2011年10月25日火曜日

引継ぎ・・・

定期・臨時の人事異動、そして入退社による人の入れ替わり・・・と業務担当の変更は、
企業にとって日常茶飯事のことです。

この業務変更につきものなのが、「引き継ぎ」。

この「引き継ぎ」のレベルが会社によって大きく異なっているのです。

得意先に一巡りし後任を紹介して、あとは任せた・・・というものもあれば、
顧客の取引履歴、特徴等々が書かれた顧客カードをもとに、
きちんと時間をとって、カードに書ききれないニュアンスを伝え・・・
というレベルまで様々です。

基本的に、長く取引するほど、顧客の状況についての会社には
情報が蓄積されていくものです。

そしてその蓄積が、積み重なることにより財産となり、
競合他社の誘惑すら退ける、なくてはならない存在となる源泉の一つとなるものなのです。

しかしながら、「引き継ぎ」如何によっては、上記のように財産さらに蓄えていく会社もあれば、
その財産を無にしてしまう会社も、残念ながら存在しています。

きちんと「引き継ぎ」を行う会社は、前任者の情報の上に、
更に、多くの情報を蓄積していき、1から2へ、そして2から3へと
財産を増やしていきます

一方、この財産自体の価値を理解していず、
いい加減な「引き継ぎ」を行っている場合、
担当が替わることにより、0から再スタートということになってしまいます。

そして後任がやっと顧客のことがわかりかけた頃に、また異動ということになり、
また0に戻ってしまうことになりかねません。
0と1の間を行ったり来たりと、財産の形成が行えないまま・・・

もし、0と1の間を行き来しているような状態であれば、
いくら永年取引が行われていたとしても、
顧客にとっては、新参者の業者と何ら変わることがありません。

そして、その新参者の業者が、少し価格を安くするだけで、
今までの取引を取られかねません。

なかには、担当者の変更毎に、その蓄積が劣化していくという
ケースさえ存在します。

長く付き合えばあるほど、味がでてくるか?
それとも、劣化していくのか?
年数が経てばたつほど、開きは大きくなっていきます。

その差は、「引継ぎ」というありふれた業務のとらえ方によるもの大です。

あなたの会社の「引継ぎは」、財産形成を行うレベルのものか、
どうかを今一度、確認してみてはいかがでしょうか。