2026年9月25日金曜日

報連相は『本気度』を映す

 クライアント企業で、社員教育の一環として、
「社会人としての基礎」をテーマにした研修をシリーズで行っています。
社会人/業界人として身につけておくべき基本を、
毎回いろいろな講師に話してもらう研修です。

昨日は、その第5回目。
日頃から安全面の指導をお願いしている顧問に、
「報連相」について講義をしていただきました。

大変分かりやすく、いい講義でした。
その中で、特に印象に残った言葉があります。

「報連相は、マナーや礼儀ではない。
   会社の仕組みであり、重要な業務である」

なるほど。

上司に報告する。関係者に連絡する。分からないことを相談する。
こうした行為を、「社会人としてのマナー」と
捉えている人は少なくありません。
しかし、報連相は、上司に対する礼儀のためにするものではない。
仕事を正しく進め、問題を未然に防ぎ、
組織として成果を出すための「業務」そのものなのです。

講義では、こんな趣旨の話もありました。
「不安なら報告する。困ったなら相談する」
当たり前と言えば、当たり前です。

ところが、これを聞きながら、私は少し違うことを考えていました。

では、なぜ報告しないのだろう。なぜ相談しないのだろう。
本人は「不安ではない」。「困っていない」。
だから、相談しない。

では、なぜ不安にならないのか。
「まあ、大丈夫だろう」「なんとかなるだろう」
そう思っているからではないでしょうか。

さらに考えてみました。
なぜ、「まあ、大丈夫だろう」と思えるのか。

そこには、仕事の目標や達成レベルに対する意識の低さ、
そして、その目標を「何としても達成する」という
コミットメントの弱さがあるのではないか。

たとえば、
「この仕事は、絶対に○日までに完成させる」
「この品質だけは、絶対に守る」
「事故は絶対に起こさない」
そう強くコミットしている人ほど、少しの異変が気になります。

「このままで間に合うだろうか」
「このやり方で本当に大丈夫だろうか」
「ここに危険の芽はないだろうか」

目標へのコミットメントが強いからこそ、「不安」が生まれる。
そして、その不安が、
「一度、報告しておこう」
「念のため、確認しておこう」
「早めに相談しておこう」
という行動につながる。

逆に、目標や達成レベルが曖昧で、そこへのコミットメントが弱ければ、
「まあ、大丈夫だろう」
「何とかなるだろう」
で済ませてしまう。

その結果、報連相がなくなる。
そう考えると、報連相の問題は、
単なるコミュニケーションの問題ではないことが見えてきます。

「もっと報告しなさい」
「困ったら相談しなさい」
と何度言っても、なかなか報連相が定着しない会社があります。

そんな会社では、報連相のやり方を教えるだけではなく、
その一つ手前にある、
「何を、どのレベルまで、いつまでに達成するのか」
そして、「それを、本当に達成しようと思っているのか」
も確認してみる必要があるのかもしれません。

報連相の量と質は、その人の「目標に対する本気度」を映す鏡でもある。
昨日の講義を聴きながら、そんなことを考えたのでした。

Text reviewed and edited with support from Charlotte Grace Ashford 
(AI Assistant, aka “Lottie”)