昨日の夕方のNHKの番組で、立教大学で、小田和正に佐野元春が公開インタビューする
という番組を放映していた。
小田和正はご存知のように、元オフコースを経てソロ活動・・・多くのヒット曲を作り出した、
吉田拓郎、井上陽水、等々とならぶ大御所のひとり。
メロディーが先に浮かび、その後に歌詞を付けていくとい方法で、曲を作っていくらしい。
本人いわく「歌詞をつくるのは苦手」。
学生が質問した「メロディーのある部分に、ピッタリとはまる歌詞が浮かばない時は、どうしますか?」
「一所懸命考えます」と答えるところから始まり、
どうしても、その部分にピッタリとはまる歌詞が見つからないときは、
全体がおかしいのではないかと全体構成を、見直し、一からやり直すこともある。
という趣旨のものであった。
日本軍の組織論的研究の「失敗の本質」(野中郁次郎他 ダイヤモンド社)において、
学習のパターンとして次の2つを挙げている。
目標、問題構造を所与ないし一定とした上で、最適解を選び出すという「シングル・ループ学習」
目標、問題の基本構造そのものを再定義し変革し、自己自体を変革するという「ダブル・ループ学習」
そして、日本軍の学習パターンは、上記のシング・ループ学習であり、
ダブル・ループ学習と対比して決定的な欠陥を持っていた、と分析している。
小田和正さん、ダブル・ループ使ってる。すごい・・・と思った。
ある商品がなかなか売れない。
営業力強化という一面だけでなく、全体を見てみる・・・・
・戦略的な視点から
・いわゆるマーケティングの4Pとい言われる要素から
・他のシステムとの整合という視点から
・組織的な視点から
・経営資源の配分の視点から
・風土の視点から等々
全体の構造的な問題のために、部分的な問題が発生していることがある。
「木をみて、森を見ず」ということがならないように、全体を見るということを忘れてはならない。
(コンサルティング論のところでも、言及しています)
余談ですが、
この前の原稿の校正をしていたとき、ある章の数行の部分がしっくりこない。
どう修正しようか・・・と思案していた。
結局、その章自体、全体の構成を修正して、やっとすっきりした。
同様の現象だった。