2010年3月9日火曜日

お雛様 マカロン

ある友人の話。

3月3日のお雛様。
孫にマカロン(御菓子)を送ろうとインターネットで検索した。
ホームページに掲載されている発送の締めでは、3月3日には間に合いそうもない。
お雛様のタイミングには間に合わねども、孫の好きなマカロンだから・・・とメッセジーを入力して
インターネットで購入した。

そしたら、その御菓子屋さんからメールが入ってきた。
「お雛様のお祝いのようでしたので、店舗と調整し、3月3日に間に合うように発送した」
という書かれてあった。

諦めていた3月3日を、お店の人の配慮により、間に合った・・・・

という内容。

勿論、購入した方は、大喜び。
3月3日には孫から電話があり、孫の喜ぶ声を聞けた・・・

インターネットという何だか無機的な機械。
このシステムを使えば、極めてシステマティックに処理できる。
しかしながら、そのシステムに、人間の機微を反映することが可能であることを
この事例は教えてくれたのではないだろうか。

ネットを活用してる会社には、殆どと言っていいほどネットの担当が存在する。
しかしながら、その担当は、システムが円滑に稼動していることを
すなわち、所定の機械的な処理が行われているか否かを
見守る担当になってはないだろうか???

システムの稼動を監視することもさることながら、
このマカロンの会社が行ったように
システムに人間の機微を反映することが

インターネットという機械に、人の思い・心をいかに乗せるかが・・・

本来の、ネット担当の仕事なのかもしれない。


そして、もう一つ、

もし、この会社が、お客様が求めているものが、
マカロンという「御菓子」(商品)と認識していたとしたならば、
「3月3日のお雛様に、間に合う、合わない」は、極論すれば関係ないことになるだろう。
きちんと御菓子を届けさえすればいいのだから。

しかしながらこの会社は、「御菓子の効用」に焦点を当てている。
すなわち、御菓子を贈って、
・遠く離れた孫を喜ばすという効用、
・お雛様を祝ってやるという効用等々。

売るほうは、往々にして、商品そのものに目がいく。
しかしながら購入する方は、その商品から得る効用にお金を払う。

この会社は、
顧客が本当に求めているものは

「商品ではなくて、商品の効用」

というところをきちんと認識できている。

セオドア・レビット博士の「マーケティングマイオピア」という
有名な論文も、昔の米国映画産業、鉄道産業を例にとって
お客様が求めているものについて示唆していた。

店員さんは、そこまで難しいことを考えていなかったかもしれない。

難しいことはどうでもいい

顧客の本当に求めている効用というものを
理解さえしていれば、感じさえしていれば・・・・

友人にどこの店? と聞いてみると
「ディスニーランド」の関連ショップだった。

ディスニーランドの、「人を喜ばせる」というDNAを
垣間見たような気がした。