出版予定の本の最終校正原稿が、昨日送られてきました。
昨夜深夜までチェック、そして本日も。
その中には、本のカバーのデザイン案も2案一緒に入っていました。
1つのデザイン案は、私のアイデアをベースに作成されたもの。
もう一つは、編集者がコンセプトを伝え、デザイナーのオリジナル案。
たまたま、昨日原稿が届いた時にクライアントと打ち合わせの途中だった。
話のついでに、デザイン案を見てもらたところ、どうも臼杵案でなくて、デザイナー案
がよさそうな感じであった。
その後、本文の一部を読んでみてもらった後では、臼杵案が優勢。
私設編集長も、デザイナー案。
そして出版社の編集部の中の感想もデザイナー案
一晩考え、出版社にも相談した。結論はデザイナー案。臼杵案は「没」
下記の二つの理由から、デザイナー案にすることにした。
① 情報が多すぎる
当然、私には思い入れがある。いろいろなことを伝えたい。そして表現したい。
そうなると情報量が多くなってしまう。たとえ情報量が多くなっても、
自分はその情報の1つ1つの面白さ・重要さについて説明できる。
しかしながら、相手の立場に立てば、情報量が多すぎることになる。混乱してしまう。
いずれ、本は、私を離れて一人歩きする。一人歩きすれば、その情報の意味に
ついて私はいちいち説明して回ることはできない。
1つ1つの情報が面白味が希薄になる。
著者の思いいれが、かえって伝わらなくなる。
という理由から、情報量の多い自分の案を没にした。
② AIDMAモデルで考えると・・・
「AIDMA」モデルとは、消費者の態度変更プロセスのモデル。
消費者は、
・Attention(注意)
・Interest(興味)
・Desire(欲求)
・Motive(動機)
・Action(行動)
というステップで購入に至るという理論である。
本のカバーのポイントは、先ずは眼に留まる・注意を引く、「A」の部分・・・というところ。
パッと見が重要。
そして、その次に本を手にとってみる・・・という興味に変わる・・
上記の通り、本の内容を知らない人は、デザイナー案が選択される傾向が強かった。
内容を読めば、私の案もなるほど・・・と言ってもらえるのかも知れない。
しかしながら、これは、上記のAIDMAの、「A」、「I」を通りすぎ、「D」までステップアップした人、
いや「M」までステップアップした人を前提としていることになってしまう。
その意味では、デザイナー案は「A」を前提としており、
私の案は「D」または「M」を前提としていることになる。
つまり、私の案の一足飛びを前提としており、
「AIDMA」モデルの上では無理がある。
と判断したというのが、2つめの理由。
ということで、残念ながら私のカバー案はNGとなりました。
特に、「AIDMA」モデル、「AMTUL」モデル、そしてセールスステップ等々のように
段階的に考えるという、考え方が役立った。
当然、経営のいろいろな場面でこの段階的な考え方は、適応でき応用できる。
是非、活用されてみてはいかがか・・・・