経営に真摯に取り組み技術・能力とも優れている若手経営者との、
来期計画のレビューの場面からです。
「この科目、この数字どういうこと?」
という私の質問に、
「銀行のてまえ利益を積み上げたいので、某所から教えてもらって・・・」
との回答。
その方法をヒアリングしてみると、
中小企業では時々見かける利益を捻出する小手先の手法。
「う〜ん、
その手法、違法でもなければ、
問題になることもないだろうけど・・・・
やりたければやればやればいい。
ただ一言、言っておかなければならないことがある」
と前置きし、お説教を始めてしまいました。
その方法は小手先の手法、逃げの手法。
現実をごまかすのと同じ。
大切なのは、現実を直視して、真摯に取り組むこと。
利益を多く見せることではなく、
利益が多くなるような会社を変えること。
利益を多く見せて銀行からとやかく言われないようにすることよりも、
とやかく言われたら、バチっと改善策を提示して
「実行して結果を出す」と啖呵の一つでも切ったら!!
仮に見せかけでその場をしのいでも、すぐに見抜かれる。
それよりも啖呵切ってやり遂げる方が、信頼につながる。
経営者の質が見られるよ・・・
と、お小言を言ったのでした。
「恥ずかしいことなんですね。道を外れないようにします」
とのコメントに安堵すると同時に、
小手先を指南する専門家に苛立ちと憤りと落胆と失望を抱いたのでした。