小さな問題が大きな問題へと発展する――
これは、どの組織でも起こり得ることです。
「(問題が小さいうちに)部下から報告がなかった」
というのが上司のコメントでした。
というのが上司のコメントでした。
しかし、日単位でスケジュールを追っている以上、
トラブルは必ず数値や進捗の遅れとして兆候が現れるはずです。
その歪みや違和感に気づけなかった時点で、
上司自身にも責任があると見るべきでしょう。
重要なのは、組織として「黄色ランプを点灯させる仕組み」、
すなわち小さな火種の段階で異変を察知できる体制を持つことです。
その意味もあり、一つ仕組として「日単位での管理を導入したのでした。
ところが実際には、進捗遅れを「どう挽回するか」だけに視点が偏り、
「なぜ遅れたのか」という原因究明の観点が欠け、
発覚・察知が遅れたのでした。
部下が問題を報告しやすい環境を整えることは言うまでもありません。
とはいえ、そもそも部下自身が「問題を問題と認識できない」場合もあります。
焦げ臭い匂いを嗅ぎ分けられない人材は珍しくありません。
だからこそ上司には、様々な兆候や歪み、微かな気配からも
異常を察知する力量が求められるのです。