2010年1月29日金曜日

大相撲理事選挙

貴乃花の大相撲理事の立候補騒動が毎日報道されています。
本日のテーマは、貴乃花の立候補の是非はさておき、
その選挙について考えてみたいと思います。

本日の朝のニュースでは、選挙のあり方を変えるとの報道がありました。
ただ、その内容は選挙当日までブラックスボックスのようです。
記名式から「○×式」に変えるとか、立会人が誰に投票したか確認できないようにする・・・
とかいろいろとあるみたいです。

CMの間に、考えてみました。

選挙システムをちょっと変えるだけで、貴乃花には完全に勝ち目は無くなってしまう・・・と、。

それは、
現行の候補者一人を選ぶというのではなく、
複数の候補者を選ぶというシステムに変えると
というシステム変更です。

A、B、C、D、Eの5人の投票人がいるとします。
A、Bは貴乃花派、C、D、Eはアンチ貴乃花派。

そして、立候補者が、貴乃花、アンチ貴乃花1、アンチ貴乃花2、の3人。
その中から理事を2人選出する場合を比較してみると・・・


  候補者      投票(一人を選ぶ)         投票(二人を選ぶ)
貴乃花          AB (当選)            AB (落選)
アンチ貴乃花1      CD (当選)          ABCDE(当選)
アンチ貴乃花2      E  (落選)            CDE(当選)

「一人を選ぶ」というシステムでいけば、貴乃花は「当選」することになります
しかし「2人を選ぶ」という複数投票形式にすると、一転して「落選」することになって
しまいます。

このシステムならば、立会人が誰に投票したか確認することもなく、
そして外部には公正に投票したと公言できるし、
そして、変更の理由も
「この相撲協会を再生するには、今こそ上層部から結束をかため一丸となって
当たらねばならない・・・、一丸となって再生するための制度に変更した」・・・と
それなりの理由をつけることができます。

今回の、大相撲の理事の選挙戦はどうなるかわかりませんが、お伝えしたいのは、

システムを変えることによって、結果が簡単に変わる、いかようにもなるということです。

ある結果を導くためにシステムを変更するのではなく、
目的・課題をきちんと見据えて、システムを見直すことが大切なのです。

それゆえ、自社の重要な課題は何なのか・・・・・をきちんと認識することが重要ということになります。