2021年10月25日月曜日

小手先でかわすよりも・・・

経営に真摯に取り組み技術・能力とも優れている若手経営者との、
来期計画のレビューの場面からです。

「この科目、この数字どういうこと?」
という私の質問に、

「銀行のてまえ利益を積み上げたいので、某所から教えてもらって・・・」
との回答。

その方法をヒアリングしてみると、
中小企業では時々見かける利益を捻出する小手先の手法。

「う〜ん、
 その手法、違法でもなければ、
 問題になることもないだろうけど・・・・
 やりたければやればやればいい。
 ただ一言、言っておかなければならないことがある」

と前置きし、お説教を始めてしまいました。

その方法は小手先の手法、逃げの手法。
現実をごまかすのと同じ。
大切なのは、現実を直視して、真摯に取り組むこと。
利益を多く見せることではなく、
利益が多くなるような会社を変えること。

利益を多く見せて銀行からとやかく言われないようにすることよりも、
とやかく言われたら、バチっと改善策を提示して
実行して結果を出す」と啖呵の一つでも切ったら!!

仮に見せかけでその場をしのいでも、すぐに見抜かれる。
それよりも啖呵切ってやり遂げる方が、信頼につながる。
経営者の質が見られるよ・・・

と、お小言を言ったのでした。

「恥ずかしいことなんですね。道を外れないようにします」

とのコメントに安堵すると同時に、
小手先を指南する専門家に苛立ちと憤りと落胆と失望を抱いたのでした。

2021年10月21日木曜日

映画「燃えよ剣」:見ました

10月15日に映画「燃えよ剣」(原作:司馬遼太郎 主演:岡田准一)が
公開されました。

この映画化で「燃えよ剣」を、
今まで(つるぎ)と読んでいましたが、
(けん)であることを知ったのでした。

そして鑑賞前の予習をと小説の再読を開始しました。
上巻をもう少しで読み終えるところまできましたが、
我慢できずに、本日映画館に足を運んでしまいました。

2時間を超える大作、そして原作に忠実で存分に楽しめました。

主演の岡田准一さんの土方役も好演でした。
映画「関ヶ原」でも石田三成役を演じた岡田さん、
次は司馬さんのどの作品を演じるのだろうと、想像してみるのでした。

そして、また函館に行ってみたくなったのでした。

来年は、首を長くして待っている河井継之助を描いた
「峠」(役所広司さん主演)を楽しみにしています。

2021年10月18日月曜日

話題の「キントーン」

最近、TVのCMでよく目にするサイボーズ社の「キントーン」

以前、データベースの活用を課題とするクライアントが
「キントーン」を導入したことがありました。

当時、「キントーン」って孫悟空の「きんとん雲」?面白い名前だな
なんだかよくわからないけど、
データベースが整理できるならなんでもいいわ・・

と、ITの専門家にお願いしたのでした。

大昔、私もデータベースソフトの解説書を片手に四苦八苦しながら、
あるシステムを完成させたことがありました。しかしながら
これ作るの難しすぎる、データベースは
 専門のシステム屋さんに頼むしかない」
と結論づけていたのでした。

専門家は挨拶も早々に、
事前に送ってもらったデータのインプットとアウトプットの
イメージ図をもとに簡単なたたき台を作ってみました、
と本題に入っていきました。

クライアントと私は、
「いい感じです、そんな感じです。
 でも●●の項目は追加、◆◆は不要です。
 ここの入力は選択式で、項目の順番変えてください・・・・・」等々

と好き放題、言い始めたのでした。

その好き放題の要望を、専門家は操作パネルに表示されるデータ項目を
ドラッグ・ドロップしながらその場でシステムに反映していくのです。

私たちが好き放題言い終わった数分後には、
システムが完成していました。

これには、正直驚きました。
こんなにいとも簡単にできるなんて・・・
今時、これ当たり前なんですかね??
私が最近のソフトの事情知らなかっただけ?

専門家に頼らずとも、社内のパソコンに慣れている人が
少し教えてもらえば開発できる、と考えを改める出来事でした。

他のクライアントにもご紹介し、業務改善を図って頂いています。

2021年10月12日火曜日

来期は涼しい顔して・・

某社での来期計画の検討の場面

今期の業績目標・掲げた経営課題について、まずは振り返り。
業績目標は達成、掲げた経営課題の半分くらいも達成していることを確認。

本当によく頑張った、素晴らしい、拍手!!

来年度への私からのリクエストは

「『本当によく頑張っている』から『涼し顔して・・』かな」

決して楽しようというのではありません。
実力レベルを上げようという趣旨です。

この数年の好調は、
100の実力の100%に近い力を振り絞ってやっている感じ。
実力を100から120へのレベルアップを目指すという趣旨。

実は、今期経営課題として掲げた未決項目は、
この数年ずっと繰り越されているもので、
この未決の難題が実力アップのアキレス腱になっているのです。

難題を未決のままで、エンジンをフル回転させることから、
エンジンをレベルアップして、
市街地では涼しい顔で走らせ
ハイウエーでは今までだしたこともないスピードで疾走できたら・・・

ということで、来期計画作りをサポートしていきます。

2021年10月9日土曜日

「私が指揮しますと・・・」メルマガ第144号

 本日メールマガジンを配信しました。

今回22百年前の中国を描いた、
「項羽と劉邦」からご紹介しています。


◇◆◇◆◆◆◆◆◇◆ < 珠玉の言葉 > ◆◆◆◆◆◇◆◇◆◇◆

私が指揮しますと、二度三度は勝をおさめ、
それにより士気もあがりますが、
やがてはべつの要因で全軍に弛緩があらわれます。
それがもとで軍そのものを自潰せることになるかもしれません   

      項羽と劉邦(中)      関中に入る

◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆・◆◆◆◆◆◇◆

是非、ご一読を!!

2021年10月4日月曜日

英語版 とんだ「Amazon」違い

 コロナの緊急事態宣言も開け、
先週末実家の島根に帰りました。

「アマゾンで英語版を出版したよ」と母に報告したところ、
母(89歳)曰く「アマゾンでは、読む人おらんでしょう・・」と。

「確かに硬い内容だし・・、あまり知られていない兵書だからね・・・」
と説明する私に、

母曰く
「あんなジャングルには、人がおらんでしょう・・・」

「???」

吹き出してしまいました。

とんだAmazon違いでした。

インターネットはできないものの、
ガラ系の携帯を駆使し、メールにはすぐに返事を返し、
写メールもできる89歳の母でした。

2021年10月2日土曜日

英語版 最終校正

9月8日に最終校正の原稿が手元に届きました。
思いの外修正箇所が少なく、
出版社の要望納期の21日よりも早く終わり投函することができました。

これで当方の制作に関わる作業は全てコンプリートです。
英訳用の日本語版の短縮を着手してから1年3ヶ月の長旅でした。
少しホッとしています。

当初の年内予定でしたが、早くリリースできました。


 

英語版 初校(名残惜しい・・)

 本の出版プロセスで思うこと。

校正の原稿が手元に届いた時、
「今から、この校正作業をするのか・・・」と
取り組む膨大な作業量に気分が重くなります。





















ところが、校正の完了間近になってくると、
「もう少しで終わる、あと一息で解放される、頑張ろう」
と気合いが入ります。そして校正スピードに拍車がかかります。

一方、「もう少しで終わってしまう・・」と、
企画を着想した頃からのことを思い起こし
長かったプロジェクトの終焉が近づいていることに、
一抹の寂しさを感じてしまいます。

前にもブログでアップしたように思いますが、
この校正完了間近の「早く完成して解放されたい」
「終わってしまう」という思いが入り混じった
風雑な感情が毎回湧いてきます。

これは娘を嫁に出す親の感情と同じなのかな・・と、
息子しかいない私は想像するのです。

そして、

嫁にいったらいろいろとあるけど
可愛がってもらえよ・・
喜んでもらえよ・・・

と送りだすのでした。

英語版 なんとなくわかってるつもりが・・・

英訳文章について監修者とのやりとりです。

監修者から
「『一気に○○する』ってあるけど、
 『一気にする』って言うのはどういうこと?」
と質問を受けました。

想像だにしなかった質問でした。
「『一気に○○する』というのは『一気に○○する』ってこと」
と回答したものの、そこには「わかってよ」「当然わかるよね」
という暗黙の了解を求めるものでした。

更に監修者から突っ込まれ、回答に詰まる私。

言語を変えると暗黙の了解が通じなくなる。
当たり前と言えば当たり前のことですが、
改めて気づかされた経験でした。

コンサルティングをしていても同様な場面があります。

同じ企業文化の中で暗黙に了解されている部分が多くあります。
しかしながら、異文化に接した時にその暗黙の了解は、
異文化の人には通じなくなります。
暗黙の了解を明確化する必要性に気づく、という場面です。
この場合は、私が監修者、異文化からの闖入者になり
質問していく立場になるのですが・・・

今回の監修者からの単語翻訳の問題提起を受けて、
関係しそうな章を再度調べました。
日本語だと暗黙の了解でいけそうな部分について
きっちり論理的に、そして明確に整理していきました。

大変な作業でしたが、より深い洞察・研究が深められた機会となりました。

非常に興味深い経験をしたのでした。

英語版 翻訳監修者について

英語版の出版に際して、
私の英語力(受験英語ベースの完全劣化状態)を補うため、
助っ人を招聘することにしました。

助っ人の条件は、
英語が達者なこと、そしてビジネス経験豊富なことです。
この条件に叶う人が身近にいました。
大学時代の同窓会のタンポポ会の仲間に。

一人は大学時代ESS(English Speaking Society)に入部し、
英語について一目置かれ、ビジネスでは海外駐在経験も豊富。
学生時代彼の出演する英語劇を仲間で観劇に行ったものの、
英語演劇の内容がさっぱりわからず、
会場の笑いを合図に笑ったことが記憶に残っています。

もう一人は、企業派遣でアメリカトップクラスの大学の
MBAを取得した仲間。

二人とも「お前の役に立つなら」
と監修役を快く引き受けてくれました。

出版社からの翻訳文を自分なりに加筆修正し、
二人に送りレビューしてもらいました。

翻訳文に修正を入れたものの、自信がありません。

彼らのレビューを受け、
「やっぱりな・・」とちょっと誇らしく思うところもあれば、
「元の翻訳文の方がネティブには通じる」と却下されることも・・・
等々と多くのコメントをもらい校正をおこないました。

バカンス中、沖縄から長時間電話でコメントしてくれたり、
株主総会の時期、そして某国家試験を間近に控えているにもかからわらず、
週末「全集中」してくれコメントをメールしてくれたりと・・
忙しい中、絶大なサポートをもらいました。

ホントに助かりました、ありがとうございました。

本書にTranslation Supervisionとして
クレジットさせていただいています。

英語版 プロの翻訳について

輸出部門で10年弱、顧客と毎日ビジネス英語で
やりとりをしていたことがありました。
ただ、それも今から30年以上前の話。
その後はDomestic Onlyの仕事。
今となっては、文法の三単現の”S”も怪しい状態で、
辞書を片手に読むのやっとです。

ということで、今回の翻訳は出版社専属の
プロにお願いすることにしました。

出来上がってきた翻訳文を見た第一印象は「流石プロ!!」

自分の文章が英語だとこんな言い回しになるんだ・・
知らない単語もふんだんに使われている・・・
辞書を片手に、なるほど、なるほど・・・
という感じで読んでいきました。

自分の書いた文章を辞書を片手に読む、
というのに不思議な感覚を覚えました。

200字に圧縮した文章から
ここまで趣旨を理解し翻訳していただいた
と感謝しきりでした。

まれに、なんでこんな英語になるの??
と疑問に思うところもありました。

自分の日本語の文章を読んでみると、
なるほど、そうも理解できるわな・・・
と私の原文の拙さを痛感しました。
同時に200字への圧縮する前の全文ならわかってもらえたのにと、
200字への圧縮の難しさを再認識させられました。

いずれにしても、
よくぞここまで翻訳してくださったと感謝しています。

英語版 200字への圧縮

この度の英語版に際しての出版社からの要望は、
各章を200字程度のコンパクトな形にすることでした。
電子出版を前提に、
すぐに読める、ポイントをかいつまんでつかめる
ということからでした。

日本語版の1冊を英語短縮作業用にして、
削除する部分を斜線を引いていきました。
目標は1/5の分量への圧縮です。





















「圧縮するだけ・・」と高をくくっていましたが、
簡単には200字に納まりません。





















削除した後に、また削除する・・・
この作業の繰り返し。
なかには、削除作業を諦め”0”から200字になるように
書きなしたものもありました。

この作業は想像だにせぬ難しいものでした。

英語版 出版趣旨

12年前、
「哲学・理念と「そろばん」が調和する会社づくりの手伝いをする」
を創業趣旨に掲げ事業を始めました。

あるきっかけで「闘戦経」に出会いました。
その説くところが私の創業趣旨と一致していたこともあり、

「ビジネスリーダーのための
   『闘戦経』日本最古の兵書が導く経営の原理原則」

を日本語で出版し、その後改訂版をリリースしました。

この出版の間もないころ、
米国経営者の集まるラウンドテーブルで
株主第一主義(収益に偏った経営)に疑問が呈され、
世界規模の投資会社が投資企業の社会に対する存在意義を問う、
との報道等を耳にしました。

そして現在、世界に蔓延した新型コロナウイルスが
既存経済モデルにも大きなダメージを与え、
Afterコロナの在り方が問われています。

現代ビジネスに置き換え「収益と社会調和」を説くと解した闘戦経は、
これらの疑問・問題解決の一つの指針足り得ると感じたのでした。

そして「この内容を世界に発信してみる」
というのが翻訳版の出版の趣旨です。

当初AmazonU.S.A.のみでの出版予定でしたが、
出版社のご努力で範囲が拡大され、
世界13ケ国のAmazon出版ですることができるようになりました。


まさに世界の問うという形ができました。

さてどんな反応があるのやら・・
「やってみなければわからない」

まずは「やってみて」ですね。

英語版「Battle Sutra Tosenkyo」を出版しました

以前出版した「ビジネスリーダーのための『闘戦経』」を
約1/5に圧縮したものを英訳してAmazonよりリリース
(電子版は9月26日、POD版は10月1日)しました。





















電子版はこちらから

https://www.amazon.co.jp/Tosenkyo-Business-Management-Principles-Military-ebook/dp/B09H7M1GN9/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=Masami+Usuki&qid=1633132746&sr=8-1

POD(紙)版はこちらから
https://www.amazon.co.jp/Revised-Business-Management-Principles-Soldier/dp/4867263273/ref=sr_1_2?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=Masami+Usuki&qid=1633132746&sr=8-2