10年前に、亡くなった祖母の箪笥を整理していたら
男物のコートがでてきました祖父が着ていたコートでした。
祖父は明治29年(1896年)生まれ
母が嫁いできたころ、着ていたのを覚えているとのこと
そこから考えると70年以上前のものだと思われます。
デザインは今でも通用する・・と思い、
発見して以来着用していました。
ところが、表の生地は全く問題なかったのですが、
裏地が歴史の長さに耐えきれず、ぼろぼろになり、
ここ2年着ていませんでした。
庭に砂でトンネルを一緒に作ってくれた祖父
プラモデルの難しいところを手伝ってくれた祖父
近くの駅に汽車をよく見につれて行った祖父
隣町からの帰り、祖父と手をつないで歩いていると
自衛隊さんに声をかけてもらいジープに乗せてもらい
最寄り駅まで送ってもらったこと・・・
いろいろなことが、このコートとともに思い出されます。
アクアスキュータム、バーバリーと英国紳士を気取ったこともありましたが、
私にとっては、このコートはお金では買えない
いわゆる「Priceless」
明治時代生まれの祖父の
「気概」と「凛とした生き様」
をこのコートとともに継承していきたと思います。