「仕事ができません」
とある幹部が・・・
「そりゃあ、ええ、こっちゃ!!」
つい先日の会話です。
もちろん、仕事ができなくて、いい訳はありません。
この会話には、少し説明が必要です。
その幹部は、数ケ月前の人事異動で、
いままでと全く違う業務の部署を
率いることになりました。
異動前は入社以来の長年在籍した部署でした。
すべての業務をこなすことができる優秀なプレイヤーとして、
みんなを引っ張ってきました。
ところが、異動で全く勝手の違う部署になり、
今までの技を使う場面がありません。
知らないこと、できないことばかり・・・
これが、彼をして「仕事ができません」と
言わせた理由なのです。
しかしながらその幹部は、
新しい部門でしっかり仕事をしているのです。
「あ・うん」の呼吸で曖昧なまま行われたいた業務
「今までやっているから」という理由で行われている業務
これらの業務に切り込み、
組織としての明確な仕組みを作りつつあるのです。
彼にとっては、
「あ・うん」や「今までやっているから」という業務は、
理解のできない、不可解な業務に映ったに違いありません。
第三者的な視点から、そして客観的に
業務を見直す機会だったのです。
そこで認識した問題を、改善しようとしているのです。
まさに、マネジメントとしての仕事です。
冒頭の言葉を正確に言うならば、
「プレイヤーとして仕事ができません。
(マネジメントの仕事をやり始めました)」
ということになるでしょう。
プレイヤーからマネジャーへの脱皮が始まったのでした。
「そりゃあ、ええ、こっちゃ!!」
なのです。