「入出り口」ではなく「出入り口」。
まずは、先に出して、その後に入れる。
電車でもそう、まずは降りる人が先、
その後に乗る人、という順序。
これは決して、マナーの話ではありません。
経営の話です。
中身を変えようと思った時、
すなわち会社の体質なり、構造を変革しようと思ったとき
思い出すべきことです。
新しく変革したい・・・・と思いつつも、
今までのものは失いたくはない・・・
できれば、今までの上に新しいものを付け加えたい・・・
というのが人情です。
概して、変革したいと思う時は、
今の方法で限界を感じている時で、
ストレートに言うならば、業績的に伸び悩んでいたり
業績が下降傾向にある時がその多くです。
だからこそ、今までのものは失わずに、
今までのものに新しいものを加える
という傾向が強くなっていきます。
しかしながら、現実は人情とは逆です。
組織の受容力を広げられるならば、
新しいものを、広げたところに納めることは可能です。
しかしながら、現行の受容力のままで、
新しいものを入れるためには、
何かを捨てる必要があります。
コップを大きくするならば、
さらに水を入れることができますが
コップの大きさが同じならば、
古い水を捨てて、新しい水を入れるしか他に方法はありません。
変革のスピードは、
新しいものを汲み上げるスピードの問題もありますが、
古いものを捨てる決断力も影響する
ということを忘れてはなりません。