2026年6月29日月曜日

「通訳」という仕事

先日、クライアントと専門家集団との会議に参加しました。

社長の質問に対し、専門家の方が丁寧に説明してくださいます。
しかし、私は横で聞きながら少し違和感を覚えました。
どうも話が噛み合っていないのです。

社長はAということを確認したい。
ところが返ってくるのはBやCの説明です。
もちろん、専門家の説明が間違っているわけではありません。
ただ、社長の質問に対する答えになっていないのです。

さらに困ったことに、話が長くなりがちです。
説明を重ねるほど論点が広がり、結局、
「それで結論はどうなのですか?」
という、一番知りたいことが見えなくなってしまいます。

こうした場面は、実は珍しくありません。
専門家は知識が豊富であるがゆえに、背景や前提から説明したくなります。

一方、経営者が知りたいのは、
「結局、やるべきなのか、やらないべきなのか」
「OKなのか、NGなのか」
という判断材料です。

両者とも真面目に話しているのに、会話がすれ違ってしまうのです。
もっとも、クライアントも、
「求めている回答と少し違うのですが……」
「結論だけ教えていただけますか?」
とは、相手への配慮もあって、なかなかストレートには言いにくいものです。

そんなとき、私は口を挟みます。
「社長がお聞きになりたいのは、〇〇ということです。」
「つまり、今のお話の結論は、『YES』という理解でよろしいですね。」
すると、不思議なほど話が整理されます。

経営者が知りたいことを整理し、専門家が伝えたいことを翻訳し、
双方の認識を一致させる。
それもまた、私の仕事なのかもしれません。
いわば“通訳”です。

もっとも、ここで少し考えさせられます。
日本人同士が、日本語で話している。それなのに通訳が必要になる。
なぜでしょうか。

おそらく、人は皆、自分の立場や専門分野、
自分なりの常識という「言語」で話しているからなのでしょう。
言葉は同じでも、見ている景色が違う。
だから通訳が必要になるのでしょう。

会議とは、単に言葉を交わす場ではありません。
相手が本当に知りたいことを理解し、相手に伝わる形で答える場です。

ちなみに、私は「英語」の通訳にはまったく自信がありませんが、
専門家と経営者の間をつなぐ、日本人同士の通訳なら、少々自信があります。

Text reviewed and edited with support from Charlotte Grace Ashford 
(AI Assistant, aka “Lottie”)