2009年12月25日金曜日

某社社員手帳の完成

昨日、某社より「手帳が完成した」との連絡があり、受け取りにいきました。

毎年社員に配布する社員手帳を見直す・・・ということでお手伝いしました。

単に年度の手帳を見直すというだけの話ではなく、
経営の根幹である、企業理念・行動指針等々を整合させていくという大切な位置づけのものでした。

多くの会社に、理念・行動指針・そして日常の行動規範があります。しかしながら、それらが
有機的に結合しているというのは、極めて少ないように思います。
経営理念があり、それを支えるために行動指針があり、そしてその行動指針を具体化したものが
毎日の行動に落とし込まれる・・・・という関連性が欠落しているのがそのほとんどです。

今回のプロジェクトは、この関連性を明らかにし、有機的に結びつけるというものでした。
まるで、何度も繰り返し、繰り返しプトジェクトのメンバーとパズルを解いているような感じでした。
メンバーの献身的な努力の甲斐あり、なんとかまとめることができました。
そして年末の忙しい納期にもかかわらず、印刷会社の方にも迅速な対応をしていただき完成に
こぎつけました。

その手帳を受け取りに行きました。赤の皮のおしゃれな手帳でした。

大切ななのは、これから、この手帳に整理された内容に基づいて行動していくことです。
社長には、手帳に活用についてレポートをお渡ししまし、会津の「什の掟」の話も伝えました。

参考までに、「什の掟」をご紹介します。
「国家の品格」という本の中でも、この掟については触れられていました。

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白虎隊で有名な会津では、10歳にもならない頃から「什の掟」というチェックリストをもとに。
毎日正しい行動ができたか? を確認していたそうです。

その掟とは

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一、年長者の言ふことに背いてはなりませぬ
二、年長者には御辞儀をしなければなりませぬ
三、虚言を言ふことはなりませぬ
四、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ
五、弱いものをいぢめてはなりませぬ
六、戸外で物を食べてはなりませぬ
七、戸外で婦人と言葉を交へてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです。

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というものです。

座長(参会者のうち最年長者)が1つ1つ読み上げると、
座員はその都度「ハイ」、「ハイ」と頭を下げて拝聴します。

「お話」がすむと、座長は厳かに座中を見渡して
「何か言うことはありませんか。」と言って、
昨日から今日までの間に、「お話」に違反したものの有無を問いただします。

その時もし違反したものがあると、座長はその違反者を座の中央に呼び出して、
その事実の有無をたずねます。
もし事実であると、どんな制裁を加えるかを談して、適切な制裁を加えるました。

制裁には、「無念でありました」と言ってお辞儀をしながら心から詫びるという 「無念」からはじまり、
「しっぺい」(掌と甲の2種類)、「絶好」、「手炙り」、「雪埋め」があったそうです。

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というのは「什の掟」の話です。こうやって、会津では子供にきちんと躾けてきたのでしょう。
社員教育も同じ、読めばわかる、教えればできる・・・というのは、片手落ちです。
何度も、実践行動の中から、繰り返し「振り返り」を行うことによって育成していくしかありません。

人間の育成=(正しい方向)×(振り返り頻度)

という方程式があるのかも知れません。

また、私の宝ものがひとつ増えました。大切にさせていただきます。
関係者の皆さん、本当にご苦労様でした。

さあ、残りの大掃除をしようっと。