2010年12月28日火曜日

スタッドレスお願い・・

昨日の朝起きてみると、うっすらと雪景色。
道路の雪はすぐに解けて、クライアントへの訪問には支障なし。

ただ、正月休みに山陰の実家に帰ることを考えているため、
高速の状況を見ると冬用タイヤ規制が・・・・

帰省から戻って、正月明けにスタッドレス交換を考えようか、
と思っていましたが、急遽スタッドレスに履き替えることにしました。

長年、私の車のことを世話してくれている営業マンへ
電話を1本入れ、予算はいくらくらい、スタッドレスお願い・・・・
という連絡をしました。
そして、数時間の後に、返事の連絡があり、
本日スタッドレスに履き替え完了。

いつも誠実に対応してくれ、安心してお願いできる。
些細な約束もきちんと守ってくれる。
ポイントさえ、電話で伝えれば、あとはお任せ・・・・
心強いサポーターです。

「車のことなら彼へ・・・」
これも一つの営業のあり方です。

2010年12月27日月曜日

トラブル その2

12月2日にホームページが見れなくなった・・・プロバイダーのサーバーが変更になったため・・・
と書きました。

実は、その数日後、ホームページのソフトに問題が発生しました。
ソフトの会社のヘルプデスクに電話したり、
マニュアルもとに試行錯誤を繰りかえし、
やっと本日、ソフトの問題も解決することができました。

年内に修復ができ、ほっとしています。

今までのホームページとメニューバーや、タイトルの背景が若干変わりましたが、ご了承ください。

2010年12月2日木曜日

トラブル

ホーページを更新しようと思ったら、うまくいきません。

いろいろとやっても埒があきません。
ソフトの会社に電話をかけ、そしてプロバイダーにも電話をし・・・
2日間かかってやっと修復しました。

プロバイダーのサーバーが変わったようです。
事前の通知がメールだあったにも関わらず、
読んでいなかったのがまずかったみたいです。

皆様にはご迷惑をおかけしました。

旧サーバーのアドレス:http://hw001.gate01.com/masami-usuki/index.html
新サーバーのアドレス:http://hw001.spaaqs.ne.jp/masami-usuki/index.html

です。お手数ですが、再度の登録(赤字の部分を、黄色字に入力)をお願いいたします。

このトラブルを解決するために、2日続けてプロバイダーに電話を入れました。

2日目の電話を切って2~3時間たったころに、そのプロバイダーから電話がありました。
「2度、お電話をいただいて、電話の対応はいかがだったでしょうか?」
とういうもの。

電話を切った後に、
「なるほど、なかなかやるわい・・・」
と感心しました。

多くの会社は、継続的に自社の商品・サービスを
購入してくれる顧客がいます。
その顧客が、いつの間にか他社のものを使っていた、他社に取られたり
することは日常よくあることで、頭を悩ますところです。

他社に移る前に、顧客に、何かその兆候が現れるものです。
「黄色信号」が点滅するはずです。

その兆候・黄色信号を認識して、何らかの手を打つ・・・
というのは極めて基本的なことなのですが、
それが、多くの会社でなかなか実行できていないというのが現実です。

この電話をかけてきたプロバイダーは、

「2度も電話をかけてくるということは、
 電話オペレーターとトラブルがあったのかもしれない、
 なかなか問題が解決しないので、嫌気がさしているのかもしれない・・・」等々

と認識したのだと思います。
連日の2度の電話を「黄色信号」と認識して、
顧客満足につなげ、顧客を維持しようと、行動に移す。

立派です。

顧客が他社に移ってからでは遅い。
「赤信号」になってからでは、後の祭。

一番いいのは、常に鮮やかな「青信号」が常に点灯していることですが、
せめて「黄色信号」くらいは認識し、行動することが大切です。

「自社の顧客の『黄色信号』とは、何か?」
そして、その信号をもとに行動に移すという仕組みが
整備できているのか・・・・
と考えてみてはいかがでしょう。

2010年11月23日火曜日

勤労感謝の日

働くことに感謝する日

先週、大学訪問をあるきっかけですることになりました。
大卒の10月1日での内定率57%と新聞報道されましたが、
就職部の先生が、あれはいい学校の平均で
全体としてそれよりもまだまだ低い・・・と。

そして日本の完全失業率も5%

このような労働環境の中、
仕事に就けること自体、一層その有難さを
身に染みて感じるのではないでしょうか。

仕事があることに感謝すること。

手を合わせて「ありがとうございます」で終わっていては、
不十分なように思います。

仕事があること、
それはあなたや、あなたの会社をを認めてくれている
人・顧客がいるからに他なりません。

より、自分の技能や能力を向上させる、
より素晴らしい製品やサービスを顧客に提供する

ことを誓うことを忘れてはならないのではないでしょうか。

2010年11月17日水曜日

チュウショウ企業

「チュウショウ企業」。
「中小企業」と漢字に書きます。

資本金や従業員数で規模の大小を表す時に使います。
そして、この区分をもとに、中小企業にあたかも弱者救済のようなニュアンスで
お国では中小企業政策というのを考えたります。

規模が小さくても、山椒のように小粒でもピリリと辛いスパイスの効いた
社会的なプレゼンスを持った企業もあれば、
規模が大きいだけで、特徴がはっきりしない、存在感が薄いという企業もあります。

規模が大きいからと言って自慢にもなりませんし、
そして小さからと言って、弱者気分になる必要もありません。
その意味では、企業の存在価値ということでは
規模の大小には、あまり意味が無いように思います。

ただ、中小企業おいて気をつけなければならないのは、
「『抽象企業』になってはならない」ということです。

いろいろな論議や会話が、抽象論が多く、具体論が少ない会社の
ことを「抽象企業」と字を当てています。
わかりやすく言うと、形容詞が多い、「すごく・・・」「大変・・・」等々
方法論が5W1Hになっていない、「徹底する・・・」等の言葉が
頻繁に使われる状態のことを言います。

この状態では、カラ回り状態が頻発し、
「いつも同じことをやっている」という感覚で
決して、成長を感じることができません。
そして業績もなかなか挙がりません。

「抽象企業」を脱却していくには、

形容詞でなく、数字で表現し、
抽象論ではなく、5W1Hがはっきりした具体論を心がける
とことから始まります。

2010年11月15日月曜日

おかげさまで、メルマガ発行1周年

メールマガジン「司馬遼太郎作品に学ぶ経営心得」を本日発行をしました。

坂本竜馬の誕生日であり命日である11月15日を創刊日にし、
昨年の同日に第1号を発行しました。そして今回で1周年を迎えることができました。

今までの皆様のご支援に心より感謝します。

以下「編集後記」より
***********************

昨年、メルマガを創刊したときに、
友人からメールが送られてきました。

メルマガのシリアルナンバーが「Vol.0001」で4桁もある、
「意気込みが感じられる」というという内容でした。

シリアルナンバーの桁数については、正直なところ、
あまり意識して考えていませんでした。

計算してみると、シリアルナンバーが4桁目に入るVol.1000号は、
毎月1回の発行だと1000ヶ月目で83年と4ヶ月目。
「一生やれ・・・」ということになります。

そのつもりで、2年目も坂をのぼっていきます。

2010年11月4日木曜日

「マチュピチュ」訪問




マチュピチュの遺跡を訪問しました。
長旅でした。
といっても、広島から車で3時間半あまり・・・

このマチュピチュは、四国の新居浜にありました。
別子銅山の跡、いわゆる産業遺跡です。

それが、「東洋のマチュピチュ」と言い始め

ここ数年前から観光客が増えてきたそうです。

2010年10月21日木曜日

順天堂記念館




昨日、千葉県佐倉市に行ってきました。
佐倉と言えば・・・

そう長嶋茂雄さんの出身高校佐倉高校のあるところです。
京成佐倉の駅からタクシーで1~2分くらい行くと、佐倉高校です。
目的地は、それから2~3分くらいのところの
順天堂記念館です。






「胡蝶の夢」という司馬さんの小説を読んで、松本良順という医者を知り、
その実父が佐藤泰然で、順天堂をおこしたということで、訪ねてみました。

明治時代の日英同盟締結のために活躍した外務大臣の林董も泰然の五男です。

中庭には、佐藤泰然を中心にして、銅像が建てられていました




「順天堂」は天保14年(1843年)に蘭医・佐藤泰然が蘭学塾兼外科診療所として設立されたものです。


「順天堂」の意味は、中国の古典易経からの言葉で、「天道に従う」、「自然んも理に従う」という意味。
北は松前藩(北海道)から、南は日州佐土原(宮崎)まで全国から、26年間で約千人の門人がいたそうです。


記念館の隣には、佐倉順天堂医院がありました。そして「佐藤さん」の表札も隣に見える。
まさか・・・と思いつつも聞いてみると、佐藤泰然の6代目のようです。


「治療定」という治療毎の料金表には、白内障、乳癌、帝王切開も記されていますが、
当時の麻酔技術は発達していなく、順天堂では無麻酔で手術をしていたことには驚きました。


手術道具の展示もありましたが、今の感覚では、むしろ大工道具。という感じです。


その他に、塾の規則、当時「外科医法」というテキスト・・多くの展示物がありましたが、
目に留まったのが、林董の書でした。


「月に釣りし、雲に耕す」

道元禅師の「山居之詩」からで、
月を釣り、雲を耕す壮大な視野と気運を持つ

という意味。

東京に行くことはあっても、成田の近くの佐倉までなかなか足を運べない中、やっと行くことができました。

そして本日、今回の東京ツアーの最大の目的、サラ・ブライトマンのコンサート。
東京国際フォーラムで、サラの透明感のある歌声に感動しました。

2010年10月20日水曜日

土用の丑の日

先日の開陽塾の講義の中、脱線話の一つで「干支」の話をしました。


干支の「支」のほうの、12支は知っているものの、
干支の「干」の方はほとんどの方がご存知ありませんでした。


甲子園球場の「甲子」も、戊辰戦争の「戊辰」もいわれは干支からきているのです。
という話です。


塾生の中から、何か他にも干支を使っているものありますか?
という質問を受け、調べてみると。


60歳の還暦、端午の節句、土用の丑の日・・・
と現代でも生きているものがありました。


土用の丑の日。
ウナギを食べる日です。


調べてみると、「う」のつくものを食べると夏負けしない、という民間伝承がもとで、
それが、ウナギになったようです。
ちなみに、この伝承をつかってウナギにしたのは、平賀源内みたいです。


ということであれば、必ずしも「ウナギ」だけでなく、「牛」だっていいのでは・・・
ウナギ屋さんだけではなく、肉屋さんでも土用の丑の日がいける。


風習として、慣習として、なにげなく型として踏襲しているものについて
そのいわれをちょっと調べてみると、いろいろと面白いことが見えてくることがあります。


業界の中で、季節が来たら、時期がきたら自動的に型が繰り返されるものの
その根っこを研究してみたり、調べたりすることをしてみてはいかがだろうか。

2010年10月12日火曜日

百聞は一見に如かず・・・

「百聞は一見に如かず」
という諺はみなさんご存知のことでしょう。


実は、その後が大切・・・と


百聞は一見に如かず
百見は、一考に如かず
百考は、一行に如かず


要するに、百回聞くよりも、一回現場に行け
百回現場に行っても、考えなければ見るものも見えず。
百回考えても、行動に移さないと意味がない


とよくお話することがありました。
てっきり私オリジナルなものと思っていましたが、
ネットで調べてみると、残念ながら私オリジナルではなさそうです。


オリジナリティーの所在はおいておいて、
大切なことです。


現場に足を運んで、そして考え、行動すること。


基本中の基本。

2010年10月6日水曜日

四国:今治講演会

本日、広島銀行今治支店主催の講演会お招きいただきました。

みなさん、メモをとりながら、そしてうなずきながら、
最後まで真剣に耳を傾けていただき、
1時間半たっぷりとお話しをしてきました。

講演後の会食での、ある社長さんとの会話

「私、松山北高校を卒業したんです」

「あの坂の上の雲の主人公の一人の秋山好古が、
陸軍大将を退官して、校長先生した北予中学(現在の松山北高校)ですね」

「学生時代、ボイスマンの墓地も掃除しに行ったこともあります」

愛媛で講演をすると、いるんですね・・・
小さい頃から、坂の上の雲の舞台で育った人が・・・

皆さん、若い経営者の方々で、和気藹々として楽しい講演会でした。
配慮の行き届いた環境を作っていただいた
広島銀行今治支店の皆さん、ありがとうございました。

今まで、松山には何度も行ったことがあるものの、
いつも今治は通り過ぎていて、今回はじめて地を踏みました。

昔は塩の街、そしてタオルの街、今は造船業の街。




  



そしてお城が・・・
今治城。藤堂高虎が築城したとのこと。
立派な石垣。天守閣は少々小ぶりでしたが、凛々しくそびえていました。



坂の上の雲の関連史跡も、ガイドマップを見ているとありました。

芸予要塞(小島)

「巨砲」
と、この当時はよばれていた。日本国内の海峡や東京湾の湾口、大阪湾へ入る紀淡海峡ぞいの
岬や島にすえられていて、敵国の軍艦が侵入してくると、この巨砲をもって撃沈しようという目的のためのものである。
(坂の上の雲 4巻 旅順)

小島という島には、芸予要塞の跡がのこっているそうです。
日露戦争を想定してつくられ、1890年(明治33年)から2年間の突貫工事で、
当時30万円という巨費を投じで、砲台や赤レンガの兵舎、火薬庫等がつくられ、
現在もそのまま残っているそうです。
日露戦争では、旅順で203高地の攻略のため、この小島の28センチ榴弾砲を旅順に持ち込み、1発218キロの砲弾を2300発撃ちこみたみに使われたそうです。
http://www.oideya.gr.jp/oshima/history/index.htm


残念ながら、時間がなく立ち寄れませんでした、次回は是非訪れてみたいと思います。

2010年10月3日日曜日

儲かるとは、信者をつくること!!??

「儲かる」とは・・・・

と漢字を分解して「信者をつくること」
と説明されることがあります。

顧客に、あなた会社の商品・サービスの信者になってもらうんだ・・・と

本当にその通りだと思います。

ただ、顧客の信者つくりの前に大切なことがあります。

それは、社員の信者作りです。
そして、経営者自らも信者になっていなければなりません。

あの店は美味しいから・・・という顧客の信者をつくるためには
まずは、「美味しものを提供する」ということに対する信者を
社員からつくりあげなければなりません。

そして、経営者はそのテーマの一番の信者と
なっていることが、基本です。

「儲かるとは、顧客に信者になってもらうこと」
という理解では片手落ちです。
まずはトップから、そして社員に、最後に顧客を信者という順番です。

何を顧客に信じてもらおうとしているのか

そこから貴社の儲けの本質が見えてくるかもしれません。

2010年9月28日火曜日

塾生に感謝・・・

このホームページでご紹介した「開陽塾」、開塾して半年になります。
当塾はリーダーの育成をテーマにしています。

小手先の技術論ではな
くリーダーとは何か?
について塾生に考えてもらうという形式ですすめてきました。

いつもは、私の講義ですが、今回は半年間の振り返りを昨日行いました。

事前にレポートを提出していただいておりましたが、レポートに書き切れないこともあったようです。

・組織としてまとまってきたように思う。

・人の意見に、聞く耳をもつようになってきた。

・「役目だから」「叱られるから」というスタンスから、
 「自らの責任感として」業務をとらえるようになった。

・管理者として、みんなのデータを整理したり、「やれ・やれ」とプッシュするばかりだったが、
 計画に重きをおき、少しづつリーダーらしくなりつつある。

・簡単に諦めそうな状況でも、塾の講義を思い出して、ねばれるようになりつつある。

・主観的な考えから、客観的に自らをみれつつあるようになってきている。

等々・・・の発表がありました。

塾生の心の中に地殻変動がおきつつあるようでした。
限られた講義の時間で、日常のみなさんの行動の変化まで認識するのは
難しいのですが、今回の振り返りを通じて、その様子を把握できました。

私の予想を超えた反応でした。

講義の準備の苦労や、大変さが吹っ飛びました。

素晴らしい塾生に感謝、感謝です。

2010年9月27日月曜日

メルマガ発行しました&広島史跡案内

本日メルマガを発行しました。
今回は、「関ヶ原」からの一説を紹介しました。

メルマガ発行のために、以前読んだものを読み返していますが
何年かの時を隔てて読み直すと、違うものを感じることがあります。

自分の置かれている環境、状況等によって感じ方が違うのかもしれません。

司馬さんの小説の懐の深さを感じています。

2010年9月25日土曜日

経営陣不在

新製品を発売したところ、
販売からの情報によると、市場からの反応が悪い・・・
財務からの情報では、採算性が悪い・・・
問題が続出している。

あいにく、社長は出張中。

製造部長の判断で、
「会社への影響や市場を考慮して」生産中止した。

そしてこの事態に、経営陣は「製造部の判断だ」と知らぬ存ぜぬ。

この話、ちょっとおかしくない・・・・・

本来なら、製造部長は、良質の製品を効率よく生産することを旨とし、
販売部は市場に製品が広まるように努力する
財務は、それらが円滑にオペレーションできるように資金を調達・管理する

そして、新製品の投入や、中止という判断は、マーケットや、競合、自社の体力等々
を総合的に判断するのは、経営陣がすべきものである。

もしこの製造部長の判断が許されるならば、
会社の各所で、各職位、で総合的な判断が行われることになってしまう。
そして、組織の機能としてバラバラになってしまう。
コントロールができなくなってしまう。
会社の組織としての体をなさなくなってしまう。

そして、経営陣の「各所の判断ですから・・・・」
という言い訳が、株主や銀行に通用するだろうか。

間違いなく、「経営陣として失格」と判断され、解任されるだろう。
銀行には、「無責任な経営陣」とみなされ融資は断られるだろう。

尖閣諸島の日本の対応って、これと同じ。

難しい問題だからこそ、
リーダーが責任をもってきちんとした方向づけしなければならない。
難しい判断を回避して、部下に問題を押し付けてはならない。

2010年9月16日木曜日

「自由」

ソニーの設立趣意書の一部に、

「自由豁達ニシテ愉快ナル・・・・」

という一節があります。

「自由豁達」であれば「愉快」になるだろうな・・・
不自由であれば、面白くないだろうな・・・・

と誰しも思うのではないでしょうか。

「自由」とは、「自らに由(よ)る」という意味だそうです。
世間の常識によって判断するのは
「世間由」ということになります。
すなわち、世間の常識にそってばかり気にしているのは、
自由ではなく「不自由」とういうことになるのです。

自分の信念・考え方に基づいて、行動していく、
なんと愉快なことではありませんか。

世間の目を気にしたり、他人振り回されたり、
という不自由では、愉快とはほど遠くなってしまいます。

会社も同じです。

業界の常識にとらわれてしまったり、
競合の動きに、右往左往してしまったり

と不自由な経営では、社員だけでなく、
顧客にとっても愉快な会社ではなくなってしまいます。

自らに由る経営、自由な経営・・・
企業経営の根幹の部分なのかもしれません。

自分のノートにメモしていた
「自由」の意味に目が止まりました。

2010年9月8日水曜日

やってみないとわからない・・・・

「やってみないとわからない・・・」

そのとおり。

考えただけではわからないことばかりです。
実際にやってみて、想定したことと違う、思い通りの結果がでない、
こともあります。

だから「やってみないとわからない」のです。

そして、実際にやってみて、その結果を当初考えたことにフィードバックする、
そのフィードバックされたことを、次につなげる。
という具合に、成功に向けて、一歩一歩進んでいくのです。

しかしながら、「やってみてもわからない・・・」
というケースも頻繁にあります。

実際どうだったの??? と確認しても、
次へのステップアップの具体策がでてこない。

「やってみないとわからない」と「やってみてもわからない」の
違いは何でしょうか?

それは、

考えただけではわからないことを、試しているか、どうかです。

考えに、考えて試すのであれば、やってみた後、何らかのアイデア・気づきが得られるでしょう。

何も考えずに、試してもやみくもに実行しているだけで、なんら得られるものがない。
「やってみてもわからない」ということになりかねません。

マネジメントサイクルでいうところの、計画の部分です。
計画を立ててみて、そしてその計画をいろいろな角度から評価して、
そしてやってみるということを意味します。

七面倒くさいようでも、計画段階で真剣に考える。
これが、「やってみないとわからない」と「やってみてもわからない」を分けるのです。

実行前に計画が無いのなら、計画を!
計画があるのなら、計画そのもののレヴューを!
さあ、やってみましょう!!

2010年8月30日月曜日

満員都市対抗野球

先週末東京に・・・

電車の中で「27日広島VS巨人 東京ドーム」
の広告が目に入りました。

数年前、ポール・マッカトニーのコンサートで東京ドームに行ったことはあるものの、野球は初めて。「ドーム野球デビュー」に行くことにしました。





チケット販売所で、気づいたのは27日の広島VS巨人戦は、実は9月のこと・・・

当日行われる試合は、いわゆるノンプロ野球でした。




ま、いいか・・・・、ドームの野球デビューにはかわらない。
バックネットの席で観戦することにしました。


ノンプロ野球の全国大会の開幕戦で、「東京ガス VS NTT西日本」の対戦でした。
試合前の、野球殿堂入りの表彰では、「あっぱれ」「喝~」でおなじみの大沢親分も来られていました。


6時半から試合開始。
「まあ、ノンプロ野球か・・・」とたかをくくっていた私は、7時を過ぎ始めたころから驚きに変わっていました。


いつの間にか、ドームが殆ど満員状態になっているではありませんか。
内野・外野、1~3階席と1塁側はNTT、3塁側は東京ガス・・・ほぼ満員。


テレビ中継でみるプロ野球でも、空席が目立つのに・・・


そして応援がすごい・・・NTTはオレンジのチューブ型応援棒。東京ガスは黄色い団扇・・・
ピンチとチャンスの中で、大歓声と、オレンジと黄色が球場半分で揺れ動くのです。


NTT西日本は大阪市の代表。これだけの人数が大阪から????
1万人以上は絶対にいるはずです。
聞いてみると、NTT東日本の人も応援しているとのこと・・・


いずれにしても、1万人以上の人が、自分の会社を一所懸命応援する
という場面を初めてみました。


試合中は、声を枯らし、自社の選手・会社名を叫び、
そして試合後は、コミュニケーションの共通のネタとして、
話題になる・・・・


数年前、日産の大リストラの時に、
ゴーンさんが、野球を観戦し、
企業の再興に結びつくと、存続を決めた
とぃうことがありました。


このドームの雰囲気を直に体験して、ゴーンさんを
動かしたものが理解できるような気がしました。


途中、バックネットから、一塁側のNTTの応援席に移動し、
にわかNTT社員になり、オレンジのチューブを片手に、
その熱気を渦中で感じました


「現場体験の重要性」を再確認させていただきました。


NTT西日本さん、チューブありがとうございました。

2010年8月23日月曜日

講演会「『坂の上の雲』に学ぶ中小企業経営力 パート2」

今年の1月に広島銀行トゥモロークラブで講演をさせていただいた。
本日、同テーマで「パート2」としてお話させていただいた。

パート1では、作戦・計画の話を中心、
今回のパート2では、アイデンティティーについて。

最後まで熱心に耳を傾けてもらった。

改めて、「アイデンティティーとは?」と聞かれると
一言で言い表すのは難しいのかもしれない。

しかしながら、暗黙のうちに自社のアイデンティティー
にもとづいた行動を行っている会社もある。

その暗黙知を、明確に定義し、形式知化すること
により、よりくっきりして鮮やかにでき、
高い社員のモチベーションの向上に資することができたり、
より他社との区別化を促進できるようになる。

本日は、皆さんありがとうございました。

そして広島銀行の皆さんありがとうございました。

2010年8月19日木曜日

おいしい給食

お盆で帰省した。
中学時代の同級生が12人集まった。
聞くところによると、周囲の市町村は学校の給食制度があるものの、
どうも私の故郷の市には、給食がないらしい。

以前は各々の学校で給食を作っていたが、その制度が廃止になり、
市町村で給食センターをつくり学校に供給するという体制に変わっていった。
その体制が遅れているとのことのようだ。

ただ、美味しいのは、各々の学校で作った給食だという・・・・

厳しいコスト管理等々で限られた食材で、
シビアに運営していかなければならない事情も
センター方式にはあるのであろう。
それだけだろうか・・・・

顧客が見えているか?という観点で考えると、

各々の学校で作るものは、
学校の近所のおばさんが、近所の子供のために作り、

隣の、太郎ちゃんの顔が浮かび・・・・、
「おはよございます」と挨拶してくれる花子ちゃんのが顔がうかぶ・・・
登校してくる生徒が、そして校庭で遊ぶ生徒が、給食室から見える・・・

というあんばいに、顧客が見えているのではないだろうか。

一方、センター方式だと、物理的に学校から
どうしても離れてしまい、生徒の顔が見えにくなってしまう。

今更、各々の学校で給食というのは、無理なのかもしれない。
給食センターに委ねざるを得ないのかもしれない。

大切なことは、給食センター方式であっても、顧客を常に意識する
仕組みをきちんと、ビルド・インしておくことなのである。

お弁当作るのが、お母さんは大変だ・・・
と言ってたけど、この論理からすると、一番美味しいのは
お弁当なんだけどな・・・・・・

2010年8月11日水曜日

台風で・・・・

広島も、夕方から台風で、風雨が強くなりました。

夕方のミーティングの後に予定されていた、
某社の先月の目標達成祝賀会が
その影響で、残念ながら「中止」となってしまいました。

皆の「喜ぶ顔」が見れなくて残念でした。

帰ってテレビを見ていると、戦争中に「わらわせ隊」があったという
番組をしていました。
戦地に赴き、慰問として「お笑い」をしていた・・・
というものでした。

その場面の兵士の写真が紹介されていました。
写真に写っている笑顔がなんともいえませんでした。

厳しい環境の中でこそ、
本当の喜びを感じ
笑顔がより光るんだろな。

また、次の機会に皆の笑顔を楽しみにしよう。

2010年8月7日土曜日

メルマガ発行しました

昨年の11月に配信を開始したメールマガジン。
本日、8月号を配信しました。

いつもは、司馬遼太郎作品の中から、珠玉の言葉を選んでご紹介しています。
8月7日は司馬さんの誕生日ということもあり、司馬さんが自ら語られたインタビュー
から取り上げました。

他の原稿書き、修正等々で、今回のメルマガ準備ではあたふたしましたが、
何とか、配信できてほっとしています。

お盆あけたら、9月号のことを考えないと・・・・

2010年8月2日月曜日

「ポイント」って・・・・・

息子 「あの店、店員がうるさいんだよ。
     いつも、『無料ですので、ポイントカード作りませんか』っていうんだ。
     何度も断っているのに・・・・・
     ポイント制度って、何の意味があるの?」

 私 「顧客の囲い込みのためとか・・・・」

息子 「そもそも、『ポイントを差し上げます』っていうの変じゃない???」

 私  「は?」

息子 「『ポイント』はお客にあげるものでなくて、
     お客から『ポイント』を獲得するのが仕事じゃないの・・・」

という、息子との会話。

本質をついているように思う。

お客様から「ありがとう・・・」と言ってもらえるような接客をする。
これが、顧客からポイントを獲得するということ。
そして一番重要なこと。

顧客にポイントを提供するという、いわゆる「ポイント制度」というものは
その補完に過ぎない・・・。

多くの会社で、このポイント制度が導入されている。
いろいろな活用方法があり、有効な手段であることは間違いない。

しかしながら、お客様から「ありがとう」といっていただけるような
接客をすることを、忘れてはならないのではないだろうか。

2010年7月24日土曜日

実学と固定概念

コンサルティング、講演会の準備、研修会の準備、本の出筆等々で・・・慌しい毎日を送っていました。
気がついてみればホームページのアップデートが、7月6日以降手付かずでした。

ここ2~3日の近況をまとめて書きます。

7月23日には広島東法人会の勉強会にお招きいただき
1時間半の講演をさせていただきました。
その中で「固定概念」について話しました。いわゆる「いい伝え」です。

固定概念には前提があり、前提自体が崩れたら、その概念は成り立たなくなる。
再度、自社の中にある「固定概念」が成立するのか、見直す必要があるのか
を確認してみることが大切。

ということをお話しました。

実はその前日の22日、広島慶應三田会の総会があり、初めて参加しました。
その来賓として清家塾長の講演がありました。

福沢先生は「実学」を重んじたと・・・

見たままのものや実感と、真実は異なることがある。
実学というのは、今まで伝えられたことを鵜呑みにするのではなく、
自分でものを考える能力を養うことが大切であるという内容でした。

自分が聞いたり、見たり、信じていたりするものを、再度見直せ・・・
という意味で共通するものがありました。

固定概念を見直すということは、
今までの学習や経験したものを否定するということになりかねません。
その意味では、気分のいい作業ではないでしょう。

しかしながら、その呪縛からのがれ、新しい概念が見つかったときには
今までの知識や経験が新しい概念のもとに組みなおされ、今まで以上に
役立つものになるのです。

竜馬の言うとろこの「洗濯」ですかね・・・・

丁度、このコラムを書いている今、広島ビッグアーチ(陸上競技場)から
歓声・・・そして音楽・・・・・が聞こえてきます。
「Exile」の野外ライブ。
書き終えたら、ポーチに出て、楽しむことにします。


2010年7月6日火曜日

顧客に対する責任

日通との統合の混乱により「ゆうパック」に32万個の遅配が発生しました。

テレビでも送り主(発送元)が取材されて

子供のお誕生日ケーキが、間に合わない・・・・
お中元の生物が駄目になってしまう・・・・
通販のコールセンターでは、クレームの嵐・・・

等の報道がありました。

商品を発送する側にしてみると、
郵政に混乱が発生して・・・
と遅配の原因と、説明することができるでしょう。

送り主は、配送会社の問題としてこの問題を
片付けていいものでしょうか??

自社の手元を離れて、発送業者に渡したのだから、
後は配送業者の問題・・・というのは、誤りです。

自動車メーカーが、下請会社の製造不良によりリコールを出した、
というケースを考えると分かりやすいと思います。

自動車メーカーは、

「下請けがチョンボをして困りました・・・」

と、下請けの問題と片付けるでしょうか? 「No」です。
自動車メーカーの責任として、顧客に通知するのです。
そして、その問題を発生させた下請会社の指導をしたり、
場合によっては、部品の製造を他の会社に変更したりして、
きちんとその下請けに発生した問題も自らの責任として捉えるのです。

今回の郵パックの場合も同様です。
本来、自らがお客様にお届けするところを、
自社の都合で、配送業者を選定して
任せているにすぎないのです。
例え、大きな配送業者であれ、それを使う会社の下請け業者なのです。

地震が発生した、台風が来た、豪雪になった・・・
と配送が遅延する可能性が発生するケースはあり得ます。
今からも発生するでしょう。

販売した側は、そのような事態について
配送業者からいち早く入手し、
それを、購入者に連絡することが、最低限の責任です。

通信販売が発達しつつ中、
この度の、郵パックの遅延の状況を、
自らの責任として、
顧客に連絡した会社はどれくらいあっただろうか・・・

2010年7月4日日曜日

リーダーの姿勢

国の税収が40兆円、一方運営経費、借金の返済であわせて90兆円の歳出。
財政の建て直がl急務とされています。
間もなく行われる参議院の選挙では、
その建て直しのために消費税の増税も争点とされいます。
その、日本で・・・・・

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(6月30日Yahoo ニュースより)

国家公務員に30日、夏のボーナス(期末・勤勉手当)が支給された。
管理職を除く行政職職員(平均35.5歳)の平均支給額は
前年夏に比べ約4000円増の約57万7500円となった。

特別職の最高額は、首相と最高裁長官の約499万円だが、菅直人首相は今月8日就任のため、鳩山由紀夫前首相に支払われる。
菅首相には、副総理兼財務相在任時の閣僚に対する約364万円が支給される。

支給額はこのほか、衆・参両院議長約457万円、国会議員約273万円、
各府省の事務次官約282万円、局長級約214万円。

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私には信じられないことです。
なんで、この状態にも関わらず、賞与が支給されるのか???

会社が財政的な危機に瀕したとき、

経営者の方々は、役員報酬の減額・・・、
無論、役員賞与なんてある訳ありません。

そして断腸の思いで、社員の賞与の減額、または賞与の停止
そして、月給の減額等々・・・・

中には、役員報酬「なし」ということもあるようです。
中には、自社の業績・自部門の業績を鑑みて、
賞与を返還したという、部長さんも、事実いらっしゃいました。、

そうそう、JALの再建に取り組まれている、稲盛氏は「無給」で・・・とも報道されています。

民間企業は、必死に生き延びようと、
懸命な努力を重ねて日々活動しているのです。

日々、経営者の方々と接し、
そして経営に対して真剣に取り組まれている姿を見るにつけ、
この、お国を運営する人達と、「責任感」や「マネジメント」という
観点で大きなギャップを思うのです。

そして、政治討論で、国会議員が財政再建の話をするのを聞いると
何か、その発言に、空空しさを感じているのです。
「もちろん、賞与は辞退していますよね・・・」
って確認してみたくなります。

これが民間企業だったら、誰もそのリーダーに、ついて行かないだろうな・・・
まずは、リーダー達の姿勢かな・・・

2010年6月30日水曜日

松下幸之助 不況克服の心得十ヶ条

ノートの整理をしていたら、「Consulting View Points」という名のノートを発見した。
昔、いろいろな気づきや、ノウハウを書き綴ったノートだった。
ページをめくっていると、松下幸之助の「不況克服 心得十ヶ条」というのが
あった。出典が記録されていないが、どこかの本を切り抜いた形跡がある。
本日は、その十ヶ条を紹介する。


第1条 「不況またよし」と考える
     不況に直面して、ただ困った困ったと右往左往していなか。
     不況こそ改善、発展へのチャンスであると考える前向きの発想から、新たな道も開けてくる

第2条 原点に返って、志を堅持する
     ともすれば厳しさに流されて判断を誤りやすい不況時にこそ、改めて原点に返り
     基本の方針に照らして進むべき道を見定めよう。
     そこから正しい判断も生まれ、断固とした不況克服の勇気と力が湧いてくる。

第3条 再点検して、自らの力を正しくつかむ
     ふだんより冷静で念入りな自己評価を行い、自分の実力、会社の経営力を
     正しくつかみたい。誤った評価が破綻を招くのである。

第4条 不退転の覚悟で取り組む
     なんとしてもこの困難を突破するのだという強い執念と勇気が、思いがけない大きな
     力を生み出す。不況を発展に変える原動力は烈々たる気迫である。

第5条 旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る
     非常時ともいえる不況期は、過去の経験側だけのものでうまくはいかない。
     これまで当然のこととしてきた習慣や商売の仕方を、徹底的に見直したい。

第6条 時には一服して待つ
     あせってはならない。無理や無茶をすれば、深みにはまるばかりである。
     無理をせず、力を養おうと考えて、ちょっと一服しよう。そう腹を据えれば、
     痛手も少なくなる。終わらない不況はないのである。

第7条 人材育成に力を注ぐ
     「苦労は買ってでもせよ」というが、不況とはその貴重な労力が買わずとも目の前
     にあるときである。好況の時にはできない人材育成の絶好の機会としたい。

第8条 「責任は我にあり」の自覚を
     業績低下を不況のせいにしていないか。どんな場合でも、やり方いかんで発展の道はある。
     うまくいかないのは、自らのやり方に当を得ないところがあるからである。

第9条 打てば響く組織つくりを進める
     外部環境の変化に対する敏感な対応は、よい情報も悪い情報も社員からどんどん
     あがってくる。お互いの意思が縦横に通い合う風通しのよい組織であってこそ可能となる。

第10条 日頃からなすべきをなしておく
     不況時は特に、品質、価格、サービスが吟味される。
     その吟味に耐えられるように、日頃からなすべきことをなしていいくことが必要である。

「Here Now (今、ここ)」

ワールドカップのベストエイトをかけた、
日本とパラグアイのサッカーが放映されました。

結果はご存知のように、
延長の30分でも決着が付かず、最後PKで残念ながら日本が惜敗しました。

見ているほうが、息苦しくなるようないい勝負でした。
そして、選手が涙を流しているのを見て、
こっちまで、目が潤んできました。

こんなに息苦しい思いをしながら、スポーツを見たのは
一昨年のWBCの韓国戦以来でした。

サッカーのワールドカップにせよ、野球のWBCにせよ、
総当りのリーグ戦ではなく、トーナメント戦です。

リーグ戦では、全体の試合の中で、どう順位を上げるか?
ということを考え、
この試合は捨てておこう・・・とか、
この試合は引き分けでもいいとか・・・・
力の配分を考えます。

一方、トーナメント戦は、この試合で負けたら終わり。
トーナメントでは、「この試合どう勝つか」だけ・・・で
選手の真剣さや情熱が、一段と伝わってくるように思いました。

以前、ある方から教えていただいたことがあります。

「Here Now」(今、ここ)

より鮮やかに送るためには、「Here & Now 」に集中して取り組むしかないと・・・
そして、その「今・ここ」の積み重ねでしかないと・・・

1人のお客様に対する「Here & Now」が、お客様に感動を与えたり、
喜びを与えたり、するのではないでしょうか。

2010年6月29日火曜日

ゴーンさんの高額報酬に思う

日産のゴーンさんの報酬が報道で8.9億円と報道されました。

「報酬を減らせば、雇用を守れたのでは」という質問に対して
「優秀な人材確保のために世界の賃金水準を参考にした」と回答した
いう一幕も株主総会であったようです。

自動車会社各社の2010年3月期の
有価証券報告書を見ると以下の通りです。
日産は平均しても非常に高いことがわかります。

     役員数  報酬総額   平均  (百万円)   
トヨタ   38人    1,426     37.5
日産   12人     1,692    141.0 
ホンダ   19人     988     52.0
マツダ   9人     506     56.2  
三菱      13人     322     24.7      


上場企業は、2010年3月期より、有価証券報告書に、
役員の報酬総額と、1億円以上の報酬役員名が明記されることになりました。
それゆえ、ゴーンさんの報酬がニュースとして取り上げられたようです。

問題は、その報酬が多寡ということではないと思います。

「報酬を減らせば・・・」という株主の意見一理あります。
そして、「優秀な人材を世界から・・・」という考えも一理あります。
その中で、日産自動車は、決定したのです。

決定というのは、その会社の考え方が現れてくるものです。
そしてその企業の個性が現れてきます。

それぞれに、個性があっていいのではないでしょうか。
そして、その個性を自信を持って打ち出せば・・・・

むしろ、没個性的で、横並びというほど、面白くない。

あとは、その個性を好むか、好まざるか、
投資家や、従業員、銀行等々、の利害関係者が
判断するだけのことではないでしょうか。

この高額報酬がいけない・・・という論調にならればと
懸念しています。

出る杭を打って、皆平等に仲良く・・・
という低位調和というのでは発展しません。

むしろ、出る杭を伸ばして、それにぶら下がっていく
という方が、それに比べると発展する可能性があるのではないでしょうか。

ぶら下がっていくのは、情けないけど
低位調和よりまだましかもしれません。

一番いいのは、自分から、

出る杭になって、打たれても跳ね返す。

ですよね。

尚、上記のデータは、下記のHPより入手しています。
トヨタ自動車
http://www.toyota.co.jp/jp/ir/library/negotiable/2010_3/stock.pdf
日産自動車
http://www.nissan-global.com/JP/DOCUMENT/PDF/SHAREHOLDER/2009/holder2009.pdf
ホンダ技研
http://www.honda.co.jp/investors/financialresult/2009/2009-yuho-86.pdf
マツダ
http://www.mazda.co.jp/corporate/investors/library/s_report/
三菱自動車 
 http://www.mitsubishi-motors.com/jp/corporate/ir/library/yuka/pdf/yuka20100624.pdf

2010年6月19日土曜日

明確なディレクション

昨日、近くの携帯ショップに行ってきました。

機種変更だけするつもりだったのですが、
カウンターの担当が、契約の料金プランの見直しを提案してくれました。

結果的に、機種の変更だけでなく、
毎月の料金が500円くらい安くなることになりました。

携帯会社の方からわざわざ安いプランを提示して・・・
と思いましたが、
その安いプランへの条件というのは、
契約期間を現行の1年から2年に延長するということでした。

携帯自体がほぼ全体に普及して、
各社が競争に凌ぎを削っているという状況の中では、
他社への移行防止・阻止というのが最重要な課題になります。

その課題にマッチした施策として、
期間での縛りは長く顧客を固定化させるす分、料金を安くする
ということは、もっともな方針です。

ただ、料金プランを見直して安くなるのですから、
当面の現行収益は圧迫するすることになります。

ディレクションがはっきりしていることに感心しました。
「当面の収益は少々圧迫しても、他社に移らないように顧客を固定化させよ」と。

反対に、
「両方(当面の収益と顧客の固定化)を成り立たせよ」
現場では、どうすればいいのか分からない・・・という状態になってきます。

ディレクションがはっきりしているから、営業店の末端まで、
その方針がいきわたるのです。

皆さんの会社では、重要な経営課題に関する
方針・ディレクションが明確になっているでしょうか?

これらを明確にするためには、
当面のことだけでなく、きちんと将来を戦略的に考える
ということが必要なのです。

2010年6月11日金曜日

下町




先週、東京に急遽行ってきました。

東京の下町の葬儀に始めて出席したのです。

冠婚葬祭といえば、黒の礼服いういでたちしか知らなかったのですが、
それが、今回の下町では・・・

・大工さんの棟梁さんが着るようなはっぴの人
 (いかにも、江戸っ子という感じのおじさん)

・ボーイスカウトのいでたちの人

初めて目にするものでした。



正装という言えば「黒の礼服」というワンパターンでしか経験したことがなかった私には、

大工さんは大工さんの正装、そして、ボーイスカウトの人たちの正装

を見て、すごく新鮮さを感じました。

自分達のやっていることにプライドを持っているからこそ、
彼らの形のでの正装を通して、
アイデンティティーを表現しているように思えたのでした。

アイデンティティーについて考えさせられました。

式場のすぐそばの、
建築中の東京スカイツリーを見て帰ることができました。

2010年6月2日水曜日

リーダーに思う

首相辞任の報道が流れた・・・

リーダーとして必要なもの
「理想」 「情熱・覚悟」 「無私の心」 「鈍感力(実行力)」。

自分の明確な理想をもって、そしてそれに誰よりも熱意をもって、
無私の心で献身的に、障害に怯むことなく引っ張っていく。

各項目による採点は、皆さんにお任せすることとして・・・

自分自身のリーダーとしてのあり方を、上記の項目でチェックしてみる
いい機会なのでないだろうか。

それにしても、ここ4代1年単位で首相が変わる。
(在任期間 安部晋三:366日、福田康夫:365日、麻生太郎:358日)
そして、今回は約8ヶ月

世界の中で、日本のプレゼンスが弱くなっている中、
内政で、ごちゃごちゃやっている場合ではないのでは・・・

2010年5月30日日曜日

史跡めぐり 坂本竜馬 広島県福山市

坂本竜馬は亀山社中(後に「海援隊」)を設立します。

薩摩の現物出資による1隻目のワイル・ウエフ号は
塩屋崎沖で暴風に会い沈没しました。

そして、長崎の女豪商からお金を借り(保証人は薩摩藩)、
風帆船の「大極丸」を手に入れます。
商売が繁盛しはじめ、船腹が足りなくなります。

そこで、伊予大洲藩に蒸気船を購入させ、
運転は海援隊、そして1航海500両で借りることにします。
それが、45馬力、160トンの蒸気船の「いろは丸」でした。

薩摩藩からたのまれている新式銃器と弾薬を大阪に運ぶことを処女航海としました。

ところが鞆の浦沖六島付近で、紀州藩の明光丸(150馬力、887トン)と衝突してしまいます。
「いろは丸」は沈没してしまいます。

広島県福山市鞆の浦で、談判をすることになります。


これが鞆の浦の港の風景



鞆の浦から弁天島を見たところ



談判するに際して、


竜馬が宿にしていた枡屋清右衛門宅

そして紀州藩の宿舎となった円福寺

談判所となった、魚屋兵衛方
そして、対潮楼



鞆の浦では結論には至らず、長崎で、最終的に決着を見ます。
8万3千両の賠償金を紀州藩から出させることになります。



「平成いろは丸」が、仙酔島まで往復していました。



いろは丸展示館に寄り、昭和に入って、引揚げられた品々を見てきました。


これが、「いろは丸」から引揚げた石炭です。
100円以上の寄付をして、持って帰ることができます。

そして、竜馬クイズも・・案外難しい。  
   


「3級の検定合格書」をいただいて帰りました。

2010年5月18日火曜日

苦労が多いからつらいんじゃない・・・・

「苦労が多いからつらいんじゃない。夢がないからつらいんだ」

以前、東京に出張したときに街を歩いて目にした言葉。
今となっては、どこでメモしたからわからなくなってしまいました。

決して給料は高いわけでもない
その上、福利厚生も整っているわけでない
かと言って楽な仕事でもない
その上、休みもままならぬ

これが、概ねの中小企業の姿。
これだけでは、誰も働こうなんて思わない・・・・

そこで大切なのが

「夢」

夢を、語り、一緒に追いかけようと・・・
中小企業ならでこそ、できることです。
ソニーだって、京セラだって、小さな会社だったころは
「夢」を原動力の一つとしていました。

堺屋太一さんの本の中に、

太古の昔は、血縁社会
中世は、地縁社会
近代は、職縁社会
そして知価時代は、夢縁社会

とありました。なるほど・・・

「夢」、これを経営用語でビジョンといいます。

2010年5月14日金曜日

連チャン講演会


中国新聞 広島県西部中国会総会において、

「中国新聞販売所パワーアップセミナー」

と称して約200人の聴衆の方に、
お話させていただきました。

特に、インターネットの出現により業界の構造が
大きく変わりつつある業界です。

☆ 固定概念の正味期限が終わっていないか、
                       確認せよ
☆ 自社のアイデンティティーはどこにあるのか?等々




と、1時間ばかりの時間でしたが、
どれだけ私のメッセージがつたわったかな・・・

いろいろとご準備いただいた、中国新聞社、そして中販協の事務局の皆さん、有難うございました。


この前もそうでしたが、なぜか講演会は連チャンパターンになるみたいです。

2010年5月13日木曜日

「商売の心は変わらない・・・」

今年1月に広島銀行さん主催の講演会をさせていただきました。
その時に、某社のサービス業の会長さんが参加されており、
「是非、当社の幹部へ・・・」
ということで、本日幹部社員30余人の方に講演をさせていただきました。

3時間の長丁場でしたが、皆さん最後まで熱心に聞いていただけました。
その講演の冒頭に創業者である会長か挨拶なさいました。

印象深い挨拶でした。

「商売の心は変わらない。 『ええ仕事してくれて有難う。今度も頼むよ』ですよ・・・」

かっこつけの挨拶でなく、私に伝わるものがありました。感動しました。
この事業に対する思いが、従業員1000人を超える企業に発展された原動力の一つなのかもしれない・・
と思いました。

講演の方も、ご期待に添えたようで・・・、正直「ほっ」としています。

お忙しい中、わざわざ事前の打ち合わせの作ってくださった社長。
会場の準備やら、手配、出迎え等々、行き届いた環境の中で準備をしてくださった総務部長。

本当に有難うございました。

2010年5月4日火曜日

史跡めぐり 「緒方洪庵誕生地」

一昨日、石州口の戦い史跡を紹介しました。

カメラからパソコンにデータを移している際に、パソコンに取り込んでいない写真がありました。
4月9日に史跡探訪た緒方洪庵誕生の地の写真でした。

不思議なものです、
一昨日の石州口の戦いの長州の司令官が村田蔵六でした。
緒方洪庵、村田蔵六(大村益次郎)は子弟の関係があります。
その二人の関係の写真が私のデジカメから、一緒にでてくるなんて・・・

遅ればせながら、ご紹介させていただきます。

緒方洪庵生誕の地は、岡山市北区足守にあります。
岡山の中心部から小1時間車で走ったところにありました。

これだけの偉人であれば、道路に案内板がと思いきや・・
路の傍らに、小さな案内柱。
普通の速度で走ると必ず見落とすでしょう。




その案内の横の小道を歩いて入っていくと、直ぐに見えてきました。















緒方洪庵(1810~1863)は、江戸時代後期の蘭学者、教育者、文化7年(1810)、
備中足守藩士佐伯惟因の3男としてこの地で生まれた。
15歳の時、大阪蘭方医、中天游の門に入って蘭学をはじめ、
文政3年(1830)、江戸に下り坪井信道の蘭学塾に入った。
また、天保7年(1836)には長崎に遊学し、オランダ商館長から医学や西洋事情について学んだ。
洪庵29歳の時、医業の傍ら蘭塾「適適斎塾(適塾)」を大阪に開き、福沢諭吉、大村益次郎、佐野常民、橋本佐内らを多くの門弟を育てた。
また、洪庵はオランダ人によって伝えられた種痘に成功した、そして、嘉永3年(1850)には足守藩主木下利恭の招きに応じて、足守の除痘館で種痘を施した、近隣を含めてその数500人に及んだと伝えられている。
緒方洪庵には「扶氏経験遺訓」や「病学通論」など翻訳、著述が多数あり、近代医学への貢献は計り知れない。
この生家跡には、子弟面積686平方メートル、中央に顕彰碑が建つ。この顕彰碑下には洪庵の臍の緒、元服の時の遺髪が埋められているという。


と案内板に説明が・・・・







この下に、臍の緒と遺髪が・・・
残念ながら、資料館のようなものはありませんでした。
洪庵の像と顕彰碑の二つがありました。

洪庵の誕生の地から、歩いて10分くらいのところに、古い町並みが残っています。
その一角に、洪庵の「医戒」がありました。


この石碑には、

緒方洪庵先生扶氏医戒之略

「医の世に生活するのは人の為のみ
己が為にあらずといふことを
其業の本旨とす
安逸を思はず名利を顧みず
唯己れをすてて人を救はんことを願ふべし」

と書かれてありました。

医の世界だけでない、現代のビジネスも同じ

「ビジネスの世に生活するのは人の為のみ
己が為にあらずということを、
其業の本旨とす
安逸を思はず名利を顧みず
唯己をすてて人を救はんことを願うべし」

ですよね!!

医は仁術。算術ではない・・・といわれます。
しかしながら、算術を無視した公営の病院が大きな赤字を抱え、
なり行かなくなっています。

医も我々のビジネスも同じ、
仁術も、算術も必要。

問題はその順番。

仁術の次が算術。

くれぐれも、その逆の順番ではありませんから・・・

2010年5月3日月曜日

史跡めぐり 「石州口」

島根県益田市。

幕末に第2次長州征討が行われ、その一つの戦いの場として石州口の戦いがあった。
石州とは、島根県西部のこと。

長州藩は、津和野藩は幕府の傘下にあれども、交戦せず長州を進軍させる。
そして、浜田藩の扇原関門に・・・






(岸静江国治の碑)


「元治元年1864年江戸幕府と長州藩が逼迫し始めた頃、浜田藩と津和野藩の藩境にあたるこの扇原に番所が設けられたといわれる。
慶應2年(1866年)6月16日朝 大村益次郎(旧名 村田蔵六)率いる長州軍約1千5百名が横田方面からこの地にさしかかったが、扇原関門の守岸静江国治(浜田藩)は通過を許さず、ついに先頭が開始された。俗に「石州口の戦い」と言われ、大島口(周防大島)、芸州口(安芸)、小倉口(九州小倉)の戦いと併せ四境戦争と呼び、第2次長州戦争の口火となった。
圧倒的多数の敵兵をまえに岸静江は仁王立ちのまま絶命したと言われ、関門を通過した長州軍は翌17費には医光寺、勝達寺、万福寺に布陣していた幕府軍(浜田藩、福山藩)を敗走させた。」


益田市教育委員会の説明より~


これが、ちょうど藩境の峠。 長州軍側から・・・ 左右に2本の石柱が 

左側の石柱には「従是南津和野藩」と         

右側の石柱「従是北浜田藩」と書かれている

そして長州藩は関門を突破して、この道を下って益田市中に進撃していった。

上の写真の左は、浜田藩側から峠を上っていくところ、

そしてこちらは、峠のトップのとこから津和野藩側を見たところ。


帰って確認してみると、この場面、司馬遼太郎 「花神(中)」 石州口 のところに書かれてありました。
医光寺、勝達寺、万福寺、大麻山・・・等もでてきます。

また、益田に寄ったときには、写真撮ってご紹介します。

2010年4月24日土曜日

~ 構造 ~

「構造」について考えてみたい。

高額商品の販売
・多くの高額所得所のお客様をもっているのと、
・中間層の顧客を持っているのでは、
どちらが売りやすい?

長距離ドライブ  
・4000ccのエンジンの車と、
・ 660ccのエンジンの車では
どちらが高速走行がしやすい?

コスト削減
・取引業者を多くもっている会社と、
・取引業者が1社しかない会社では
どちらが、安いコストで仕入れる可能性が高い?

高額商品の販売は、高所得のお客様をもっているという構造の方だろうし、
長距離ドライブは、4000ccのエンジンの構造をもっている車だろう、
そして、コスト削減なら、取引業者を多くもっているという構造の会社だろう。

いずれも、求めている結果を出しやすい構造、
というものがあることを認識する必要がある。

確かに、一般ピープルでも高額商品を購入する人はいる。
660ccの軽自動車でも、時速100キロで5時間以上走ることができる・・・という人もいる。

しかしながら、その発生確率は低い、または、無理な状況を強いている。
すなわち、確率論的な考え方がない。全体観がないといわざるを得ない。

顧客管理という名のもとに、
顧客データの蓄積をしている会社は多くある。

しかしながら、その顧客データをもとに定期的なDM、資料送付程度にしか
活用されておらず、結果に一喜一憂しているというのがその殆どである。

顧客構造という概念を持つことにより、

「業績の上がりやすい顧客構造とは何か?」

というテーマに取り組むことができ、
引いては、求めている成果が出やすい状況を
作り出すことができるのである。

自社の顧客構造、販売構造、調達構造、生産構造・・・等々とは何か?を考え
そしてそれらを、戦略戦略的に見直すことも重要な経営幹部の役割なのである。

2010年4月14日水曜日

「イメージ」

昨日ある社長に、創業からの話をいろいろと伺った。

今年が創業35年になるとのこと。
創業の時の思い、そして現在までの変遷。
その間、6回位の事業のステップがあり、大きな決断があった。
自社の得意分野と新しい事業を上手く連携させて、
いわゆる自社のコアコンピテンスを軸に展開されていた。

「いくつかあったステップの中で、判断に悩んだことは無かったのですか?」
という質問に対して、その回答はあっさりと
「無かった。大変な時もあったけど、その時は大変と思わなかった」
とのこと。

「へえ~、無かったんですか~」と私。

「いつも、常に次の、そしてその次のステージのことを常に考えとったからな・・・」

なるほど・・・・

次のステージのデザインが明確なら、
岐路において「どうしようか?」というよりも、むしろ
自分のイメージに入っているか否か、
イメージに近づくために、必要なものか否か
と比較的容易に峻別できただろうと理解できた。

よりゴールのイメージがはっきりしていればいるほど、
必要なものか、そうでないのか?
大切なものか、そうでないのか?
やるべきなのか、やらざるべきなのか?
リスクを採るべきなのか、そうでないのか?等々
が明確になる。

ビジョンの重要性・必要性を再認識させらたのであった。

2010年4月13日火曜日

「実践」

4月10日に発行したメルマガ。「胡蝶の夢」から松本良順のことを書きました。
某社の専務さんからメールを頂戴しました。

メルマガの反応をお送りいただき、本当に嬉しく思います。

また、編集後記で、「もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーを読んだら」
のことも書きました。この本も読まれたとのことも記されてありました。

編集後記の最後のところまで読んでいただいている・・・・・

感謝、感謝です。

その専務さんのメールの中で、「実践の難しさ」についてコメントがありました。

その難しさ痛いほどわかります。
自分のことでも、思っていることを実践するのが難しいのに、
ましてや、実践するのは自分だけでなく、組織。

でも、「難しい・・・」と言いながらでも取り組んでいらっしゃることが立派。

あることを思い出した。

昔、某社の(当時)社長にある詩を送った。
創業社長で、一人で引っ張ってこられていた。
世代交代を考えないと・・・という時期だった。
しかしながら幹部社員が育っていない・・・

その詩は「その一言が」というタイトルで、
社員の話を、最後まで聞いてやってください、
ということを伝えたくて送ったものだった。

その社長は、その詩を受け入れて下さった。
そして私に会う度に、「上手い具合にできんで・・・、難しいことを言うの~」
といつも笑顔でおっしゃった。
「ということは、少しは実践なさっていらっしゃる、ということですね。有難うございます」
といつも返していた。

それから2年くらい経過した。
その会社は変わった。幹部社員も変わった。
もちろんいい方向に。

「難しいで~」と言い続けながらでも、諦めずに少しづつでも実践。
これが大切!!

2010年4月7日水曜日

「本音」と「建前」

初期の新入社員も終わり、早い会社では配属がされたようである。

問題は、これから・・・。
新人教育で教えられたことと、先輩・上司の行動や言動が違う・・・
素直な新人は、そのギャップを疑問に思い、問うかもしれない

「本音と建前だよ!!」
と答える先輩・上司を許してはならない。

「本音」と「建前」なんてない。
全て本音でなければならない。

あえて「本音・建前」という言葉を使うなら、
「本音」は現実であり、「建前」は理想であり、目標であり、あるべき姿なのである。

「本音」と「建前」という言葉を使う限り、発展・改善・成長を自ら諦めているのと同じである。

新人の新人研修で習ったことと、ギャップがあるのなら
ギャップを改善し、一歩でも近づくように努力を惜しんではならない。

新人の感じるギャップを、糧にするか否かは、
その会社の成長力を測る物差しの一つともいえる。

2010年4月1日木曜日

「節目」

4月1日というのは、通勤の電車やバスに新社会人、新入生というニューフェイスが登場する。
そして行政では新年度始まる。
会社でも会計期間が4月スタートというのも多い。
新しいものが始まるという、何か期待を抱かせる日で、特別な日のように感じる。

いわゆる「節目」である。

時間は、自分の意思に関わらず、一定のスピードで流れていき、
いつの間にか時は過ぎ去っていく。

その中で、人為的に時間を区切るというのが「節目」。

今まで過ぎた時間の活用について振り返らせたり
今から一定の期間どのように過ごすかを考えさせたり

ただ時間の流れに乗っかって、漂ってしまうことに
疑問を投じてくれる機能がある。

節目の日が来たからと言って、昨日と何かが大きく違う訳でもない。
節目そのものを「別に~」と簡単に流すことだってできる。

時間の流れを一度止めて振り返り、次に向けて考えていくのと、
時間が流れるままに過ごしていくのでは、成長度合いに違いが現れてくる。

  成長=(振り返りの頻度)x(振り返りの深さ)

という方程式があるように思う。

1年の会計期間、半期・四半期という枠組み、そして月間・週間、
これらは、全て人為的に設定した「節目」であり、
自らを振り返りをチャンスを与えるものである。

「節目」というのは、人間が成長するために創造された
大発明なのかもしれない。

2010年3月23日火曜日

さらば・・・BMW

6年連れ添ったBMWと、ついにお別れの日を迎えました。




10万キロを超えたくらいから、エンジン回り、足回り、コントロール関係の故障が相次ぎ、修理代の見積もりが30万円以上になりそう・・・   そして今年7月に車検ということを考えると・・・・

ということで買い換えることにしました。




気に入っている車でした。できることなら、少しの修理ならば、都度修理しながら
ずっとのり続けたいと思っていましが以上の理由で手放さざるを得なくなりました。


コンサルティング会社時に、社員に「コンサルタント読本」というのを作って配布したことがありました。
その中の一説、


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昔、西洋人がアジアを訪問した。


ある王国は金ぴかで、輝かしいばかりに綺麗であった。


一方、日本は金ぴか系統は少ないものの、自然の樹木でできた建物を磨き上げていた。


それを見た西洋人は、日本には輝かしいもの(金ぴか系統)はないものの、
手入れが行き届いていて、極めて文化水準の高い国であろうと想像した。


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という内容のものです。


建物は立派だけど掃除もしていない散らかしっぱなしの企業と、
建物は古いながらも、手入れが行き届いている企業と


どちらがレベルが高いか???と教育していました。


それもあって、
古くてもいい,丁寧に物を大切にする。
ということを実践してきたつもりでしたが、
まだまだ未熟者で、私の文化水準は低いのかもしれません。


ナンバープレートが外された愛車と雨の中でお別れをしました。


Thank you ”BMW” and  good-bye.

2010年3月20日土曜日

連日の講演会  有難うございました

18日は広島の大手の飲食店の幹部社員の方々に、
そして19日は東は名古屋、西は福岡が集まられた会の経営者の方々に、
1時間半程度の講演会をさせていただきました。

メールでいただいたコメントを一部紹介させていただきます。
私に対してのメールですので、ちょっと割り引いて読んでください。

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・非常に分かりやすく、即実務に使えると好評でした。
 今回のように、スタッフの方々が熱心に取り組んだ講習会を
 初めてみたような気がします。

・あっという間に時間が経っていたとのことです。
 一字一句書き込んで、のめり込んでいたとのことでした。
 広島弁の講演もとてもよかったとのことでした。

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・自社の「~らしさ」を見出し、ブランドを確立していきます。

・(経営を)学べば学ぶほど、考えることも多く頭を抱えてしまいます。
 昨日お話は、それを打破する機会になりそうです。

・二つ印象に残っています。
 「足し算経営」これは結構胸に刺さりました。
 上位概念の戦略を考え抜いていないことに気づきました。
 もうひとつ、理念は本当に必要な時に忘れるということです。

・とてもわかりやすく、共感する内容でした。

・まずは社長が何よりも情熱を燃やしているか・・・非常に胸に突き刺さる教えで、
 これからの会社経営に多くの課題をいただきました。

・理論と歴史などのエビデンス、現場での経験を踏まえた内容で、大変分かりやすかった

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みなさん、こちらこそ貴重な時間有難うございました。

また、お会いできることを楽しみにしています。

2010年3月17日水曜日

おお~ドラッカー




NHKの「クローズアップ現代」で、
経営の巨人と言われたピーター・ドラッカーについて、
上田惇生さんと、糸井重里さんがコメンテーターとして出演していた。

上田さんは、ドラッカーの翻訳を多くなさってきた方。
糸井重里さんはご存知、有名なコピーライター。

ドラッカーファンの私は、頷きながら、非常に興味深く見させていただいた。

私のHPにも、ドラッカーの一説を掲載させてもらっている。




以前勤めていたコンサルティング会社で、毎月1冊経営書の中で全社員にプレゼント(?)していたことがあった。
その推薦書として数冊ドラッカーを選んだことを思い出した。


ドラッカーの本は、ちょっと読みにくい部分もあるが、
表層的側面でなく、経営の本質を示唆している部分が多くある。


ドラッカーの経営思想、体験してみてはいかがか・・・
是非お勧めします。

2010年3月9日火曜日

お雛様 マカロン

ある友人の話。

3月3日のお雛様。
孫にマカロン(御菓子)を送ろうとインターネットで検索した。
ホームページに掲載されている発送の締めでは、3月3日には間に合いそうもない。
お雛様のタイミングには間に合わねども、孫の好きなマカロンだから・・・とメッセジーを入力して
インターネットで購入した。

そしたら、その御菓子屋さんからメールが入ってきた。
「お雛様のお祝いのようでしたので、店舗と調整し、3月3日に間に合うように発送した」
という書かれてあった。

諦めていた3月3日を、お店の人の配慮により、間に合った・・・・

という内容。

勿論、購入した方は、大喜び。
3月3日には孫から電話があり、孫の喜ぶ声を聞けた・・・

インターネットという何だか無機的な機械。
このシステムを使えば、極めてシステマティックに処理できる。
しかしながら、そのシステムに、人間の機微を反映することが可能であることを
この事例は教えてくれたのではないだろうか。

ネットを活用してる会社には、殆どと言っていいほどネットの担当が存在する。
しかしながら、その担当は、システムが円滑に稼動していることを
すなわち、所定の機械的な処理が行われているか否かを
見守る担当になってはないだろうか???

システムの稼動を監視することもさることながら、
このマカロンの会社が行ったように
システムに人間の機微を反映することが

インターネットという機械に、人の思い・心をいかに乗せるかが・・・

本来の、ネット担当の仕事なのかもしれない。


そして、もう一つ、

もし、この会社が、お客様が求めているものが、
マカロンという「御菓子」(商品)と認識していたとしたならば、
「3月3日のお雛様に、間に合う、合わない」は、極論すれば関係ないことになるだろう。
きちんと御菓子を届けさえすればいいのだから。

しかしながらこの会社は、「御菓子の効用」に焦点を当てている。
すなわち、御菓子を贈って、
・遠く離れた孫を喜ばすという効用、
・お雛様を祝ってやるという効用等々。

売るほうは、往々にして、商品そのものに目がいく。
しかしながら購入する方は、その商品から得る効用にお金を払う。

この会社は、
顧客が本当に求めているものは

「商品ではなくて、商品の効用」

というところをきちんと認識できている。

セオドア・レビット博士の「マーケティングマイオピア」という
有名な論文も、昔の米国映画産業、鉄道産業を例にとって
お客様が求めているものについて示唆していた。

店員さんは、そこまで難しいことを考えていなかったかもしれない。

難しいことはどうでもいい

顧客の本当に求めている効用というものを
理解さえしていれば、感じさえしていれば・・・・

友人にどこの店? と聞いてみると
「ディスニーランド」の関連ショップだった。

ディスニーランドの、「人を喜ばせる」というDNAを
垣間見たような気がした。

2010年3月6日土曜日

「坂の上・・・中小企業経営力」講演会をしました。

1月20日に広島銀行様主催の講演会にお呼びいただいた旨
このホームページで報告しました。
その時は、広島の中心部の支店の合同で行われたのですが、

昨日も同様のテーマで、広島の南の地域の支店合同の講演会にお呼びいただきました。
皆さん熱心に聴いていただき、感謝しています。

ある運送会社の専務さんが、本屋で私の本の見つけ広島銀行の支店長に、
講演会に呼んだら・・・と薦めていただいたのがきっかけだったようです。

講演が終わっての会食で、その専務さんとお話しました。
司馬遼太郎の大ファンでした。
「菜の花の沖」という小説が一番好きとのこと・・・・
理由を聞いてみると、「北前船だから」

一瞬意味がわからなかったのですが、
「確かに、北前船は昔の運送屋さんですね。なるほど・・・、そういうことですか」
二人で盛り上がりました。

今回の講演会のために、いろいろとお骨折りいただいた広島銀行の皆さん、
有難うございました。心より感謝いたします。

2010年3月1日月曜日

「大切なことは目に見えない」

バンクーバーオリンピックも終了し、多くの選手のパフォーマンスに魅了された。

「大切なことは眼に見えない」という東芝(多分?)のCM、

そして、野中郁次郎さん著書「戦略の本質」のなかの

「事実は眼に見えるが、本質は眼に見えない」
戦略思考には、その背景にある真の意味やメカニズムを読む
洞察力が要請される

という言葉を思い出した。

眼に見える部分は分かりやすい。
論議もしやすい。

見える部分は、彼らの数分のパフォーマンス、順位!!
銀メダルをいくつ取った、何メートル跳んだ、何秒だった・・・

しかしながら、見えない部分は、彼らの4年間の訓練・努力。

彼らは、「眼に見える部分」のため、
想像を超えるような「眼に見えない部分」に努力する。

企業経営も同じ、
売上高、利益額、販売量は眼に見える。
しかしながら、必ずしもそれは事実であり、本質ではない。
それを、生み出すところの眼に見えないものに、本質がある。

その本質とは、
・戦略の方向なのかもしれない、
・戦略を遂行するためのシステムなのかもしれない
・システム間の有機的な結合なのかもしれない
・システムを運営する個々の能力なのかもしれない
・従業員の活性度なのかもしれない

事実は、眼に見え、騒々しく騒ぎ立てる、
本質は、目に見えず、沈黙をまもる。

それゆえ、「本質」は見失いがちになってしまうという性格をもっている。

昨日の日経にトヨタの米国公聴会のことが以下のように書かれてあった。

「会社の成長のスピードに人材育成が間に合わなかった面がある」とは
「世界一」に心を奪われた失敗の告白だろう。

とするならば、「眼に見えるもの」に囚われてしまったのかもしれない。