきもの

 先日の、ある会社の定例幹部会議でのことです。

退任する役員から後任の部門長への引き継ぎが終わり、
その後任者による定例報告が行われました。

報告が終わった後、社長が口を開きました。
「引き継ぐのは、情熱だ」
「もちろん業務面の引き継ぎは言うまでもない。
 だが、彼がこれまで会社を良くしたいと燃やしてきた、
 その情熱を引き継ぐんだ。」

数字やマニュアルでは測れないもの、
書類には記せないものこそが、組織を前へと押し進める力なのだと、
社長は一言で言い切ったのです。

退任する役員への最高の賛辞。
そして、後任者への最も重く、最も温かいバトンパス。
私は、その場で震えるほど感動しました。

情熱は形がなく、見えない。
しかし、それを受け継ぐことは、業務の継承以上に価値がある。
その言葉が、深く胸に刻まれた瞬間でした。

拙著「ビジネスリーダーのための『闘戦経』」
第28章の「仕組の運用は『気』をいれて」と
相通ずるものがあるように感じました。

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 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)

2025年8月11日月曜日

チャンスは待ってくれない

 「体制を整えて、チャンスに対応する」——

一見もっともらしい言葉です。

しかし、現場を見ていると、そう悠長なことは言っていられません。

同じ時期、顧問先の複数の成長企業で、似た出来事がありました。
そこで見たのは、むしろ逆のアプローチ。
「チャンスに対応するために手を次々に講じていく。
そして、その過程で体制を整えていく。」

チャンスは、準備が整うまで待ってはくれません。
完全な体制を整えてから動くのでは、
気づいたときにはチャンスが遠ざかってしまっている
それが現実です。

成長する企業の共通点は、動きながら整える胆力。
完璧を待たず、必要なのは一歩を踏み出す勇気です。

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 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)

2025年8月7日木曜日

「軍隊というのは型そのものであり、・・・」メルマガ第190号

 本日メールマガジンを配信しました。

今回も引き続き司馬氏の長編小説「坂の上の雲」からご紹介しています。

◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆
 
  軍隊というのは型そのものであり、
       その戦闘についての思考は型そのものであった。

     坂の上の雲(7)「会戦」

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2025年8月1日金曜日

AI(Chat GPT)を活用して・・

 AIを頻繁に使うようになりました。

いくつかのWebサイトを横断して調べものをする場面はもちろんのこと、
パワポの作成、簡単な動画作成等も試してみました。
特に私が助けられているのは「文章作成」の場面です。

学生時代から国語が苦手。
(かといって他の言語ができるわけではありません)。
句読点の打ち方に悩み、語彙も貧弱で、
言いたいことを的確に表現するのにいつも時間がかかるタイプです。

そんな私にとって、AIはとても心強いパートナーです。
自分の中にある「伝えたいこと」――
その“中身”や“問題意識”は自分自身のものでありながら、
それを言葉としてうまく表現するのは難しい。

そのもどかしさを補ってくれるのが、AIの持ち味だと感じています。

巷では「AIが人間の仕事を奪う」といった不安の声も聞かれます。
けれど、実際に使ってみて思うのは、むしろ逆です。

大切なのは、発想や着眼点といった“コンテンツの核”は
あくまで人間が持ち、AIはそれをかたちにするサポーターであるということ。

言い換えれば、「主役=人間」「演出・整形=AI」という関係です。
私は最近、こう表現しています。
「ChatGPTは、私の“私設秘書”である」と。
こちらの意図をくみ取り、候補を提示し、
こちらが気づかなかった言葉や構成を示してくれる。

もちろん、最終的な判断と責任は自分にある。
まるで信頼できる右腕が傍にいるかのような安心感があります。
これからの時代、AIとの共生は「代替」ではなく「共創」。

人間がもつ想いや思考を、より豊かに表現するための補助線として――
AIを活かす姿勢が、より重要になっていくのではないかと感じています。

Text reviewed and edited with support from
 C. G. Ashford (AI Secretary, aka “Lottie”)