2014年5月26日月曜日

「本業消失の危機に直面していた」

「車が売れなくなった自動車メーカーはどうなるのか。
 鉄が売れなくなった鉄鋼メーカーはどうすればいいのか。」

 富士フィルムホールディングスCEO古森重隆氏の著書
  「魂の経営」(はじめに)から・・・

売上の6割、利益の2/3を稼ぐ写真フィルム市場が、
2000年をピークに、年率20~30%の勢いで減少する。
10年後には市場規模が1/10以下に・・・
そして、巨人コダックの倒産と・・・

半端な経営改革では間に合わない、
まさに市場縮小のスピードとの競争。

富士フィルムの本業消失の危機の舵取りをした
古森氏の経営の軌跡が記されています。

私がタイトルをつけるならば「肚の経営」になるでしょうか。

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正直なところ、ギリギリまで悩み抜いても、
結論がでないこともあった。
どっちもはっきりした優位性が見えない。

「これだけ迷うということは、
 どちらを選択しても、実は大して変わりないんじゃないか」

「もしかすると、どちらも正しいのかもしれない」

こういうときに一番やってはいけないことは、
迷いに迷って決断を先送りにすることだ。

それでは、何も前に進まない。
決断すべきときがきたなら、
たとえまだ迷っていたとしても、ときかく決断するのだ。
そして決断したなら、選んだ道で成功すればいい。

どちらを選んだとしても、そこから必死で努力して、
自分で決めたことを成功に結びつければいい。

それだけの話だ。

(第3章 有事に際して経営者がやるべきこと)より

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ただそれだけの話です。

2014年5月19日月曜日

「Should」,「Is」&「Will」

「Should」:すべきである 
「Is」   :である
「Will」  :しようと思う

中学校で習った基本の助動詞・動詞です。

なのですが、案外忘れていることが多いようです。

クレームは「0」にすべきである
現在クレームの発生率は「2%」である
だから「○○の対策を実施」しようと思う

というように3つの単語を上手に活用するのが本来です。

しかしながら、

クレームは「0」にすべきである
と繰り返すばかりで現実を見ない、受け入れない、
「Should」以外忘れてしまったタイプ。
 
「現状は○○です」ばかりで、思いや意思がない、
「Is」ばかりのタイプ。

方法論ばかりを論じるのが好きで、
その目的があやふやであったり、
現状認識をおろそかにする
「Will」だけのタイプ。

・・・・
・・・・

と、いろいろなタイプが存在します。

ときどき、

3つの単語を忘れていないか?
きちんと活用することができているか?

復習したり、確認することも必要です。

2014年5月11日日曜日

史跡探訪:備中高松城

何年振りかで、GWに備中高松城に行ってきました。

織田方の豊臣秀吉は、天正8年(1510年)播磨の三木城、
翌年因幡の鳥取城を兵糧攻めで陥落させました。

そして、毛利軍の最前線の備中7城を次々に落としていくものの、
本城の備中高松城は攻めあぐねていました。

深田や沼沢の中に囲まれた平城で水面との比高が4mしかなく、
人馬の進み難い要害の城でした。
軍師黒田官兵衛は、それを逆手にとり、
「水攻め」を秀吉に献策します。
足守川の水を引き入れ高松城を孤城にしようとします。
















上の写真は、資料館の中にある水攻め様子を描いたジオラマ。
青い影が水で浸水させた部分。湖水面積は188haで東京ドーム40個分。

約2.7㌔の堤防を12日間で築くという大土木工事を行った。
堤防の東端(蛙ヶ鼻)は今も残っている。
上底10m、下底24m、高さ7mの台形の堤だったことがわかる。

秀吉は、毛利方の安国寺恵瓊を招き
城主清水宗治の首と城兵の命を引き換える
という条件で宗治を説かせた。












宗治自刃の地:高松城の東のお寺の一角にある。





















自刃の地から、秀吉・官兵衛が陣取っている石井山を見たところ。
(森の中央の上部に旗の見えるところが陣取っていたところ)














石井山の陣から高松城を見た所。



こんな感じで、46歳の宗治の最期を見ていたのかもしれない。

配布されていた吉備路観光ツアー実行委員会の資料によると、
水攻めの先方による戦いは世界で5ヶ所で、2カ所は海外でオランダと中国。
残り3カ所は国内。うち成功した水攻めは備中高松だけらしい。

ちなみに、国内の2ヶ所は、
天正13年(1585年)秀吉の紀伊太田城攻め
天正18年(1590年)石田三成の埼玉の忍城攻め

初めて訪れたとき、石井山に登りました。
秀吉の陣から高松城を眺めたとき、
土木工事の巨大さに驚き、感動しました。
これがきっかけで、私の史跡巡りが始まったのです。

2014年5月5日月曜日

「人間は、相手の顔に対して・・・」     メルマガ第55号配信しました

メールマガジン「司馬作品に学ぶ経営心得(第55号)」を
本日配信しました。

読みやすくコンパクト(前に比べて)に
構成を変更しました。

今回も 軍師 黒田官兵衛を描いた
「播磨灘物語」よりご紹介しています。

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「人間は、相手の顔に対して物をいうのだが・・・」

   播磨灘物語 4巻 (備中高松城)
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コミュニケーションについて考える
良い機会にしていただければ・・

是非ご一読を!!

2014年5月1日木曜日

『売れる仕組み』の誤解

「売れる仕組み」が大切だ!!
「売れる仕組み」をつくることがマーケティングの役割。

「売れる仕組み」という言葉をよく耳にします。

「あなたの会社に『売れる仕組み』を作りましょう」
と言われたら何をイメージしますか?

多くの人が、
「お客様が寄ってきて、苦労せずに売れるんだ・・・」
というようなイメージを抱くのではないでしょうか。

売れる仕組み」の「売れる」に重きを置くと
上記のイメージになります。

しかしながら、
「苦労もせずに、お客様が寄ってくる」というのは、
ちょっと冷静に考えれば、
話がゆるい、
都合が良すぎる、
ことが分かるはずです。

「売れる仕組み」の「仕組み」の方に、
重きをおいて理解するのがポイントです。

つまり、個人の力量(戦闘力)だけではなく、
会社として仕組み(戦術)を構築するという
大切な意味があるのです。

顧客に支持してもらえるような仕組みとは何か? 
を考え、組織としてシステムを構築していくということです。

「売れる仕組み」ができたとしても、
智恵をしぼったり、汗を流したりするポイントが変わるだけで、
決してそれらが無くなる訳ではありません。

誤解無きように・・・・