取り上げられていました。
破綻前に「JAL再生タスクフォース」が結成され再建計画を
まとめ国土交通省に報告しました。
しかしながら、それは諸々の理由でお蔵入となりました。
その後2010年にJALは会社更生法を申請し、
稲盛会長が再建を引き受け経営にあたりました。
2012年3月期には最高益の見込み、と復活を遂げました。
稲盛会長が行ったことは、実はタスクフォースの描いた計画と
大きく変わることがなかった、奇策なし、という内容です。
「企業再生にはマジックはない。結局、誰がやっても同じ絵を描いたと思う」
「この2年でやったのは、当たり前のことばかり」
とタスクフォースのメンバー、そしてJALの元経営企画担当のコメントも、
不振企業に施す処方箋のほとんどは正攻法。
部外者は「マジック」と呼びたがるが、
冷静に現状を分析し、合理的な決断を下しているだけだ。
日本の不振企業の多くは、当たり前の決断ができなくなっている。
「当たり前のことを、実行する」
一番難しいことなのかもしれません。
組織の中にいると、当たり前のことが
組織の論理で歪められていたり・・・
利害対立のために実行できなかったり・・・
と、これは組織が持っている性のひとつです。
この組織の性に埋没し、「組織に使われるリーダー」ではなく、
組織の性を理解し、「組織を使うリーダー」でなければならない
ことを肝に銘じなければなりません。
そして「当たり前のこと」とは何かを、
改めて問い直してみる必要があるのかもしれません。