ある経営陣との会話です。
「『見て見ぬふり』ができるようになりましたか、
それはめでたい!!」
訳のわからない会話のように感じられるでしょう。
「見て見ぬふり」というのは、
一般的に否定的なニュアンスで
使われることが多い言葉です。
この会話には勿論、背景があります。
好業績の企業に、あるマネジメントシステムを導入したところ、
今まで何ら問題や、疑問すら感じることのなかったのが、
いろいろな課題が見えてきた。
という背景です。
「何も見えてない」というレベルから、
次のレベルアップに向けていろいろな課題が見えてきた、
という極めてポジティブな話です。
でも全てに現状着手できない、
優先順位をつけて取り組むと、
「見て見ぬふり」しなければならないものが出てきた。
ということなのです。
「何も見えない」ままでも、
短期的には高業績を継続していくことが十分可能でしょう、
そして、頭を悩ますことも無いでしょう。
しかしながら、より体質の強い企業をつくるなら、
まずは「見えるようになる」ことです。
健康だと思っていても、
健康診断で課題が見えてくるのと同じです。
見えるからこそ、先手先手で対策が打てるのです。
くれぐれも
「見えても、なんらアクションしない」のは
「見えない」と同じですから・・・
見えた中で、
優先順位をつけて取り組もうとすると
すぐに着手できないものがある。
「見て見ぬふり」をせざるを得ないものがある
という話です。
誤解なきように・・・