WBCのサムライJAPAN。
栗山監督は不調の村上選手を信じ起用し、
村上選手はその期待の応えていきました。
その栗山監督について、
街頭インタビューでは、
「あれだけ信じてくれる上司なら・・・」
と回答するサラリーマン。
理想の上司ランクのトップになりそうです。
しかしながら、
どうもその回答に違和感があります。
栗山監督が理想の上司の第1位になることには
異論はありません。
その回答に違和感を感じるのは、
栗山監督が信じていた対象を間違えているのではないか、
と思うからです。
確かに、監督が信じたものとしてファンの目に映ったのは
村上選手の起用です。
しかしながら、それは監督が信じていたものが
表面に現れだけのもので、
彼が信じていた根っこのものは「彼自身の眼」です。
優勝の重責を負わされた栗山監督は、
日系外国人も含め、多くの日本の野球選手のなかから、
優勝するために「〇〇の役割を、必ずやり遂げてくれる選手は?」
と、時間をかけて材料・情報を集め
代表メンバーを選びに選んだはずです。
監督自身が、絶対の信頼がおけると選び抜いた選手だからこそ、
一緒に心中してもいいと信じ切れることができたのです。
それは、監督自身の「選手を見る目」を信じたことに他なりません。
信じきってくれる理想の上司像を語る前に、
「お前がやってだめなら仕方ない、俺が責任をとってやる」
と上司に信じ切ってもらえるようなSOMETHINGについて
問い直すことが先ではないでしょうか。